▼入塾時期
高1の4月に入塾されました。
▼成績
※塾生のみ公開
▼合格校
東京大学文科Ⅱ類
早稲田大学政治経済学部
▼使っていた参考書/問題集
数学
・Focus Gold 1A,2B
・1対1対応の演習
国語
・古文単語315
・漢文早覚え速答法
世界史
・世界史チェックリスト(一問一答)
地理
・地理B論述問題が面白いほど解ける本
その他
東大過去問:25カ年
▼勉強時間
▼数学の勉強で重要だったこと
・難易度を徐々にあげること
・ひたすら繰り返して完答できる問題を増やすこと
・完答できる問題の体系化を試みること
特に数学が苦手な人は完答出来るまでに時間がかかりやすい、つまり体系化をするのが困難なことが多いので、Focus Goldなどでの基礎固めを早めに終わらせることが重要だと思います。
自分で体系化することで圧倒的に理解が深まるし、一段階数学が得意になったと自覚できる一方、時間がかかるし誤った方向に突き進んでしまう可能性もあるため、定期的な進捗及び指針確認は欠かせないと感じています。
▼国語の勉強で重要だったこと
・国語ができる人の思考過程を知り、トレース出来るようにすること
・国語が出来る人の中でも思考過程の異なる人に何人か教わること
・精読すること
松濤舎サポートスタッフによる添削の効果は大きかったと思います。どうしても国語は添削をしてもらってもイタチごっこになってしまいその問題でしか使えない解法が多くなりがちですが、添削者の方に細かく聞けるのは勉強になりました。
国語は教師と生徒の相性がどうしても影響すると思うので、教師の確保さえ出来れば、複数人の人に教わるのが効果的かと思います。私も合う先生と合わない先生が居て、合う先生の授業でぐっと成績が上がりました。
▼世界史の勉強で重要だったこと
(東大に限った話かもしれませんが、)
・教科書や参考書を見ながら大論述を解く(構想メモをつくる)こと
・中論述は過去問を繰り返して、よく出る問題はそらで言えるくらいに覚えること
・同じ時代の同じ地域のことでも、◯◯史(経済史、文化史など)といったように違う切り取り方で見ること
現役生だと時間が無くて中々過去問に手を出せないと思いますが、特に東大世界史は過去問研究がかなり大きいので、(過去の大論述のテーマが中論述になったり、ほぼ同じ中論述が出たりするため)、一度習ったら過去問を解きながら知識の穴を埋める勉強方法でもいいのかなと思います。
時間がなかったら大論述の構想メモだけ書いて、後は赤本や青本の解答例や構想を見ると効率的に勉強できました。
どうしても世界史は知識が無いことが心配で過去問を解く時に何も見ずに自分の知識を試そうとしていたのですが、知識は解いていれば定着するので、解く時は参考書でもなんでも見ながら論理的に文章を構成する力、題意に沿った歴史観をもつ力を養う方が大切だと思います。
▼地理の勉強で重要だったこと
・共通テスト対策をしっかりやること(特に、他の選択肢や解説も読み込むこと)
・赤本や青本の解答例を見て、いわゆる“地理的語彙”を身につけること
正直、地理はいくら時間をかけても知らないことは出てくるし、どんな勉強法が一番いいのかは曖昧なままです。ただ、共通テストで八割後半から九割を取れれば知識で引けをとることは無くなるかなと感じています。
東大に関して言うと、地理は知識というより情報処理能力や文章構成力を求められるので、ひたすらに過去問を解くのがいいかと思います。特に地理は文字数が短く、冗長な表現をしている余裕が一切ないので解答例を見て、すっきりとした表現方法を地道に得ていくのが大切だと感じました。
▼役に立ったオリジナル教材
世界史の1問N答
東大地理の補助教材
古文常識
数学の定石集
▼松濤舎代表による振り返り
高1から指導していました。
現役ではわずかに足りず不合格でした。やるべき教材をしっかりやっていましたが、東大が要求するレベルでの知識の体系化や表現の習得にギリギリ間に合わなかったのが要因です。
東大文系は、教科書範囲の暗記に加え、「知識の体系化」と「表現の習得」が肝要
東大対策は、①必要十分な(≒教科書範囲の)知識を入れる、②東大が要求するレベルに知識を体系化したり、表現を習得していく、という二段階で構成されています。例えば、
・数学 :Focus Goldで必要な解法をすべて入れた後、定石集で解法セットの体系化をする。
・世界史:教科書知識を暗記したあと、過去問をもとに史観やよく使う表現を身につける。
・地理 :共テ過去問を元に知識を暗記したあと、過去問をもとによく使う知識や表現を身につける。
といった感じです。1年の浪人生活を通して東大対策が完了し、合格点に達しました。成績開示したところ、ほぼ合格者平均点での合格でした。
地方公立高校出身の東大文系志望生にとって参考になれば幸いです。