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【学習観】Pさん(京大文系)

▼受験観

・将来のための必要悪であり、かつ自分を成長させてくれるものとして認識。今は大変で苦しくても受験後の大学生活自分を想像しながら取り組んでいた。

・量より質がものを言う存在として認識。勉強では多く問題をこなすことに軸足が移る傾向があると考えていた。そのため深く理解せず、解いた問題の「数」に執着してしまい、何故そう解くのか?・本当に基礎を理解しているのか?をおろそかにしてしまう。そうなるのを防ぐため、問題の量を意識するのではなく、何故そう解くのか?基礎は大丈夫か?何故自分は間違ったのか?を意識し、勉強の質を意識していた(二次試験で必要な科目に限る=センター試験のみで使う化学基礎・生物基礎・漢文は作業ゲーム)。

▼記憶観

・元々記憶することが好きだった。「記憶する」とは、自分の世界を拡大させてくれるツールだと認識していた。加えて記憶量が問われる世界史などでは、点数に直結することも多々あり、単に得点を伸ばすためのツールとも認識していた。

・出来るだけ他の人より広い世界を知りたいと思っていたので、覚え方には工夫をしていた。英単語であれば、そのまま覚えるのではなく、語源を知ることで効率的に覚えていた。具体的には『英単語記憶術-語源による必須6000語の征服-』(ちくま文庫)を使用していた。

・覚え方は他にも、単語やイディオムを文章の中で覚えることもしていた。英単語帳のDuoは数多くの例文とその文中に登場する単語・イディオムが解説されている。例えば、”stink”という単語は、悪臭を放つという意味の単語であるが、”You stink! Take a shower.”(あなた臭いわ!シャワー浴びてきて。)と文章として覚えることで長期的に記憶に残り、しかも覚えやすい(実際受験から4年近く経過しても未だにこの例文は覚えていた)。

▼モチベーション観

・人間のモチベーションは目標があまりに遠すぎるとあまり出ないもの、競争相手がいないとあまり出ないものとして認識。したがって、大きな目標を細分化した小目標を設けること、友達と成績を競い合うことでモチベーションを維持していた。モチベーションは維持できても、人間の集中力は1時間程度しか保てない。そのため、自学自習に関しても、50分勉強して10分休憩するという学校の授業のようなルーティンで行っていた。

・小目標に関して:実行可能性がないと、出来そうにないという感情が逆にモチベーションを阻害してしまうと考えていたため、今月はベクトルの理解を深める・今月は世界史の論述のクオリティを挙げる・毎月英単語300個覚える等、具体的かつ実行可能な目標を設ける。

・友達との競い合いに関して:出来るだけ毎回同じ友達と定期試験や模試の成績を見せあう。友達より自分の成績が下がっている場合、相対的な自分の実力が下がっている証拠。モチベーションがどうしても出ない時は、友達を誘って放課後同じ教室で自習することで高めていた。

▼国語観

現代文

・現代文は、読んで意味を理解すれば解ける人と、接続詞などに注目しながら体系的に理解しないと解けない人とに二分されるものと認識。自分は後者に属すると自覚していたので、文章を読むというより、パズルを分解して回答で再構成することを意識した。積み重なったジェンガを崩して、自分でもう一度積み上げ直すイメージ。

・ただし筆者の主張や論の展開等の基本的な部分は崩して自己流の解釈にならないように意識。あくまでも崩すのはジェンガの上部で、土台は崩さずに置いておく。

古文

・古文は文法の近い外国語として認識(フランス人が英語を学ぶみたいなイメージ)。そのため語彙力の強化が最重要事項。

・述語が植木鉢にある植物の根っこで、主語、目的語、補語等という枝葉が生えている。例えば、「助言する」という述語を見つけると、自動的に誰が・誰に・何を・どのように・命令したのかを明確化しなければならないと理解できる。主文の述語が何かを意識。

漢文

・センター試験(共通試験)のために必要な教科でそこまでの力量を注ぐべきではない科目。参考書漢文ヤマのヤマを何周かこなして、重要事項をひたすら記憶する作業ゲーム。

▼数学観

・基礎が最重要で、難しい問題は本当に数学が得意な一部の人にしか解けない科目と認識。5分考えて分からない問題はさっさと飛ばしていた。

・基礎固めのため、青チャートの例題は全て解法を理解して自分のものにするまで何周もこなす。これは野球でいう素振り・バッティングセンターでの練習だと認識。しかし、実際の試合になると、バッティングセンターのようにポンポンとヒットを打てるものではない。試合に出る経験を積むことがヒットに繋がる。応用問題も基礎と同程度の勉強をすることで、応用問題への打率をあげる試みをしていた。

▼世界史観

・「タテ」ももちろんだが、「ヨコ」の繋がりが大切だと認識。京大は論述問題があるが、二か国関係史等「ヨコ」の繋がりの理解が問われるが出題されることが多々ある。一問一答のために、出来事を記憶することは大前提で、その記憶した知識をどのように結びつけるのかを意識しながら山川の世界史教科書を読んでいた。また、『歴史が面白くなる東大のディープな世界史1・2』(中経出版)は、「ヨコ」の繋がりが極めて重要視される東大世界史の解説が、とても明快に解説されているので必読。

▼地理観

・常識を土台に考えるべき科目として認識。元々地図帳を眺めるのが好きなこともあり、世界の主な地形や各国の大まかな人口規模・面積規模は地図から常識として吸収していた。一方、気候区分や厳密な原料・製品の輸出入ランキング等は、地理を解くためのツールとして記憶していた。常識と記憶を1:1のイメージ。

▼英語観

単語

・知っていれば知っているほど有利だとは思うが、出来るだけ多く覚えようとすると際限がないので単語の記憶ばかりに集中するのは禁物だと考えていた。単語の意味の類推の手法を用いて、分からない単語には対処していた。具体的には、接頭語や接尾語・語源などを理解していた。それらを軸に覚えることで単語の記憶も効率化出来る。

文法

・文章を理解するための必須スキル。建物でいうところの骨組み・土台。文法書は分からない問題はすぐに答えを見て覚え、5・6周繰り返す中で自然と文法を理解することを心掛けていた。

和訳・精読

・文章の構造把握を行う。まず主文を把握したうえで、そのSVCOを読み解き、関係詞や従属節などを把握していた。そのうえで日本語訳の時に違和感がないように、日本語の表現力も磨きたい。

和文英訳・自由英作文

・文字通りに日本語を英語訳にしようとすればするほど、落とし穴にはまるものと認識。したがって、問題文の日本語を言い換えて出来るだけシンプルに回答することを意識していた。きちんと使いこなせない英単語の使用は減点のリスクがあると考えていたため、和文英訳に使用する単語も出来るだけ基礎的な単語のみに限るよう意識していた。

長文

・多読して慣れるに限る。長文は読み慣れていないとその文章量を前にやる気がそがれてしまう。慣れて長文へのアレルギーをなくすことが、最適解だろう。

リスニング

・幼いころから、家庭で英語に親しんでいたため、感覚で解いていたというのが正直なところ。ただし、英語のリスニング力は、日頃から少しでもいいのでYouTubeなどで英語に触れることである程度解決されると考える。

▼模試観

・あくまでも現時点での相対的な順位の指標に過ぎないものと認識。現役の頃私はAやB判定を取っていたが、二次試験本番では、私は不合格で、逆にE判定だった友人が合格した。つまり、模試の合否判定を鵜呑みにして一喜一憂することは無意味であるということである。間違った箇所は素直に反省し、何故解けなかったか、自分の弱点は何かを把握しよう。そういう意味では、模試とは自分の現状課題を知らせてくれる良い制度だと思う。

▼塾観/予備校観

・自学自習だけでは知り得ない知識や解法を教えてくれる場所として認識。ずっと自学自習では息が詰まるので、そういう意味では一種の気分転換としての認識もあった。したがって、予備校の自習室はあまり利用せず、授業にのみ集中するよう心掛けていた。

▼友人観

・モチベーションの源泉の一つ。自分と同程度の実力を持つ友達と競い合うことは、もっと勉強を頑張ろうという大きな励みになる。