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【決定版】医学部受験の面接対策|合理的な進め方と大学別の配点

医学部面接は「勘所を押さえた対策」が正解

医学部の面接でもっとも重要なのは、勘所を押さえた対策をすることです。

医学部受験において、面接はほぼ必須です。

しかし、どのような質問内容になるのかは当日になってみないとわかりませんし、採点ポイントも明確ではありません。たくさん対策したからといって点数が上がるわけではありませんし、そもそも点数化しない大学もあります。ペーパーテストでほぼ合否が決まるため、できるだけ試験勉強に時間を使いたいわけです。

つまり、たくさんやればいいわけではなく、かといって無対策だと取り返しのつかないことになりかねません。

すべての医学部で面接があるが、「点数化されない大学」もある

国公立も私立も、医学部医学科はすべての大学で面接が課されます。

しかし、点数化しない大学があったり、点数化した場合でも比率が高い大学、低い大学があります。

点数化する大学:秋田大は2次試験の半分が面接

松濤舎がまとめている大学別データから、いくつか挙げます。

大学面接の配点全体の配点
東北大学(前期)面接400点共通テスト550点/個別試験2,200点(面接を含む)
秋田大学(前期)面接200点共通テスト600点/個別試験400点(面接を含む)
千葉大学(前期・後期)面接100点共通テスト475点/個別試験1,000点(面接を含む)

秋田大学は、個別試験400点のうち200点、つまり2次試験の半分が面接です。ここまで比重が大きい大学では、面接を「おまけ」と考えるわけにはいきません。

点数化しない大学:東大理三でも「面接は無関係」にはならない

一方、点数をつけない大学もあります。

代表例が東京大学理科Ⅲ類で、面接は「総合判定の資料とする」という扱いです(共通テスト110点/個別試験440点)。

ただし、ここが最大の誤解ポイントです。点数化されない=面接は関係ない、ではありません。

点数がつかないということは、加点されないだけで、減点どころか一発で不合格になり得るという運用も含みます。「資料とする」という書き方は、学力試験の点数とは独立に判定に使うという意味だからです。

なお、欠席日数が気になる受験生や、再受験で年齢が気になる人は、実際にはそこまで心配する必要はないのですが、どうしても気になる場合、面接を点数化しない大学を優先的に検討するのは一つの考え方です。

面接落ちの割合は公表されていない

「◯◯大学では8割が面接で落ちる」といった数字がネット上に流通していますが、公的に集計・公表されたデータは確認できません。出典が示されていない”噂”情報です。

大学別の面接の実施形式・所要時間・配点・過去に聞かれた質問は、松濤舎が大学ごとのページにまとめています。志望校が決まったら、まずそちらを確認してください。

医学部面接の勘所は「コミュニケーション」と「倫理観」の2つ

医学部面接は、医学的な知識があるかを試す試験ではありません。

医学的な知識を求めているのであれば、ペーパーテストで試されるはずだからです。

面接を行う目的は主に2つで、コミュニケーションが正常に取れるか一般的な倫理観を備えているかの確認です。この2つを押さえた対策をすれば、勘所は外しません。

①求められるコミュニケーションとは「問われたことに100%答える」こと

医学部面接で求められるコミュニケーション能力とは、問われていることに100%答える能力です。

例えば、「長所と短所を教えてください」と聞かれているのに、最終的に「だから私は医師になりたいと考えています」といった終わり方をしてしまうのはNGです。あらかじめ用意してきたことを一方的に述べているだけで、コミュニケーションが成立していません。面接本番の緊張下では、答えている途中に質問内容を忘れることはよくあるので注意しましょう。

こうならないためのコツは、長く話さず、聞かれていることに対して端的に答えること。回答の分量が少なければ、面接官が「なぜそう考えるのですか?」「もう少し詳しく教えてもらえますか?」といった追加の質問をしてくれるので安心してください。

よく聞かれる質問には答えを用意しておく

よく質問される項目は決まっています。

数も少ないので、スムーズに答えられるよう回答を準備しておきましょう。

なぜ事前に用意しておくべきかというと、面接官に対するマナーだからです。基本的な質問に対して回答に手間取ってしまうのは心証が悪いです。

先述のとおり、回答は端的なものを用意しておくようにしましょう。文章を丸々覚えるのではなく、骨子部分だけ決めておくと棒読みにならず、当日頭が真っ白にもなりにくいです。

あらゆる質問の回答を用意しようとする姿勢はNG

よくされる質問への回答は用意しておくべきですが、あらゆる質問を想定し、すべてに対して回答を用意しておくのはやめましょう。

キリがなくて効率が悪いですし(勉強したほうがいいです)、用意していない質問が来たときに固まってしまいます。

そもそも、用意された回答が見たいのであれば、志望理由書で済むはずです。わざわざ時間と労力をかけて面接するのは、用意していない質問をしたときの反応が見たいからです。

会話の流れで自然なコミュニケーションが取れるかを見ているので、質問への回答を用意しておくことは逆効果になることもあるのです。

どんな質問が来ても帰着させる”コア”を見つけておく

どうしたらいいかというと、“コア”を見つけておくことです。

例えば、部活で部長を務めていたら、どんな質問が来ても部長をしたときの経験に帰着させて回答する。リーダーシップを発揮した経験は? 長所と短所は? どんな医師になりたい?——どれも部長の経験に絡めて話せるはずです。

活動でなくても、自分の出生や故郷に紐づけてもいいでしょう。どんな質問が来ても深く話せる、当事者として一次情報が話せる経験は誰にでもあるはずです。立派な経験というより、自身のアイデンティティを形成しているものがよいです。

コアは「回答を作る過程の副産物」として見つける

「コアの見つけ方」を特別な技法だと思っている方が多いのですが、特段、特別なことはありません。

よく聞かれる質問事項に答える、つまり回答を用意する過程で「自分のどのような経験に紐付けて答えるか」を考えれば、必然的にコアが見つかります。

なかでも見つけやすいのが、自分の強み・弱みに関する質問です。強みや弱みの回答を考えると、「どんな経験に基づいてその強み・弱みが言えるのか」を考えることになります。その根拠として出てくる経験こそがコアです。順番としては、

  1. よく聞かれる質問(志望動機/長所・短所/高校時代に頑張ったことなど)の回答を一度作る。
  2. その過程で、自分のどの経験に紐付けて答えるかを考える。
  3. 繰り返し出てくるものがコア。以降は、他の質問もそこに帰着することを考えて受け答えする。

コアを先に探そうとすると手が止まります。回答を作る作業の副産物として見つけるのが正しい順序です。

医学知識は多少問われるが、会話が成立すればよい

医学的な知識は問われないと言いましたが、多少問われることもあります。

例えば、地域枠で出願した人は、当該地域の医療問題や地域医療の現状については簡単に調べていくべきです。詳しく勉強するために大学に行くわけなので、詳細まで知っている必要はありませんが、自身の考える課題と、どう貢献したいと考えているかについては答えられるようにしておきましょう。

なお、相手はプロです。おそらく自身で用意していった課題感や解決策は浅く、すでに誰かが考えているものや、すでに実施して失敗したものばかりでしょう。それでも構いません。面接では、その指摘を通してコミュニケーションが進んでいきます。その後のやり取りでちゃんとキャッチボールができたらOKです。

面接は、何を言うか(What)を試すもの以上に、会話自体が成立するか(How)を確認するものだと捉えましょう。

「なぜこの大学か」は「大学独自の特徴×自分の興味」で作る

志望理由の中で最も答えにくいのが「なぜ本学なのか」です。

実際、松濤舎の塾生が2026年度入試で聞かれた質問でも、多くの大学で登場しています。

ここで取るべき方法は1つです。その大学独自の特徴を調べ、その中で自分が興味を持てるものを探してください。

  • カリキュラムの特色(早期臨床体験、研究室配属の時期、地域医療実習の枠組みなど)
  • その大学が力を入れている研究分野・附属施設
  • 立地する地域の医療の特徴

大学のウェブサイト・パンフレット・募集要項に載っている範囲で十分です。

実際、松濤舎の塾生が受けた面接でも、「大学のウェブサイトやパンフレットに載っている情報」を前提とした質問が複数の大学で出ています。

大事なのは、調べた特徴の中から「自分が本当に興味を持てるもの」を選ぶという順序です。興味のないものを志望理由に据えると、深掘りされた瞬間に答えられなくなります。逆に、少しでも興味が持てるものであれば、「なぜそれに興味があるのか」を自分のコアに接続して話せます。

地域枠は「現時点では100%残るつもり」と伝える

地域枠は、その地域に残って医師として働く人を確保するための枠です。

したがって面接では、その地域に残りたい意思がどれだけ強いか、その必然性があるかが見られます。

ここでの伝え方について、松濤舎の方針ははっきりしています。

現時点では100%残るつもりであることを伝えるべきです。

「将来のことはわからないので」「状況次第では」といった留保をつけると、それは正確な回答かもしれませんが、地域枠の趣旨に対して正面から答えていないことになります。大学が確認したいのは将来の保証ではなく、出願時点の意思だからです。迷いを見せる回答は、その一点だけで評価を落とします。

そのうえで、その地域の医療について多少調べ、自分なりの意見を持つようにしましょう。

②倫理観は特別な対策不要——ただし引っかかると一発アウト

過激な思想、非人道的な思想を持っていないかも当然、見られています。

いくらテストの点数が良くても、ここで引っかかると一発アウトです。

普通の人が引っかかることはありませんので対策は特に不要ですが、人命を軽んじるような発言をしていないか、第三者に確認してもらうとよいでしょう。

NGワード集を覚える必要はない

「医学部面接のNGワード」をまとめた情報がありますが、覚える必要はありません。

理由は、この記事で述べてきた対策と重複するからです。

  • コアが定まっていれば、回答は自分の実体験に根ざしたものになります。実体験を語っている限り、極端に不用意な発言は出てきません。
  • 「問われていることに端的に答える」を守っていれば、余計なことを話して地雷を踏む機会自体が減ります。
  • 倫理観については、第三者に一度確認してもらえば十分です。

NGワード集の暗記は、「言ってはいけないこと」を意識しすぎて話せなくなるという副作用のほうが大きいです。禁止事項を増やすより、帰着先を1つ持つほうが確実です。

面接の形式は大学によって大きく違う

面接は「面接官数人と受験生1人」だけではありません。

松濤舎の塾生が2026年度入試で実際に経験した形式は、少なくとも次のとおり分かれます。

  • 個人面接:最も一般的。面接官1〜5人に対し受験生1人
  • 集団面接:複数の受験生が同席し、順に答える
  • 集団討論:与えられたテーマについて受験生同士で議論する
  • MMI(マルチプル・ミニ・インタビュー):複数の部屋を移動し、部屋ごとに異なる課題に答える
  • 他己紹介:受験生同士で自己紹介し合い、他の受験生を紹介する

同じ大学でも、個人面接と集団討論の両方を課すケースがあります。また、面接を複数回に分けて実施する大学(面接室を移動していく形式)もあります。

志望校の形式は必ず事前に確認してください。形式がわかっていれば、当日に面食らうことがなくなります。大学ごとの実施形式・所要時間・雰囲気は、松濤舎の大学別ページにまとめています。

なお、松濤舎の面接対策ではMMI対策を行っています

実際に聞かれた質問(34大学分)は暗記ではなく「コアの検証」に使う

松濤舎では毎年、塾生に対して面接で実際に聞かれた質問をヒアリングしています。

2026年度分は34大学分を別ページにまとめました。

2026年度分は34大学分を別ページにまとめました。

https://shotosha.com/medical-school/application/mensetsu-shitsumon

ただし、質問リストは暗記するために使わないでください。すべての質問に個別の回答を用意するのは、この記事で述べたとおり逆効果です。

正しい使い方は次の2つです。

  1. 形式の確認:志望校がMMIなのか集団討論なのかを知る
  2. コアの検証:リストの質問を10問ほど眺め、自分のコアからすべて答えられそうかを確認する。答えられない質問が多ければ、コアの選び方を見直す

松濤舎の医学部面接対策

概要

  1. アンケート送付……国公立出願校、私立2次通過校などを教えていただきます
  2. 面接資料の送付……回答の準備をしていただきます
  3. 1回目の面接(ZOOMまたは直接)……面接を実施します。
  4. 2回目の面接(ZOOMまたは直接)……フィードバックを踏まえ2回目の面接を実施することがあります。

補足

  • 国公立・私立どちらにも対応しています。
  • MMI対策にも対応しています。
  • 私立医学部は1次合格と2次試験の間があまり空いていないので、事前に予約だけ取っていただいたほうがよいです。

面接対策のみの料金

11,000円(税込)

「医学部面接対策」に関するQ&A

面接がない医学部はありますか?
国公立の医学部は面接を課すのが通例で、私立についても面接を課さない大学は確認できていません。一方、面接を実施しても点数化しない大学はあります。欠席日数や再受験の年齢がどうしても気になる人は、点数化しない大学を優先的に検討するのも一つの方法です。
面接が点数化されない大学なら、対策しなくてよいですか?
いいえ。点数化されないというのは加点されないという意味であり、判定に使われないという意味ではありません。東京大学理科Ⅲ類は面接を「総合判定の資料とする」としており、学力試験の点数とは独立に判定に用いられます。
面接の配点が高い大学はどこですか?
例えば東北大学(前期)は面接400点、秋田大学(前期)は面接200点で、秋田大学は個別試験400点の半分が面接です。千葉大学(前期・後期)は面接100点です。大学ごとの配点は、松濤舎の大学別ページで確認できます。
面接で落ちる割合は公表されていますか?
公表されていません。「◯割が面接で落ちる」といった数字がネット上にありますが、公的に集計・公表されたデータは確認できず、出典のない伝聞情報です。
「コア」はどうやって見つければよいですか?
特別なことはありません。よく聞かれる質問の回答を作る過程で、「自分のどの経験に紐付けて答えるか」を考えれば必然的に見つかります。特に自分の強み・弱みに関する質問の回答を考えると、その根拠となる経験=コアが見つかりやすいです。
「なぜこの大学か」にはどう答えればよいですか?
その大学独自の特徴を調べ、その中で自分が興味を持てるものを探してください。カリキュラムの特色、力を入れている研究分野、地域の医療の特徴などです。興味のないものを志望理由に据えると、深掘りされた瞬間に答えられなくなります。
地域枠の面接では、卒業後の勤務についてどう答えるべきですか?
現時点では100%残るつもりであることを伝えるべきです。地域枠はその地域に残って働く医師を確保するための枠なので、留保をつけた回答は趣旨に正面から答えていないことになります。大学が確認したいのは出願時点の意思です。
NGワードは覚えるべきですか?
覚える必要はありません。コアが定まっていて、聞かれたことに端的に答えていれば、不用意な発言は自然に避けられます。禁止事項を増やすと、意識しすぎて話せなくなる副作用のほうが大きいです。
MMIとは何ですか?対策してもらえますか?
MMI(マルチプル・ミニ・インタビュー)は、複数の部屋を移動し、部屋ごとに異なる課題に答える形式です。松濤舎の面接対策ではMMI対策は行っていません。
面接対策はいつ予約すればよいですか?
私立医学部は1次合格と2次試験の間があまり空いていないため、事前に予約だけ取っておくことをおすすめします。