▼受験観
・私は勉強に関して最終的には妥協が嫌いだったので、どんな問題でも解ければ合格できる、と効率度外視の考え方を最後まで貫いていた。
・自分は絶対に受かるものだと1年の段階から確信(過信)があった。
・逃げるものではなく挑むものだと思っていた。
▼記憶観
・有意味暗記に限らず、どんなささいことでもいいので関連付けて覚えると定着しやすい。授業でこんな話を先生がしていた、や、この言葉に響きがにている、など何でも良い。
・ただし、語呂は絶対にだめ。語呂は全て語呂として頭が認識してしまうのでただの丸暗記の暗記量を増やしたものになってしまう。
▼モチベーション観
・出ないときは出ない。
・なるべく楽しい問題を解いたり好きな教科、分野を勉強して上げる。
・個人的な方法だが、勉強以外の全く別のもの、私で言えばモンスターハンターのMAD(3~5分でちょうどいい)を見たり、小説の哲学的に深い内容を語るシーンを読み返してテンションを上げていた。ユニコーンガンダムの10巻は特によく利用していて、普段の勉強だけでなく模試の休憩時間に周りが参考書を開いている中で読んだり、入試当日に試験会場で読んでいた。
▼数学観
・数学が苦手だったので、学校で配られるプリントや問題集を全て解ける必要があると、スラスラ解けるまで何度も繰り返していた。ただし、高いレベルの問題に関しては、いろいろな内容が組み合わさっていたり見たことのない内容が多く出てくるのに気づいて、全てを網羅するのは不可能であり、ある程度のライン(レジェンドが完璧に解けるぐらい)になったら、後は難問と向き合ってもビビらないようプラチカで訓練し続けた。
要約すると、一定ラインまでは凡例でいけるが、そこから先はセンスの領域であると思っていた。(実際には、凡例をより深い意味で理解していれば難問でも解けたのだろうが、それもまたセンスの領域であると今も思っている)
▼英語観
単語
・覚えれば覚えるだけ良いものだと思っているので、メインの単語帳の鉄壁を何周もするのに加えて単語王や速単などいろいろな単語帳に手を出して楽しんでいた。
文法
・頭に英語をなんとなくで正確にとらえられる感覚が馴染んでいれば焦点を絞って覚えるようなものではない。
和訳・精読
・丁寧に解体することも重要だが、文のパーツパーツが何を言っているかわかれば逆算してつなげることが可能なので、それほど丁寧に練習していない。英語感覚でいけると思っていたし実際いけた。
・訳文はこだわりたいところだったので、読み心地の良い言い回しを考えてこだわっていた。
和文英訳・自由英作文
・個人的には英文和訳と同じぐらいこだわるところだったので、いかにシンプルな(簡単であるというわけではなく、向こうで使われているような自然な、という意味)内容で、相手が読みやすいように、そして直訳をしてダサくならないように気をつけていた。英訳のために英語の言い回しをいくつか覚えた。
・日本語と同じ意味(言葉そのものではない)をいかに英語で伝えるかに苦心していた(文というものが大好きだった)
リスニング
・センター程度聞けて当たり前と思っていたので、TEDのプレゼンを早送りして聞く訓練をしていた。聞く練習というよりは面白いスピーチを探していた。
長文
・とにかく読んで和訳を読んで、自分の中の感覚を修正し磨き上げていった。
全般・その他
・英語を脳みそではなく感覚で理解することが重要だと考えていたので、とにかく多く触れ、自分でも多く書いてみた。丁寧に反省などせず、幾度も使うことで英語に対する感覚を研ぎ澄ましていった。
・文法の暗記だけは特に気に入らなかったので絶対にしたくなかった。
▼国語観
現代文
・まずは文章を楽しむ。そのうえで、文の内容を軸にして問題に回答するように心がけていた。
・構造的に読む、接続詞をマークする、などと言った方法は文章を馬鹿にしていると思いしなかった。文章の意味が理解できればどんな問題でも回答ができると思っていた。
古文
・文法、単語を覚えるのは最低限なのでとにかく覚えまくった。
・解釈に関しては、常に色んなパターンを試しながら文章を読み、一番しっくりする(文章の通りが良くなる)パターンで解釈をして解いていた。
漢文
・覚える
▼化学(基礎)観
・基礎科目だったが、ただ暗記するのではなく頭の中に図形やイラストを浮かべて、計算の意味、分子の動きイオンの動きを想像していた。
▼物理(基礎)観
・基礎科目だけあって簡単だった。周りが必死で暗記していたが、想像すれば十分に解けるものでしかなかった。
▼世界史観
・世界史は長い長い物語であり、その流れを覚えた上でそこに登場人物や出来事を乗せていくことで覚えていった。大筋(対立軸、大航海時代、など)を意識するのが大事。
▼日本史観
・時代と市民の生活を結びつけてイメージできるようにしていると、政策やそれに対する反動も丸暗記ではなく一つの物語として覚えやすかった。
▼その他
私の勉強観
・少なくとも文系の私にとって、捨てるべき科目など存在させたくなかった。周りが教科ごとに割く力を配分する中で、意地でも全てでトップに立ち続けた。
・難しい問題、細かい内容ほど楽しいものとして、より高みを目指していた。
***
A5.
おそらく自分に無駄に自信があり、またつまづくことがなかったからだと思います。高校の学習の最初の方で躓いて、勉強に苦労していた場合、僕もそういったものにすがっていたんじゃないでしょうか。ある程度順調に学習できていたので、全部やればいい、という発想に至ったんだと思います。
後は、他の人が対策などを調べていたのに対して、私は自己流で、自分のやり方でやってやる、というこだわりがあったので、よくネットで見かける逆算式の考え方に毒されずにすんだんだと思います。
後はひねくれていたので、周りが逆算式を始めるにつれて、「そんなかっこわるいことできるか」という考えが浮かび全部やるんだという考えになったのだと思います。
まとめると、一般的に考えてトップダウンとボトムアップの差異はどれだけつまづいたか、にあると思います。トップダウンは、その学習に苦労する弱者の方法です。強者はそんな手間なことは考えずボトムアップで真っすぐ進みます。
私の場合はそれに加えて「逃げること」への忌避感が強く、挑むことにこだわっていたのも大きいと思います。
☆各科目に対するテクスチャ、こだわり
国語:
出題される長文は問題文以前に一つの文章であり、解く以前にまず理解してやる必要がある、ということにこだわっていました。ですので、あえて接続詞や構造は無視し、また論理的にではなく自分の感情、感覚を頼りに読んでいました。頭じゃなくて心で理解するというイメージです。また、特に随筆に関しては細かな言い回しにこだわりました。感情の入っている随筆では、細かな言い回しに書き手の意志が入っているので重要視していました。
数学:
苦手でしたので、それほどこだわっていませんでした。ただ、勉強する段階では、わからない問題をできる限り挑み続けるということを重要視しました。その挑む過程で力が養われるし、見に染み付くという考えです。学習にかんしてより大雑把だった1,2年生の頃の考え方を最後まで貫き通した感じです。
世界史、日本史:
暗記物ではなくあくまで物語であり、その中に出てくる人物たちを覚えていくという感じでした。ですので、一問一答は一度もしていません。単語帳を眺める際も、単語の下の文章を読んでは関連する内容や単語に飛んで学ぶ、ということを繰り返していました。また、私の世界史の先生が言っていたのですが、「世界史は、人の積み重なり。最も理解し難い人というものが積み重なったのが世界史。おもしろくないわけがない」という考えを聞いてからは、とにかくそれぞれの国のトップの人間の考えを推測しながら物語を読んでいました。日本史も同様に、それぞれの人物の考え、意図を考えていました。