[推奨]松濤舎の指定問題集です。
『東大の英語リスニング20カ年』の対象
東大受験生が対象です。
『東大の英語リスニング20カ年』を使うタイミング
『システム英単語』を8割以上覚え、『英文法・語法 Vintage』などの文法問題集の「文法・語法」セクションが8割以上解けたら入ります。
『東大の英語リスニング20カ年』に入る前に知っておきたいリスニング対策の役割
松濤舎では、リスニング対策は単にリスニング対策のためだけに行いません。リスニングは負荷を高めた長文読解という認識で、リスニング対策をしてもらっています。
リスニングでは、音がどんどん流れていくので返り読みしません。結果、英語を語順通り理解していくトレーニングになります。
また、ナチュラルスピードで読み上げられるので速読のペースも掴めます。スピードが速いので英語を日本語に訳している暇もありません。
こうして、リスニングでは語順通りに速いスピードで文章が流れていくので、日本語を介して理解しようとしなくなり、英語を英語のまま理解しようとする回路が鍛えられるのです。
『東大の英語リスニング20カ年』の状態ゴール
日本語を介さず英語を英語のまま理解している
最終的な状態ゴールは、英語を英語のまま理解している状態です。よく「英語を英語のまま読めている」「直読直解できている」と言われる状態のことです。
少しイメージしにくいかもしれません。もう少し噛み砕くと「英語の語順通りに読み、返り読みしない」「日本語を介さず理解している」という状態のことを指します。
多くの人が、長文読解は「英語⇒日本語に訳す⇒理解する」というプロセスを経ると思っていますが、大きな勘違いです。日本語に訳すという過程をすっ飛ばし、「英語⇒理解する」という状態にならなければなりません。
例えば「Green Apple」という字面を見たら、多くの人がすぐに青りんごのイメージ(画像)を思い浮かべますよね? 一度「青りんご」という日本語に変換してからイメージが浮かんだわけではないですよね?
このように、日本語を介さずに英語を見てそのままイメージや概念、情景が思い浮かぶようになることが「英語を英語のまま読めている」「直読直解できている」と言われる状態なのです。
本書を正しく使い、「英語を英語のまま理解する回路」を鍛えていってください。
『東大の英語リスニング20カ年』の使い方
まずはリスニングです。最低でも3回は聴くようにしてください。最初は話の全体像を掴むことを目的に、2回目以降は聴き取れなかった部分を聴き取りましょう。「これ以上聴いても理解が深まらない」と思ったらSTEP1は完了です。
次はスクリプトを確認します。聴き取れなかった単語、知らない単語、音が省略されていた単語(a,theなどの前置詞)を確認します。また、複雑な文についてはこの時点で構造を理解するようにしてください。
最後に、右ページの全訳を見て内容の確認をします。
スクリプトと全訳を見たあとは、全内容が理解できるまでリスニングを繰り返します。わからなくなったらスクリプトを見てもいいですが、最終的には音だけで完璧に理解している状態にしてください。
リスニングが完了したら、今度は発音を追加します。英文に目を通しながら、音源に合わせて発音していきましょう。これをパラレルリーディングと言います。パラレルリーディングの目的は音韻処理の自動化です。
全文の意味を理解しながらパラレルリーディングできるようになったらOKです。
[注意]必ず、意味を理解しながらパラレルリーディングするようにしてください。ただ音を真似るだけでは成績は全く伸びません。まるで自分が書いた文章かのように感情を乗せてパラレルリーディングすると、発音と理解を共存させるのが楽になります。
最後に黙読し、日本語を介さずに英語を英語のまま理解できるようになっているか確認します。できるようになっていれば、英語を英語のまま理解する回路が鍛えられた証拠です。
問題を解くことが目的ではないので、最後に問題を解きましょう。どこが問われるのかを意識して見てみてください。出題者の意図も掴めるようになると思います。
『東大の英語リスニング20カ年』の進め方
1回で1スクリプト(約500words)をやります。約60スクリプト(20年×約3スクリプト)掲載されているので、60日で終了します
1スクリプトに約1時間かけるのが目安です。一度習得レベル2にしたら同じ長文を復習する必要はありません。
時間の使い方(目安)
- リスニング:20分
- パラレルリーディング:30分
- 黙読:10分
『東大の英語リスニング20カ年』の習得レベル
レベル1:リスニングで内容が理解できている。
レベル2:パラレルリーディングしながら内容が理解できている。
レベル3:黙読し、英語を英語のまま理解できる状態になっている。
レベル4:問題が8割以上解ける
『東大の英語リスニング20カ年』のスクリプトのレベルと文字数
文字数は500~600words/題
1年でA~Cの3題に分かれており、1題500~600wordsになっています。よって、500words以上の長文を読んだことと同じになります。
500words程度の長文が大学入試でもっとも出題頻度が高いことを考えると、多くの受験生にとって最適な文字量と言えます。
レベルは旧帝大を除く国公立2次試験程度
旧帝大を除く国公立大学の2次試験レベルの難易度です。
『東大の英語リスニング20カ年』は東大受験生以外にも有効?
松濤舎では以前、本書『東大の英語リスニング20カ年』を、東大受験生以外の長文対策として利用していた時期がありました。
確かに非常に効果的ではあったのですが、できるだけ短期間で必要な偏差値に到達させるという観点でいうと、速読シリーズとRise読解演習シリーズをサンドイッチ形式で交互にやっていくだけで十分に偏差値が伸びることがわかりました。
そして、志望校のボーダー偏差値を超え次第、併願校や似た形式の大学の過去問に入るようにしています。