A. 3つあります。
前提として、勉強とは「初見の問題にも対応できる知識量を増やすこと」です。知識量を増やすには、すでに解ける問題を解く時間をなるべく減らし、まだ解けない問題に取り組む時間を最大化する必要があります。
◯×マークによるマネジメント
そこで、問題集を進めるときは、解けた問題に◯マーク、解けなかった問題に×マークを累積していき、2周目以降は×マークしかついていない問題だけを解くようにします。これだけで大幅に無駄な時間が減ります。
手を動かすのではなく、脳を動かす
続いて、各問題を解くときの質を上げるためには、手を動かす時間を最小化することです。だいたい、ポイントが見抜けていなかったりしているのに、先に手を動かそうとしがちです。しかし、重要なのは先にポイントや方針が想起できることであって、その次に、実際にそのようにして解けるかを確認するために手を動かすのです。
たとえば、英文暗記ではまず口述できるかを確認していき、できるようになってから手で書けるか確認したらいいのです。口述できないのにいきなり手を動かしても途中で手が止まるに決まっています。「手で書くと手が覚える」といったようなエビデンスのない非効率的な学習方法を取らないようにしましょう。
数学でも、できる人は問題を見ただけで「この問題のポイントはここで、だからこういうふうに崩していったらいい」というのが問題集の問題を見た瞬間にわかります。模試や入試問題で出題される初見の問題では、いくらか手を動かして実験してみないと方針が立たないものも多いですが、問題集に載っている典型問題では、そのようなことはありません。綺麗な問題しか載っていないので、ポイントが想起でき、見通しが立つまでは、手を動かさなくていいです。
1問あたりのかける時間の目安を持っておく
最後に、1問にかける時間をあらかじめ決めておくとよいです。これは松濤舎の各問題集・参考書の使い方ページに記載しているので参考にしていただきたいのですが、例えば、Focus Goldや青チャート、ニューアクションレジェンドのような問題集では、1テーマ(=1例題+1練習)で30分と決めています。
理由は簡単で、解けなければすぐに解説を読むが、30分以上かけて解説を読むのはかけすぎている。また、解けるとしたら瞬殺してもらいたいので30分はかからないはず。ゆえにどんな状態であれ、30分以上かけるのは非効率と考えているからです。