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【決定版】YouTubeチャンネル『Historia Mundi』の活用について

YouTubeチャンネル『Historia Mundi』とは?

通称「ムンディ先生」と呼ばれる山崎圭一氏が高校世界史・日本史の講義動画をアップロードしているYouTubeチャンネル。

山川の教科書に沿って教科書の内容をわかりやすく解説しなおしていくスタイルが人気で、総再生回数は1700万回を超える。

2018年には『公立高校教師YouTuberが書いた 一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書』を著し(2019年には同題の日本史版も発売されている)25万部以上を売り上げている。

YouTubeチャンネル『Historia Mundi』「日本史ストーリーノート」の特長

以降では、東大文系に現役合格したサポートスタッフ(日本史・地理選択)が、選択・視聴していた日本史の講義動画について述べるが、ムンディ先生の専門はもともと世界史であるし、世界史の講義動画(『世界史20話プロジェクト』)も、形式こそ異なるもののある程度は同様のことが言えると思われる。

『【大学入試完全網羅】高校日本史:日本史ストーリーノート』の動画シリーズでは、山川出版社の『詳説日本史』が200の動画(1動画20~40分程度、扱う教科書の範囲は1~2ページ程度)に分けて解説されている。各動画のタイトルには教科書のページ数が示されており、自分の勉強している範囲や見たいところだけをピックアップするのも容易だ。

『日本史ストーリーノート』の内容の大きな特長は、日本史のストーリー性と流れが重視されている点だ。板書では常に左の欄にその時代を理解する鍵となる権力者(天皇・将軍・総理大臣)が示されており、何が誰の施策なのかがわかりやすくなっている。また、語句も重要度によって赤→黄→白と色分けされている。

YouTubeチャンネル『Historia Mundi』の活用例・注意点

筆者は高校で留学したため、一学期分の日本史の授業を受けていない状態だった。後れを取り戻すため、ひとまず原始から平安時代ごろまでを自学するために視聴を始めた。

通学時間で電車に30分ほど乗っていたため、その行き帰りで一本ずつ観ることが多かった。30分ほどの動画が200本あると思うと途方もないように思われるかもしれないが、1.5倍速で観ればほとんどの動画はその30分以内におさまる。毎日2本消化していけば3か月ほどで日本史の全体像が復習できる計算となる。ムンディ先生の話す速度はややゆっくりであるので1.5倍速で観ても内容理解に支障は出ず、むしろテンポよく進めるのでストレスがない。動画を外で視聴する際の通信容量が気になる場合は週末などに家でまとめてダウンロードしておくのをおすすめする。

基本的には最初から順番に観ていったが、文化史の動画については見飛ばすことも多かった。文化史は内容の性質上、作品とその作者という単語の羅列に陥りがちで、講義動画も教科書の内容そのままに近かった。もちろん、背景の説明など多少は色付けられていたが、ムンディ先生が重視するところの「一貫したストーリー」からは少し離れていると言える。自分できちんと資料集等を参照しながら暗記作業ができるのなら、講義動画を見なくても支障はないだろう。むしろ講義動画を見たことで覚えた気になってしまう方が問題である。受験勉強としての日本史全体の復習をしているなら、重要度によって観る動画を選ぶというのも手だ(たとえば入試の出題頻度が低い傾向がある原始時代は教科書を読むだけにとどめるなど)

筆者は通学時間に見た講義はその日帰ってからノートに板書をとるようにしていた。動画をすべて見返していては時間がかかるため、停止した板書の画面だけを見直し書き写していた。これはあとで見返して復習するためというより、その日授業から学んだ内容を自分の中で消化し、記憶を定着させるための作業である。このように視聴と板書の時間を分ける方法のほかに、講義動画を見ながらノートをとる(学校の授業の多くで取られているであろう形式)というやり方もあるだろうが、これは避けた。日本史は板書量が多いため、同時進行すると話を聞けずに板書をとることに必死になりがちである。また、講義を見るだけというのも、自分の性格を鑑みても数を消化するだけで満足してしまう懸念があったため帰宅後必ず板書をとるようにした。一方で、これは時間を取る作業でもあるので該当範囲の一問一答などで代えることは可能だろう。

 講義動画を見ること(=授業を受けること)は日本史の勉強のスタートラインに立つための学習であって、実際に問題に取り組めるようになるためには一問一答での暗記作業や教科書の精読といったいわゆる「勉強」が必要であることはいうまでもない。

YouTubeチャンネル『Historia Mundi』はこんな人にオススメ

山川の教科書を使っている

『日本史ストーリーノート』は山川の教科書のページ数や扱う内容が明確なので「ここの内容だけわからない」「この人物に関する解説だけ聞きたい」といったニーズにこたえている。筆者は保元の乱・平治の乱の登場人物をなかなか覚えられなかったので授業を見返して対立関係を復習したり、過去問で江戸時代の改革が出題されたときには関連する動画を探して見直したりした。

テスト範囲を見返して対策するのにもぴったりだ。たとえばテスト範囲が教科書50-100ページと指定されていれば、その範囲の動画が25個あり、テストまで〇日だから一日△個見て復習しよう、といった計画が立てやすい。

学校の授業がわからない

授業での理解という段階を飛ばして教科書を頭から読み始めても、すらすらと流れを理解することは難しい。というより日本史が単なる語の羅列とその暗記作業のように思えて大変つまらなく感じられるのではないだろうか。初めに説明を受けて、人間関係や事件同士の関連等を学んでおくと、暗記もずっと簡単になる。

日本史をいちから学びたい

一連の動画は初めて日本史を勉強する人にもわかりやすく安心だ。後述するような書籍も教科書に比べるととっつきやすく、受験勉強入門書に向いているだろう。また、日本史全体を復習したい受験生も、時間がある夏休みなどで一日4つ程度動画を視聴すれば、夏休み中だけで一気に全体像を見直すことができる。

日本史に苦手な分野がある

タイトルから内容・時代を簡単に区分けできるので、たとえば文化史なら文化史のみ、室町時代のみ、など、自分で再生リストを作ってまとめておくこともできる。

『一度読んだら絶対に忘れない教科書』シリーズ(参考書)について

前提として、筆者はこの参考書を使って勉強を進めてはいない。個人的所感を率直に言えば、入試対策においてはこの参考書の必要性をあまり感じていない。文体は山川の教科書よりは崩してあり読みやすいようにも思われるが、結局入試に立ち向かうには大量の暗記が必要とされるのは同じである。

「一度読んだら絶対に忘れない」ことはこの本に限らず、ありえない。マンガ形式になった日本史の参考書にもこの本に見られる「ストーリーで覚える」というキャッチはよく見られる。日本史の勉強を暗記の連続というよりはストーリー性があることを意識して進めることは重要である。そしてそのとっつきやすさも確かに魅力ではあるのだが、わかりやすさのために(高校日本史と比較すると)内容を大幅に簡略化したり、注釈は説明的であったり、教科書と同じような解説をしつつ綺麗な絵がついているのみであったりすることもあるだろう。もちろん、どの参考書が肌に合うかということは人によるものだし、日本史の勉強を始めるにあたっての読み物としては興味深い書籍であることは間違いないだろう(当然マンガの参考書にも同じことがいえる)。重要なのは、どの参考書を使おうと最終的には教科書に立ち返ってその内容をしっかりと理解・記憶することである。

YouTubeチャンネル『Historia Mundi』活用に関するQ&A

Q1. 『一度読んだら絶対に忘れない教科書』との併用について

板書するより『一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書』を購入して板書ノート代わりにするのはいかがでしょうか?

A. まとまったノートを完成させることが目的というわけではなく、暗記するための作業としての板書をしていました。実際見返して勉強することはなかったので、別の方法で暗記できるのなら板書する必要はありません。

『一度読んだら』が講義に沿っているというよりは、講義の方が教科書に沿って作られています。『一度読んだら』は教科書を口語的に書いたような本で、ノートのようなまとめとはまた違ったものかという印象があります。講義内容が書かれたものがほしいというのみであれば大元の教科書があるため、参考書を増やさなくても良いだろうと思います。

Q2.

一学期分の後れを取り戻すために視聴していた、とのことですが、後れを取り戻したあとの動画も一通りご視聴になっていたかと思います。学校の授業がわかりやすかったと仮定したご質問にはなりますが、学校の授業と合わせて視聴していた理由は何でしょうか?

A. 短期間で全体像を掴むためです。学校が二年間かけて日本史の内容を一周する一方で、この動画なら数十日で日本史の講義を一通り見ることができます。記事に書いた、通学時間で視聴する以外にも夏休みには1日4本見て一周を終えました。