▼受験観
・中学生の頃から経営学を学びたいと思っていた。そして、両親が大阪大学の理系出身者で、母から「私より上の学歴を得ないと私より稼ぐことができない。」と言われた経験から、大阪大学理系より偏差値が高かった京都大学経済学部を目指した。
・中1から高2まで漠然と京都大学を目指していた。入試の傾向や合格人数など全く知らなかった。中学生の頃は高3になれば受かるだろうと過信して、適当に塾に通い、全く真面目に受験勉強に取り組んでいなかった。
・高2の最後の駿台模試で京都大学経済学部がE判定で、高1からずっとE判定だということがいかにまずいかに気づき、焦り始めた。ここで志望学部の研究を開始した。
・ストレスがかかるのが一番嫌だったので、自分が無理しないで良い最大限で勉強した。「休日など自習室に毎朝決まった時間に行くが、帰りたくなったら昼でも帰る。」など自分を甘やかす部分と戒める部分をつくった。
・友達や他の受験生と比較するという行為が自分にとって一番のストレスだったので、模試などの比較はしなかった。自分の点数と合格最低点(毎年ほとんど変わらないため)を比較していた。もしくは過去の自分との比較をしていた。そのとき受けた模試の平均点さえも気にしなかった。
・遊びたくなったら遊んでいた。映画を見たり、ショッピングに出かけたり。「今2,3時間思いっきり遊んでも、落ちやしない。」「フラストレーションがたまったまま一週間を過ごした方が無駄だ。」と思っていた。一度思い切って遊ぶと、その後かなり集中できる気がした。また遊びたくなったら遊んだら良いという思いが生まれ、自分の感情を抑えつけるストレスがなくなった。他人からどう言われても気にしない事が大事。
・「先に数学や英語を身につけておき、高3の最後で社会科目を身につけることが良い。」とよく言われるが私はそうは思わない。この主張は、社会は暗記すればするだけ点数が伸びるから、先に社会科目が得意だと後から追いつかれてしまうことが理由だ。ただ、私は社会科目が得意な人は、社会を早めから極めていれば良いと思う、社会に限らず、高3になるタイミングで何か一つ得意科目を持っていると良い。なぜなら、得意科目があると、その科目に対するモチベーションは常に高くなるから。また、いつもある教科では高得点をとり続けているということがあると、自然と自分にプレッシャーがかかるため、維持しようと努力をする。このように、何か得意科目を持つことはモチベーション維持につながり、非常に良い。誰も社会を始めていない内から社会を始め、得意科目とみなしてしまえば、おそらく受験当日まで社会科目の上位層を維持できると思う。
▼記憶観
・暗記事項を短期間のうちに何度も触れることが一番覚えやすいと思った。触れる暗記事項の数は少なくても多くても変わらないので、効率を上げるために一度に多く暗記した。(例えば、英単語を1日100個覚えて、3日間同じ所を繰り返すなど。1日33個ずつ覚えるより記憶に定着しやすいと思う。)
・友達や親に世界史や英単語の問題を出してもらっていた。他人と勉強すると必ず会話が生まれるので、次回アウトプットする際に、会話と紐付けて暗記事項を思い出すことができる。また、単純に楽しい。自分だと普通の暗記事項でも、他人からすると「よくそんなに覚えているね」と感じるらしく、褒めてもらえてモチベーションアップ。
▼モチベーション観
・家は寝るところ、家族と団らんするところと決めていたので、必ず塾の自習室か図書館で勉強していた。休みの日は必ず朝9時(自習室が開く時間)に自習室に到着するようにした。ただ、帰りたくなったら昼でも家に帰っていた。家に帰ったら何にも勉強しなかった。そこで罪悪感が生まれるくらいなら帰らないと思う。
・夏休みや冬休みなど自習室に毎朝9時ちょうどに行くのはしんどかったが、一番お気に入りの席を取りたいという思いをモチベーションに頑張って行った。
・自習室で勉強に飽きたら、入試本番で各教科、各問何点取ろうか考えていた。合格最低点以上の点数を取ることを想定するので、必然的に合格も想定でき、わくわくした。また、時期によって得意科目が変わっていたので、どの問で何点取るかを定期的に考えるのは有効だったと今になって思う。
・「京大を受ける人はみんなかしこい。」と思ってしまうが、所詮高3か、一度受験に落ちている浪人生だとわりきると、案外怖くない。案外怖くない相手と比較しても意味がないので、他人と比較しないのが一番。
▼国語観
現代文
・なかなか点数が伸びずに悩んでいた。模試の答案を見ても、どうやったらその回答が書けるのかわからず、どうしようもなかった。ただ、ここで間違っていたのは、満点の回答を書くつもりでいたことだ。満点の回答など書ける人はいないし、書く必要がない。二次試験の国語で7割を取りたいと思ったら、7割の問題満点を狙うのではなく、全問題7割前後を狙うべきだ。そこで、採点項目が詳しく載っている問題集を購入し、自分の答えにあとどこを肉付けすると目標に近づくのかを研究した。すると、全問に共通して自分が書けていない場所などが浮かび上がってくる。(もう一つ踏み込んだ理由説明など。)
・人に添削してもらう方がよいとよく言われるが、私は個人的に人に頼み事をするのが苦手なので、添削は模試や宿題以外は一切してもらわなかった。採点項目が詳しく掲載された参考書と自分の回答を見比べるので十分だと思う。他人から足りない部分を指摘されるより、自分で法則を見つけ出す方が身につく。
古文
・単語をまず覚えることが大事。名詞と助動詞を覚えるべき。そうすることで、意味が全くわからない文章が少しわかるようになる。最初は単語帳などをうわべだけで覚えておくだけでよい。高3の1年で演習する中で、何度も同じ単語がでてくるので、自然と頻出単語は身につく。京大の2次試験にだけ出るような難しい古文単語はみんな知らないので気にしない。他の頻出単語が読めれば、想像できる。
・一度読んだ古文を現代語で内容を理解し、記憶の片隅にとどめておくことが大事。古文の時代背景や、登場人物など、一度読んだ文章と紐付いていることも多く、内容の予想がかなりしやすくなる。この面では、古文の内容を詳しく取り上げる学校の授業をきちんと受けておくのが良い。
漢文
・二次試験にはほとんど出ないため、センターの勉強しかしない。
・単語帳で頻出単語を覚える。模試や過去問で同じ単語がたくさん出てくるので、頻出単語として勝手に定着する。定着しないようでは、演習不足。センター漢文の設問は、特殊な単語や文法ではなく、頻出単語や頻出文法を聞いてくるので、設問を解いて答え合わせをしていれば自然に身につく。
・主語を聞かれることと指示語を聞かれることが多いので、それらを設問外でも意識すると良い。
▼数学観
・個人的に数学は苦手だったため、暗記科目として捉えていた。ほとんど一つの問題集しか使わずに勉強した。一度目に自力で解いてみる。京大レベルとなると大抵解けない。答えを見ながらノートに答えを写していく。この時点で理解できないところはつぶす。近いうちに、同じ問題をもう一度解く。できたら終了。後日くりかえし。解けなかったら、また答えを写す。このようにわからなかったら答えを写す作業をひたすらする。そうすると、いつかは答えがスラスラ書けるようになる。(暗記した答えがスラスラ出てくる。)この解き方は、汎用性がないように思われるが、実はそんなことない。同じような問題だったら大抵解くことができる。「このような問題が出たらまずこのようにアプローチする。」という暗記ができているからだ。
・ストレスをためないために、わからなかったら考えない。すぐ答えを見る。すぐわからない問題はどんなに考えてもわからない。考えているだけ時間の無駄。
・数学で点数を取ろうと考えていない人〔6割くらいで良いかと考えている人)は部分点狙いでも問題ないと思う。受験本番は、絶対違うと思っても何か最初のとっかかりを見つけたら試してみるべき。
▼英語観
単語
・1日に10個ずつではなく、一週間に100個覚える(1日100個を一週間繰り返す)方が記憶に定着する。覚えるのにかけた時間が長いことより、思い出そうとした回数が多い方が定着量が上がる気がする。
・必ずノルマ毎にアウトプットをすること。塾や学校で毎週テストがある人はその機会を無駄にせず、そのテストに向かってコツコツ勉強するのが良い。毎日単語帳に赤シートを当てて覚えているか確認するより、ランダムに該当範囲の単語を書き出すテストの方が柔軟なアウトプットにつながる。
・長文中に出てきたわからない単語をリストアップするなどはしなくて良い。受験に必要な単語はだいたい単語帳に載っている。単語帳に載っていて長文読解中わからなかった単語は、単語帳でもわからないはずなので、そちらでマークして覚えれば良い。自作単語帳はつくるだけ時間の無駄。
文法
・イディオムと頻出文法が掲載された問題集をひたすらときまくると覚える。その問題集を解きながら長文読解を始めると、実際かなり登場するので実践しながら身につけることができる。
・京都大学の二次試験では、英語長文中に、「文法でひっかけてやろう。」といった問題は登場しないので、難解な文法にフォーカスして勉強する必要はない。ただ、基本的な文法は理解できていないと全文章が読めない。英語長文を読んでいて、いまいち内容が理解できないという人は、単語帳一冊を完全に覚えられていないか、頻出文法かイディオムが暗記できていない。暗記しよう。おすすめは大学入試英語頻出問題総演習。
和訳・精読
・自然な和訳になることを重視する。全くわからない問題を空白にすると0点だが、主語と述語だけを書いて、自然な日本語にすると、肉付け不足として点数を引かれるだけで終わる。0点よりはまし。
・くりかえし和訳問題を解くと点数が上がると言うわけでもないので、問題集の答えの後ろに着いているような全訳などは読まなくて良い。問題が解けていないのは、単語力か文法力不足なので、そちらを暗記で補おう。
和文英訳・自由英作文
・問題のタイプが数はあるものの、決まっているので、数をこなすことが大切。色々な問題を解いていることで、この問題はこの構文を使わせたいんだというのがわかる。
・使用する単語がどうしても出てこないときは、全く変わりすぎない程度に違う単語にすり替えよう。例えば、単語がわからないから目的語を抜かすとかなりのマイナスになるが、違うジャンルの単語に書き換えると、単語ミスで所詮マイナス1点くらい。
長文
・長文読解は、まず頻出単語とイディオム、頻出文法を暗記することが大切。頻出単語やイディオムなどがのった参考書を全部覚えると、長文は読める。
・毎日英語に触れるために、志望校の赤本や英語が難しいと言われている大学の赤本から長文を見つけ、1日1つ読むと、長文読解力が鍛えられ、維持できる。
リスニング
・二次試験には必要ないため、センターの対策をする。とはいっても、英語のコンテンツを視聴するなどしなくて良い。文法力と単語力があれば、大抵問題が解ける。
・当たり前だが、聞き逃さないことが重要。眠くなった瞬間に聞こえなくなる。後戻りできないと覚悟して挑もう。
▼模試観
・他人と比較し、その後、自分は劣っていると認識することがもっともストレスにつながる。そこで、決して他人とは比較しない。過去の自分か、毎年ほとんど変わらない志望校の最低点とのみ比較する。
・模試の成績が帰ってきたら、センター模試の結果と併せて、合格最低点にあと何点くらい足りないか計算する。その上で足りない点数を補えそうな問題を探す。その問題を解き直して、類似問題を問題集で解く。このような流れで見直しをしていた。解けなかった問題を全部見直すなどしない。
・模試をストレスを与えてくる存在としてはいけない。モチベーションアップの道具として利用しよう。私は夏の河合塾京大オープンでB判定を取れて喜んでいたら、同じ夏の駿台京大実践がE判定だった。かなりのダメージとストレスを受け、勉強のモチベーションが下がりに下がった。そこで、「私ではなく模試が悪い。」と決めつけ、冬は京大オープンを受験しなかった。ストレスをためないことが受験では一番大切で、自分を甘やかすことも大事。普段コツコツ勉強している人は、少し自分を甘やかしても受験に落ちはしない。
▼塾観/予備校観
・勉強を教えてくれる場所ではなく、勉強する環境を提供してくれる場所として利用した。家では集中できなかったため、塾の自習室を毎日利用した。高校の受験サポートが手厚くなかったため、受験情報や模試情報は塾から得ていた。世界史が網羅されてまとまっているテキストが見つけられなかったため、塾で世界史の授業を受け、テキストを手に入れた。このように、自分の力だけでは獲得できないものを塾を利用して手に入れた。自分ですべてできる人は通わなくても良いと思う。
・塾に行っているだけで満足しないことが大事。塾のカリキュラムを受動的にこなすだけでは力がつかない。何が自分に足りなくて、塾が何を補ってくれるか理解した上で、塾に通うべき。層でなとお金の無駄。勉強内容は参考書と高校だけで十分。
▼参考書観/問題集観
・自分に劣等感を感じることがストレスだったので、達成感を感じられるよう、とにかく分厚い参考書は使用しなかった。また、荷物が重いと塾や学校に行くことが物理的にしんどくなるので、軽いものがおすすめ。
・正直参考書は人によって合う合わないはないと思う。良い参考書は誰にとっても良いし、わかりにくい参考書は誰にとってもわかりにくい。賢い友達が持っている参考書や合格体験記やブログで紹介される参考書は大体同じなので、迷うくらいならそれを買おう。
・ただ、参考書を買っただけで満足しないこと。あくまでもこなせる参考書しか買わない。モチベーションが高いときまとめて買ってしまうと、結局手をつけないで終わってしまうので、参考書を買うのは時々にしよう。違う教科であったとしても近い日に複数の参考書を買うのはやめる。
▼友人観
・自分を否定してきたり、比べようとしてくる友達は避けるべき。ストレスでしかない。「モチベーションが上がらないから昨日2,3時間遊んだんだ。」と言って、「いいね!」といってくれるような友達が大事。「受験期なのに良いの?」などと言ってくる人は切り捨てよう。(少なくとも受験期は。)
・同じ学部を志望しない人は完全にライバルではないと認識することが大切。全く違う志望校の友達であっても、自分より模試の成績が高いと嫉妬してしまうもの。彼、彼女らは一切ライバルではないと割り切って、褒めてあげるのも大切。お互い褒め合えば、ストレスなしで良い友達関係が築ける。
▼学校観
・学校は友達と話したりできるため、息抜きの場所として認識していた。学校では授業以外の参考書などを用いた勉強はほとんどしなかった。私にとっては楽しい場所だったので、受験前でも休まずに通った。平日毎日学校に通うことで、勉強のオンオフがはっきりできた。私にとっては学校がオフで塾の自習室がオンだった。
・学校の行事が高3の秋まであったが、参加した。「最悪受験は落ちてももう一度受けられるが、高校生活にもう一度はない。」「参加しても落ちないかもしれないし、参加しなくても落ちるかもしれない。」「行事に参加すれば良かったと思いながら3時間だらだら勉強するくらいなら、思い切って行事に参加しよう。」といったことを考えていた。
・高校のテストで受験に必要ないと思ったことは勉強しなかった。ただ授業はほとんど全部真面目に聞いていた。授業で出てきたことが、現代文のテーマになっているなど、入試に活かせる部分も多い。また、大学生になってから活きる知識もたくさんある。
▼その他
世界史観
・センター試験までの勉強について。まずは一問一答をどれでもいいので一冊極めること。国立大学だけを受けるなら、私立で出るような難しいことは覚えなくて良い。東進の一問一答なら☆2つまでを完璧にすると、センターはもちろん、二次試験もほとんど答えられる。
・センター試験が終われば、一問一答はもうしなくて良い。論述をひたすら解きまくる。一問一答やセンター過去問をこなしているため、書く内容が全くわからないことはないはず。ただ、論述特有の書くべき事があるため、まずは答えを見てみること。その後、自分で書いてみる。二度目同じ問題を解くときもわからなかったら答えを見て、書いてみる。これを繰り返すと同じ問題はもちろん解けるようになる。世界史論述は問題の幅がそんなにないため、数をこなしていれば、受験当日解いたことがあるような問題に遭遇することになる。京大以外にも世界史論述がある大学の過去問を解いて答えを見たり、世界史論述がまとめてあるような参考書を購入するのがおすすめ。
・世界史は好きになると点が伸びる。受験にでないようなことでも、世界史には様々なゴシップがあるので、まとめサイトなどを検索してみると面白い。時代背景の定着につながる。私は息抜きとして、自習室で世界史に関する面白いサイトを見たり、世界史に関する小説を読んだりしていた。例えば、三国志を読むと、息抜きにもなるし、中国史にもかなり強くなる。
家族観
・親に納得されない志望校でも、自分のやりたいことを貫くことが大事。その志望校合格に向け、必死で取り組んでいれば、後々親も応援してくれる。あんなに反対していた志望校なのに、合格したら自分以上に喜んでくれる。とにかく親にも伝わるくらい必死で勉強してみることが大事。入試に向かって必死に勉強できないような志望校なら、親の反対を押し切ってまで受ける必要はない。
・可能であれば、親に干渉されないことが一番。受験期は他人に口出しされるとイライラしてしまうので、できるだけ放っておいてもらうのが良い。もし無理なら、親の言うことをすべて気にしないこと。自分が思ったことをすれば良い。その後結果が出て間違っていたら他人の言うことを参考にしてみるのも良い。結果が出ていないうちから、自分の意志を否定してまで他人に従う必要はない。