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【決定版】『化学の重要問題集』の使い方とレベル

【決定版】化学の勉強方法と年間スケジュール

難関大学受験生向けに、化学の勉強方法と年間スケジュールをまとめました。参考にしてみてください。

『化学の重要問題集』の特徴

『化学の重要問題集』はよく知られた問題集です。最大の特徴は「多くの人が使っている」というトートロジカルな特徴そのものです。

「この特徴だけで本書を使う理由になる」と考える人もいれば、「解説がわかりづらい」「本当に重要な問題なのか疑問」という感覚を大事にする人もいます。

松濤舎ではどちらの意見も重要としつつ、本書『化学の重要問題集』は指定教材に入れていません。学校から指定されて、宿題や定期テスト対策、長期休みの課題として取り組む分にはいいと思っています。

また、他問題集を通して化学の各テーマの真髄が理解できてから、改めて本書に取り掛かって「解けるようになっていることを確認」するにはいいと思います。

しかし、本書を通して化学の理解を深めようとすること、ましてや化学が苦手な人が本書を通して得意になろうとすることは、ほぼ100%の確率で上滑りを起こすので推奨しません。

『化学の重要問題集』の改善点

『化学の重要問題集』の改善点は、数値代入を中心とした解説である点です。

化学は現象理解ありきのため、何が起きているか理解しているからこそ正しく立式できます。しかし、本書は参考書でないということもあり、現象理解の促進はしません。

また、できるだけ最新年度の問題を選定しようという方針は素晴らしいのですが、その結果、重要でない問題(=当該テーマの理解が深まる問題)が選定されているように思います。

松濤舎では、『化学の重要問題集』の上位互換として、典型テーマを網羅的に扱いながら、全て過去問ベースとなっている『化学の良問問題集』(旺文社)を指定教材としています。

本書は「典型問題をちょっとずらした問題」が載っているため、典型問題の理解補助になりますし、当該テーマの理解促進にもなります。決して難問が載っているわけではないのですが、そもそも当該テーマの理解を深めるために難問を解く必要はないのです。

実際、多くの卒業生が、指定教材の中でも良かった問題集に『良問問題集』を挙げており、過去問や本番入試でも『良問問題集』の類題ばかりが出題されたと言っています。

『化学の重要問題集』の使用場面

『化学の重要問題集』は学校指定でない限り個人的に購入する必要はないのですが、学校指定になっていることも多いです。高3から『化学の重要問題集』を使った授業が始まる高校もあります。

しかし、基本的には「化学嫌いを作りやすい問題集」と考えていますので、宿題で自分が解いてくるよう指定された問題以外には手を付ける必要はありません。

一方、先生がやってくるよう指定する問題は、『化学の重要問題集』の中でも比較的基礎的な問題だったり、厳選してピックアップされていることがありますので、そういった問題は着手してもよいでしょう。

特にA問題であれば難易度は教科書傍様問題集にも掲載されているレベルなので着手してよいです。

『化学の重要問題集』の解説につまずいたら・・・

『化学の重要問題集』の解説でつまずいたり、式変形はわかったけど、その裏で何が起きているのか現象がイメージできない場合は、化学が得意な友達に聞いているとよいです。

東大・京大・一橋・医学部生にヒアリングした「学習観」のうち「友人観」の回答で、友人はライバルというより助け合う存在であり、わからない問題があったら聞き合っていたと答える人が非常に多かったです。

東大・京大・一橋・医学部生の学習観まとめ

『化学の重要問題集』の前にやるべき問題集

教科書傍用問題集(『セミナー化学』『リードα化学』『エクセル化学』『センサー化学』『ニューグローバル化学』等)が8割以上解けるようになりましょう。

『化学の重要問題集』の使い方

問題を解く

すでに教科書傍用問題集が8割以上解けている状態の人は、難しいと感じてもすぐに解説は見ず、少なくとも3分程度は考えてみてください。

一方、教科書傍用問題集が8割以上解けておらず、『化学の重要問題集』が学校の宿題や定期テスト対策として着手しないといけない人は、解説冊子を開きながら本書を進めましょう。

解けなかった問題には×マークをつける

解けなかった問題だけ復習するため、解けた問題には○マーク、解けなかった問題には×マークを累積していきましょう。

『化学の重要問題集』の習得レベル

レベル1:問題の5割を手を止めず、自力で解くことができる。

レベル2:問題の8割を手を止めず、自力で解くことができる。