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Q. 4ステップはやるべきですか?

A. やらなくてよいです。

大変言いづらいのですが、なぜ学校が4ステップを配っているか理解できません。

4ステップを勧めない理由は、4つあります。

4ステップを勧めない理由①|解答が配られない&不親切

4ステップは学校専売商品で、学校で使用される前提の教材になっています。するとどうなるかというと、解答を配るかどうかが先生に委ねられることになります。4ステップは宿題として提出させるために導入されていることが多いので、解答は配りません。巻末に答えだけが載っているだけです。

これでは自学する際に非常に効率が悪いです。勉強とは、知らない考え方や解き方を新たに身につけることですので、すでに知っている問題を解くことも、知らない問題の解答を無為に自分の頭で考えることも、どちらも非効率なのです。

先生が宿題を出すためだけに配られる教材であって、生徒の学習効率のことはまったく考えられていません。

解答が配られていたとしても、非常に簡素で、ただ模範解答が書かれているだけです。「初見の問題が解けるようになること」が重要であるのに、ただ「この問題はこれが解答です」としか書かれていないのです。

4ステップを勧めない理由②|同じような計算問題が大量に掲載されている

前提として、計算練習用の問題集(『合格る計算』など)は不要です。なぜなら、典型問題を習得する過程で勝手に計算量は担保され、それだけで十分に計算練習をすることになるからです。

しかしながら、4ステップには似たような計算問題が大量に並んでいます。いくら計算問題をたくさん解いたところで偏差値への跳ね返りは小さいため(=典型問題が何問解けるようになったかが偏差値を決めるため)、過剰にやることは時間の無駄です。

4ステップを勧めない理由③|典型問題の掲載数が少ない

4ステップには計算問題が多く掲載されており、典型問題の掲載は少ないです。

調べたことがあるのですが、やりきったとしても偏差値55前後しかとれません。偏差値55前後の大学を目指すのであればよいですが、それ以上を目指すのであれば4ステップだけでは足りません。

4ステップを勧めない理由④|Focus Goldや青チャート、レジェンドに内包される

数学の成績は「解けるようになるべき典型問題のうち、何問が自力で解けるようになったか」で決まります。よって、Focus Goldや青チャート、レジェンドを使って勉強していくことになります。これが大前提です。

そんな教科書傍用問題集に、4ステップの問題はすべて内包されています。しかも、4ステップのように大量に同じような計算問題を解かせることもありませんし、解答は非常に丁寧に書かれています。

よって、どうせやるなら最初からFocus Goldや青チャート、レジェンドに取り掛かるべきです。4ステップより難しいという印象が勝手にあるかもしれませんが、Focus Goldなら「Check!」という教科書に載っているような簡単な計算問題から確認できますし、そもそも4ステップは巻末の答えしか書かれていないのですから、そういう意味ではFocus Goldなんかよりよっぽど難しく、使い勝手が悪いのです。

4ステップに時間が取られているほど数学が嫌いで苦手な傾向

まとめると、4ステップは無味乾燥な計算問題を大量にさせられ、解答解説は不親切で、やりこんでも模試の偏差値が上がらない教材で、苦痛でしかありません。数学が得意な人でもそう感じるので、数学が苦手な人は一層でしょう。

残念ながら、多くの高校で4ステップを提出義務にしていたり、4ステップから定期テストを出すと言ってやらせるよう仕向けています。結果、数学が嫌いになったり、やるべきFocus Goldや青チャート、レジェンドに時間が回らない、という悪循環に陥っています。

4ステップとの付き合い方

4ステップが配られた場合、次のように対処することを推奨しています。

①提出義務があるなら仕方ないのでやるしかない。できるだけ授業中や休み時間に終わらせ、自宅学習に持ち越さない。

②提出義務がないなら一切手を付けない。定期テストが4ステップから出されると言われてもやらない。Focus Goldや青チャート、レジェンドが4ステップを内包しているため、やらなくても点数は取れるので心配なし。

以上、やや強めの口調ではありましたが、あまりに多くの高校が4ステップ(それに類する問題集)を配り、高校生たちの時間を奪い、つまらない数学の計算ばかりを大量にやらせているので、書かせていただきました。