【学習観】IYさん（東大文系）

▼受験観

・姉が東大の文一に合格していたので、自分も彼女と同じくらいのスピードや勉強量を意識していた。

・周囲から東大に行くことを当たり前のこととして認識されていたので、東大以外の大学は一切調べずに、東大だけに集中して対策した。結果的に効率的に勉強できた。

・受験は今まで勉強してきたことの集大成だと認識していたので、受験勉強を頑張った、というよりかは定期試験や独学でコツコツやってきたことをもとに、少しだけ今までよりも勉強時間を増やした。

・浪人してもいいと言われていたので、最悪一回落ちてもいいと思うことで緊張を和らげながら勉強していた。

▼記憶観

・記憶力が良い訳ではなかったので、大量の時間を費やしたが、そういうものだと割り切っていた。

・忘れた時に復習するとゼロからのやり直しなので、覚えていることも繰り返し読んだりして定着するようにした。

・とにかく接触回数がものを言うと思っていたので、授業中に覚えるべきことのプリントを広げておいたり、通学時間に復習したりして、情報に接している時間を増やした。

・寝る前は定着率が高まると聞いていたので、布団に入ってから暗記系の勉強をして寝るようにしていた。

▼モチベーション観

・姉に負けたくない、と言う思いはずっとあったので、それをモチベーションに頑張っていた。

・落ちることを恐れてプレッシャーに押しつぶされそうになりがちなので、その時は親に浪人しても大丈夫であることを言い聞かせてもらった。

・自分がしていて楽しい勉強はモチベーションが上がって成績も伸びるので、無理に苦手科目はせずに、したい勉強を好きにしていた。

・モチベーションがない時にその状態を問題視してしまうと、どうせ何をしてもしばらくはモチベーションが上がらないのに、上がらない自分に嫌悪感を抱いてしまうので、キッパリ勉強しないようにしていた。

▼国語観

現代文

・文章をきちんと理解しさえすればある程度の点数が取れると思っていたので、とにかく解く時に集中することを意識していた。

・読む時に理解していると思い込んで読み飛ばしてしまう癖があったので、必ず線を引きながら読んでいた。逆説などにもまるを囲んでいたが、後から見返すためと言うより、その瞬間の理解のためにしていた。

・コツや理論を掴みさせすればどんな文章でも高得点が取れると言われるが、自分はそうとは思っていなかった。当たり外れはあるので、半ば運任せで挑んでいた。

・国語の模試や添削などは、採点が不正確なことが多いので、点数で一喜一憂しないようにしていた。とにかく場数をこなして回答の感覚を身につけることを意識していた。

古文

・とにかく古文単語を覚えることが成績につながると思っていたので、暗記に時間を費やした。単語をきちんと覚えることで文章が分かりやすくなるだけではなく、自分の回答の自信もつく。

・文章が理解できても、今と文化が違って世界観やコンテクストを理解できない場合もあるので、当時の風習を勉強したり、古文を読むことで覚えていったりした。ただ、たくさん時間をかけるのは非効率的だと思っていた。

漢文

・あまり重視していなかったので、単語を覚える程度しかしなかった。

・コツさえ掴めば感覚的にある程度なんの話をしているかがわかるので、毎回勘を研ぎ澄ませて臨んでいた。

▼数学観

・かなり苦手意識があったので、対策は早くからしていた。しかし、どうしても勉強したくない時が多く、そう言う時に無理はしなかった。

・基礎を固めるのが大事だと思っていたので、昔勉強したことの復習はきちんとした。一方で、発展的なことはあまり理解できないまま本番に臨んだ。

・数学で点をとることは諦めていたので、数学がゼロ点であろうと合格できるように、他の勉強を頑張るようにしていた。そして、数学ではちょっとでも取れたらラッキーだと思うことで勉強する意欲を出そうとした。

・自分で管理するとだらけてしまうので、数学だけ学校の先生に課題を出してもらったりしていた。

▼化学基礎観

・授業に真面目に出て課題をこなしているだけでどうにかなるので、自分では何もしなかった。また、例えミスして点が取れなくても関係ないと思っていた。

▼生物観

▼英語観

単語

・単語をとにかく覚えることが上達の鍵だと思っていた。中学校の時点でほとんどの英単語は覚えていたが、授業中に知らない単語や忘れていた単語があったら、絶対に覚えるようにしていた。

・ある程度英単語を覚えたら単語の正確な意味は知らなくても推測して解けるので、辞書はほとんど使わなかった。

・英語は得意で毎回高得点を安定して取れたので、あまり心配することはなく、勉強も万が一のためというスタンスでやっていた。

・英語はかなりの得点源になりうる科目なので、自分が早めから英語を学んでいたことが合格につながったと思うし、受験期間の自信にもつながっていた。

文法

・文法はきちんと覚えていなくてもある程度点数は取れる。ただ、それよりも高得点をキープするために、繰り返し文法問題を解いて絶対に文法問題で点を落とさないように練習した。

和訳・精読

・和訳独特の表現があるので、模試などを通して身につけた。

和文英訳・自由英作文

・自由英作文ではいかに無難でミスがしにくい主張を考えつくかが肝だと思っていた。問題によっては、日本語で問われても返答に困るものがあるので、突拍子もないことを聞かれてもたじろがないような精神的な準備はしていた。

長文

・英語力が必要なのはもちろんだが、国語力が問われる問題でもあるので、変に感情移入したり読み誤ったりしないように文章のロジックを意識していた。

リスニング

・集中力がないと簡単に聞き逃してしまうので、雑念を取り払って臨んでいた。

・しばらく英語を聞いてないと鈍ることがあるので、勉強はせずともできるだけ触れておくようにしていた。

▼模試観

・模試は自分の現状を把握するためのツールとして認識していて、その時の手応えや結果に応じて勉強計画を調節した。

・その日の調子や問題との相性があるので、合格判定について一喜一憂しなかった。

・模試は一日中かかったり、二日間かかったりするので、模試に過度に時間が取られるのが少し嫌だったが、試験内容だけじゃなくて合間の休み方や疲労との付き合い方などを練習する機会でもあるので、サボらず頑張った。

・模試でのミスは返却後に確認していたものの、模試ノートみたいなものは作らなかった。基本的には自分の勉強の進み具合を確認して全体的に勉強したいので、そこで間違えたところピックアップして記録することはしなかった。

▼塾観/予備校観

・塾には通っていなかった。姉という指標があったので、それに沿って勉強すれば、他のサポートは必要なかった。

・模試を受けるために予備校を利用していた。ただ、地方住みだったので予備校の質は高くなく、勉強の相談をしようとかは思わなかった。

▼参考書観/問題集観

・たくさん買っていっぱい解くか、一つを何回も解き直すかは意見が分かれるところだが、自分がどちら派かを意識することはしなかった。変に固定概念に縛られずにその時の必要に応じてスタイルを変えていった。

・授業を聞くのが苦手で塾にも通っていなかったので、参考書や問題集中心の勉強をしていた。勉強しやすそうなものを本屋で探すことも気分転換として楽しめた。

・一つの参考書を丸々覚え切れば試験は余裕だと思っていたので、良い参考書は隅から隅まで暗記する気概で勉強した。

・東大受験に絞ってしまうと本当は参考書をたくさん勉強しなくてもいいけれど、体系的に勉強できている実感を持つために、必要以上に教科書や参考書は読んでいた。

▼友人観

・地方で進学実績もあまり良くない学校だったので、同学年で東大を受験する人はいなかった。校内推薦で早くに受験を終わらせてしまっている友達が多かったので、受験の話はほとんどできなかった。でも、逆に気晴らしになった。

・期待されることはストレスだったので、友達とはお互いあまり干渉しなかった。

・特にそこで力がつくことなかったが、受験生活で楽しい時間が少ないので、遊び半分と割り切って、友達に勉強を教えたり、一緒に暗記の問題を出し合ったりもした。

・友達と受験における仲間意識はなかったが、高校三年生を楽しむためにも大切な存在だった。

▼学校観

・進学実績がそこまで良くない学校だったので、そんなに学校の授業は聞かなかったし、先生もそこまで頼らなかった。

・とはいえ、自分の勉強について把握している大人は学校の先生しかいなかったし、個人的に仲良くしていたので、いろいろ状況を話したり、相談したりすることで精神的なサポートにはなった。

・元から学校の授業を聞くのが苦手だったことに加え、受験期は授業で扱うことと自分がすべきことに乖離が大きくなり、体調や体力との兼ね合いで遅刻や早退をすることが増えた。

・学校には一切行かなくてもよかったが、やはり他の人と交流する時間は必要だったので、不必要に休むこともせず、学校を楽しんでいた。