1)英語が最重要科目である
英語はその科目の特性上、最重要科目に位置づきます。その理由は下記となります。
1−1)ほぼすべての大学で必要、配点比率も最大
英語が不要な大学はほぼありません。文理選択・志望校選択ができていなくても英語は必須で必要です。高1から全員勉強するのは英語、数学、国語の3教科ですが、数学や国語が不要な大学は多数あります。しかし、英語は必須なのです。
しかも、ほとんどの大学で英語の配点比率が最大です。理系では、英語:数学:理科=1:1:1の大学が多く、文系では、英語:社会:国語=1:1:1の大学が多いと考えてください。
唯一、ほぼすべての大学で必要な教科で配点比率も最大なのが英語です。
1−2)問題の難易度によらず安定的に得点できる
科目の特性上、英語はできるようになると、難易度が高くても安定して得点できる科目になります。数学や理科、社会、国語は難易度が上がると一気に点数を落としてしまう性質がありますが、英語にはそれがないのです。英語が得意な生徒は非常に合格率が高いのはこのおかげです。
1−3)英語だけで進学できる大学がある
推薦選抜では、英語ができればそれだけで合格する大学が多数あります。1教科だけ勉強するとしたら英語一択でしょう。
1−4)対策法が固まっている
松濤舎では、英語の伸ばし方が完璧に固まっています。何をどう勉強したらどれくらいの成績になるかわかっている科目は非常に重要な科目となります。あとは時間を割いて「やるだけ」の状態だからです。
2)長文対策をメインに据えよう
受験英語では、長文問題がもっとも多くを占めます。よって、受験英語は長文対策をメインに据え、すべての学習は長文対策に繋がっているよう設計すると非常に効率的に進められます。長文対策をすることが、結果的に和訳対策になり、英作文対策になり、リスニング対策になるよう設計するのです。
3)長文対策の3本の柱+α
長文対策といったときに意識すべきは、3本の柱+αです。つまり、
①語彙量
②多読多聴
③問題を解くための読み方習得
+α文法
です。それぞれについて詳しくお話しましょう。
4)単語暗記を攻略する
・語彙量が重要という学習観を
東大生に英語観をヒアリングしたところ、9割以上の人が「語彙量がもっとも重要な科目」だと認識していたことがわかりました。語彙量は多ければ多いほどいいという学習観を持っていたのです。
最重要科目である英語において、最重要なのが語彙量という事実をしかと受け止めてください。
・科学的に正しい方法での暗記を
下記の書籍をご存知でしょうか? 2019年に発売された本なので知らない方も多いかもしれません。
そもそも学習科学という学術分野において効率的な学習法というものが研究されています。その中でも、第二言語としての英単語暗記を効率的にするためにはどうしたらいいか、だけをまとめた書籍が本書となります。ここに書かれているポイントは3つあり、次のようにまとめられます。
分散学習とは復習までにできるだけ間隔をおいて復習する方法を指します。特に英単語のような、ほぼ単純暗記せねばならないものは分散学習が長期記憶に寄与することがわかっています。復習間隔は長ければ長いほうがいいので、単語帳を使うときは、頭からお尻まで1周したら、再び頭に戻って覚えていく方法が効率的であることがわかっています。
なお、よく単語暗記法で「次の日、1週間後、1ヶ月後に復習するといい」と言われることがありますが、これには科学的なエビデンスがないこともわかっています。わかっているのは「復習間隔が長ければ長いほど、より長い長期記憶に寄与する」ということだけです。
テスト形式で勉強すると効率的であることも科学的にわかっています。逆に、英単語とその訳を照らし合わせながら頭に入れようとする方法は、暗記にほぼ寄与しないこともわかっているようです。すなわち、英単語帳を開いて、英単語を見る⇒訳を確認する、という方法でいくら勉強していても非常に効率が悪いということです。
そこで松濤舎では、システム英単語のカードを購入してもらい、カードを使って勉強してもらっています。カードであれば必然的にテスト形式となるからです。また、覚えてないカードの束だけを暗記できたり、シャッフルして負荷を高めることもできます。
実際、単語帳を使う生徒と比べ、カードを使った生徒は約1.5倍のスピードで暗記を完了させています。
なお、英単語暗記は長文対策をメインに据えて行うため、英語を見る⇒日本語を頭の中で想起する⇒カードの裏の日本語を確認する、という勉強をしてもらっています。
1単語にかける時間を減らし、できるだけ何回転もしたほうが効率的であることが科学的にわかっています。そのため、松濤舎では1枚のカードを15秒以内でパッパと進めていくことを推奨しています。
見出し語が2,200語あるので、1単語15秒、1日30分やると、1日120語目を通すことができます。すると約20日で1周することができます。これをひたすら繰り返していくと、だいたい半年で暗記しきることができます。
大学受験に必要な英単語を半年で効率的に覚えきれるのは非常に効率的だと思いませんか?
テスト形式と学習形式を一致させないと非効率であるという法則です。つまり、長文問題というテストのために英単語暗記をするのであれば、頭の中で日本語の意味を想起する勉強が最効率ということです。たまに「手で書いたほうが覚える」という人がいますがエビデンスはありません。
なお、英訳対策で単語暗記する場合は、テスト−学習一致の法則から、手を動かして書き出す必要があります。
・システム英単語の特徴は?
システム英単語を選んだ理由は、コロケーションで覚えられるからです。つまり、よく一緒に使われる単語や前置詞と一緒に覚えられるということです。イディオムの問題でそのまま出題されることもありますし、長文中の穴埋め問題に役立つこともあります。何より、イディオムが入るとチャンク化でき、長文の速読につながるのです。
チャンク化とは、複数の情報をひとまとまりで覚えるため情報量が圧縮されることです。
・システム英単語の語彙量は?
語彙量は、派生語まで含めると鉄壁の85%をカバーすることが松濤舎の調査でわかっています。もともと鉄壁は通常の単語帳で派生語として扱われているものも見出し語にして覚えてしまおうというコンセプトで作られています。システム英単語では足りないから鉄壁、という人がもしいたら、それは感覚での話でしかなく、鉄壁に相当する語彙量を含んでいるというのが事実です。
・システム英単語で取得可能な偏差値
システム英単語を1冊覚えれば、全統記述模試で偏差値65が取得可能です。すなわち、ほとんどの難関大がシステム英単語だけで合格可能ということです。
5)多読多聴を攻略する
・なぜ多読多聴か?
多読多聴というのは、英語長文をたくさん読んだり、たくさん聴いたりする勉強のことです。多読多聴するのは、英語と語順通り、日本語を介さずに理解しながら、ネイティブと同じスピードで読んでいけるようになるため。松濤舎ではこれを”ネイティブ読み”と呼んでいます。ネイティブ読みが必要なのは、従来の英語長文が「文字数の少ない、難易度の高い長文」が多かったのに対し、近年は「文字数の多い、平易な長文」をスピーディーに処理していく問題が増えているからです。センター試験が共通テストに変わって長文問題しか出題されなくなる前から、大学の個別試験も長文の超長文化が進んでいます。時間内に処理するためにはネイティブ読みのスキルが必須なのです。
・精読より多読を
学校の授業は「教科書の英文を1つ1つ和訳していく形式」で進みますが、そのせいで「英語は日本語に訳してから理解していくもの」「精読の先に長文読解がある」といった誤った英語観になりがちです。残念ながら、英語を日本語を介していたらいつまで経ってもスピーディーに読むことはできません。
日本語を介さないというのは、Appleという単語を見たときに「りんご」という日本語に訳してからりんごのことだと理解したわけではなく、そのままりんごのことだと理解したはずです。Appleという単語には何度も触れてきているので、日本語を介さずそのまま理解する神経回路がすでに形成されています。同じように、多くの英文に触れることで単語からダイレクトに理解につながるようになります。
学校では精読の授業しかせず、読解量が他国と比べて不足していることが研究でわかっています。一方で入試問題はどんどん”本質的な英語運用能力”を試す内容になっています。多読し、他の人に差をつけましょう。
・和訳のためにも多読を
精読ではなく多読することこそ、和訳がうまくなるための一番の近道です。精読を極めれば和訳がうまくなると考えている人は、ボトムアップのアプローチで和訳しがちです。つまり、まずは個々の英単語の意味を思い浮かべ、それを文法や構文のルールに従って文章にしていくという方法です。結果、英単語の第一義に引っ張られて変な和訳になったり、内容を理解しているとは思えないガタガタの和訳になったりします。前提として、英語と日本語は1対1で置換可能な言語ではなく、英語には英語でしかできない表現、日本語には日本語でしかできない表現があり、それを可能な限り近づける作業が和訳なのです。「英単語を日本語に置き換えること=和訳」という英語観そのものが間違っています。
この前提に立つと、まずは文章全体の内容、下線部の前後の文脈、そして下線部の単語を見ると、下線部の意味が5割はわかるはずです。仮説でもいいので、「こういう内容っぽい」といった意味先行で和訳しようとすることが非常に重要なのです。その意味を軸に、英単語の持つニュアンスの中でもっとも自然な日本語に置き換えていくのです。意味ありきの和訳になっているので非常に自然な日本語になります。
「先に団子を並べて串をさす」のではなく、「串に団子を刺していく」イメージです。こちらのほうが綺麗な串団子が作れますよね。
・英単語の暗記への寄与
多読多聴していくと、英単語をいちいち日本語に介さないようになります。つまり、英単語を見て日本語の意味を想起せず、英単語の持っているニュアンスを想起し、文脈からその意味を判断するようになるので、単語暗記するときもまとまったイメージで覚えるようになります。例えば、companyという単語は「仲間、同僚、会社」といった意味が書かれている単語帳がありますが、重要なのは「気の知れた人たちが複数いるイメージ」をcompanyの意味として覚えることなのです。
そうなることで、語彙量が爆発的に増えます。かつ、速読できるようになります。精読アタマの人は、単語帳に載っている複数の意味を全部覚えようとした結果、そもそも覚えられないし、覚えられたとしても長文読解に非常に時間がかかる一方、多読アタマの人は、単語帳に載っている複数の意味から、1つの単語のイメージとして捉えるようになり、結果として語彙量も増え、読むスピードも上がるという正のスパイラルに入ります。
・多聴しよう
音源を活用して多読したほうが圧倒的に長文読解が得意になります。理由は次の3つです。
リスニングは「負荷を高めた長文読解」という認識を持ちましょう。というのも、音はそのまま流れていくので、強制的に英語の語順通り理解しなければならないです。また、音源を使うことでネイティブのナチュラルスピードがどれくらいなのかも掴めます。そしてスピードが速いので、日本語を介さずに理解する神経回路が形成されやすくなります。まさに”ネイティブ読み”のために非常に有効なトレーニングになるのです。
音源を使ってリスニングするだけでなく、音に合わせて音読することを推奨しています。音読することは、音韻処理の自動化につながることが科学的に知られています。
音韻処理とは、人は英語を黙読しているときも、心の中では音読していることが知られています。これを音韻処理というのですが、音韻処理が律速(=遅い原因)となり、黙読が遅くなっている場合が非常に多いのです。
音読することで、まず自分の音韻処理が遅いことを自覚するようになり、速く音韻処理をしようとする意識が働きます。音源を使うことで正しい発音、スピード、リエゾン(=音の繋がり)が掴めます。自分なりに音読するのではなく、音源と同時に、文字を見ながらでいいので、音読することを推奨しています。これをパラレルリーディングと専門用語で言います。
もちろん、音源を使うことで共通テストのリスニング対策にもなります。センター試験では、リーディング200点に対してリスニングは50点という配点比率がデフォルトでしたが、共通テストではリーディングとリスニングともに100点となりました。1回しか読み上げない問題が約半分あるなど、その重要度が増しています。
秋以降にリスニングのためのリスニング対策を始めるのが一般的ですがが、松濤舎では長文読解のための多読多聴を入塾時から行い、それが結果的に共通テストのリスニング対策にもなる、という設計で指導しています。これが非常に効率的な英語対策になります。
・多読多聴できない気持ちもよくわかる
私自身、多読をしても英語が読めるようになっている感覚があまりなく、穴の空いたバケツに水を入れているような気がして全然進みませんでした。英単語の意味を想起し、構造解析をしないと意味が取れるはずがないと思い込んでいたのです。プログラミング言語を読み取るコンピュータのように、1つ1つ正確に理解していくことが英語を読むことだと思っていました。
しかし、現役東大合格生のうち、特に英語の点数が高い人にヒアリングすると、この英語観そのものが間違えていたのです。英語は日本語に100%変換するのは不可能であり、英語を英語のまま理解できるよう単語をニュアンスで覚えたり、音源を使った学習をしようとすることが、創発的に成績を伸ばします。
単に多読多聴しなさい、この問題集を勉強しなさい、と言われても、やらなかったりポイントを外した勉強になりがちです。上記の理屈もきちんと踏まえ、多読多聴していきましょう。
6)問題を解くための読み方をマスターする
・問題が解けなければ点数にならない
試験は点数が取れなければ意味がありません。多読多聴して英語をスムーズに読めるようになるに従って英語の成績は伸びますが、安定して得点するためには「問題を解くための読み方」を別途習得しなければなりません。
・第1文と最終段落、各段落の第1文を読んだら問題へ
一般的な長文の読み方は「まず長文を頭から読み、下線部まできたら問題文を読む」といった方法です。あるいは「先に問題文に目を通してから、長文を下線部まで読む」という方法で解いていると思います。
しかし、この方法は非常に微妙です。まず、長文を読むスピードが遅くなります。皆さんは、暗闇の中を全力で走れますか? 長文を頭から読むということは、今後の展開がわからない中読み進めることになるので、次の一文が重要かもしれない、次の一文が後々に重要な鍵を握るかもしれない、と思ってじっくり読むようになるはずです。そのせいで試験時間に間に合わない、必要な箇所の精読に時間をかけられなかった、ということが起こります。
そこで、まずは長文の第一文、そのあと最終段落(=長い場合は最後の2〜3文)を読み、頭とお尻を押さえましょう。これだけでだいたいどんな内容の文章なのかの可能性が非常に絞られます。第一段落で犬の話をしていたのに、最終段落で宇宙の話をしている可能性があります。頭から文章を読んでいくと、常に「どんな内容になるか可能性は無限大」ですが、最終段落を先に見ておくことで、無限大の可能性をほぼ1つに確定できます。
その後、各段落の第一文を読んでいきます。第一文と最終段落のつながりが見えてきますし、どのような論理展開になりそうか、どの段落にどんなことが書かれていそうか、ざっくりと掴むことができます。
これを最初の1分で行うのです。そのためには多読多聴を通した”ネイティブ読み”が必須です。
こうして文章の輪郭を掴んでおくことで文章は読みやすくなりますし、文章概要と関係なさそうな文章はサクサク飛ばして読んでいくことができます。全体概要が掴めているため、小問(1)(2)などの最初のほうの問題も非常に解きやすくなります。暗闇の中を全力で走るのでなく、ほぼ道筋が見えている中を全力で走ることができるようになるのです。
これが「長文を解くための読み方」であり、この読み方を習得すると圧倒的に点数が安定します。
・多読多聴が促進される
多読多聴ができない人は、一文一文の理解の積算が全体の理解だという考えになっています。しかし、長文を解くための読み方を習得して要旨が掴めるようになると、英文には不要なものと重要なものがあることに気づくようになります。
すると、わざわざ一文一文を精読していくことの不毛さに気づくようになります。こうして多読多聴が促進され、よりざっくりと英文を読もうとする英語観が身につくのです。
参考記事
7)文法を追いすぎない
長文読解のための+αの該当するのが文法です。前提として文法は非常に重要です。英語は日本語と違い助詞のない言語なので、語順が各単語の役割を決めます。この語順ルールを知らなければ英語が読めるはずはありません。しかし、文法を極めようとするとキリがないというのもあります。
非常に複雑な英文を扱った和訳問題、重箱の隅をつつくような文法の正誤問題など、まるで暗号解読をさせるかのような問題を扱った問題集は多数出版されています。
結論からいえば、こういった問題集はやらなくてOKです。大学によっては難構文の和訳(=京都大学など)、非常に細かな文法問題(=東京大学、早慶など)を出題する大学がありますが、それ以外は長文読解に必要な最低限の文法知識を入れたら、さっさと多読多聴に入るべきというのが定石です。東京大学の英語試験でも、文法問題は捨てるべきというのが定石なのです。
特にセンター試験から共通テストに変わり、文法問題がそのまま出題される問題は、国公立受験生にはほぼ不要のものとなりました。私立大学では文法問題がそのまま出題するところも依然として多いため、受験校が決まったタイミングで文法問題集で追加対策する程度で十分です。
8)形式依存するため早めに過去問へ
英語は出題形式によって対策が変わります。文法問題が出ないなら文法問題集での対策は不要ですし、英作文がなければ英作文の対策も不要です。そのため、ボトムアップでやるべき問題集が終わったら、出願する予定の大学の過去問にすぐに入るべきです。松濤舎では、普通に課題を進めていけば高2の途中でひと通りの課題が終わります。そうしたら、出願する予定の大学の過去問に入ってしまいます。
出願校の形式がわかれば、それに合わせて問題集の復習や追加が可能ですし、学習効率も上がります。他科目は大学によらずやるべきことは同じ部分は多いのですが、英語は過去問からの対策こそが重要な鍵を握ります。
9)英訳・英作文について
・英文暗記から
多くの国公立大学で英訳が課せられるので、国公立志望生は早めに英文暗記を始めましょう。英語はプログラミング言語ではないため、単語と文法を適切な順番に並べれば文章になるわけではありません。
例えば、日本語の「着る」は「衣服などを身につける」という意味だからといって外国人が「マスクを着る」と言ったらおかしいですよね。マスクは「つける」です。このように、理屈で単語を並べれば正しい文章になるわけではないのです。そのため、まずは正しい英語表現をそのまま自分のものにする必要があります。
ポイントは、ただ日本語と英文をセットで”覚える”のではなく、自分が実際にその日本語を英語で表現しようと思ったとして、その英語表現をアウトプットすることです。
そこで、まずは日本語を見て、英語で発話することをオススメします。これを繰り返すと、だんだん感情と英語表現がリンクしてきます。また、はじめから手を動かすと作業になりがちなので、それを割けるためにもまずは発話してください。
日本語を見て正しい英文が発話できるようになったら、次に書き出します。「テスト−練習一致の法則」の通り、英訳は最終的に英語を書くことが求められるので、書き出す練習をしてはじめて有効なテスト対策になるのです。
・添削より最後までインプットを
自由英作文は和文英訳の延長線上にあります。多くの東大生が、和訳対策のために英文暗記を行い、それを素材として自由英作文を作っています。
正しい英語表現を使うというのが前提なので、その表現を使うために多少の創作をすることもありますが、「どんな内容を書くか(WHAT)」を考え、「使える表現(HOW)」かを確かめるという往復に時間がかかることが自由英作文の難しいところです。これはトレーニングを重ね、所持している表現を取り出す練習をしなければなりません。そのためには、先述の通り「ただ英文を覚える」より「発話することで自分の感覚と英語表現をすり合わせる」と使い勝手がよくなるのでオススメです。
松濤舎では『和文英訳教本(文法矯正編)』に掲載されている英文を、まずは口述で覚えていく指導をしています。
和文英訳教本
自由英作文は、再現性の高い書き方を身につけることが重要です。そのために有効なのが「連句英作文」です。
連句英作文とは、先に間違いのない短文で骨子を作り、そこに「句」で肉付けをして文章を豊かにしていくという書き方です。
・文法的な誤りを最小限に抑えることができ、
・論理的に正しい文章が作れ、
・書くことが思いつかないという事態に陥りにくい
という非常に優れた自由英作文の作成方法となります。松濤舎ではオリジナル教材を用いて、この連句英作文の書き方を習得してもらいます。