目次
出願校は受験期の秋に決める
志望校と出願校は違います。
志望校は「行きたい」大学、出願校は「合格可能性を考慮して決める」大学です。志望校は願望ですのでいつから抱いていてもよいのですが、出願校はその時点での学力と大学の入試要項を踏まえて決定します。
出願校は、受験期の秋に決めるのが一般的です。
その理由は、受験生は最後まで成績が伸びるということと、私立の出願準備が受験期(高3)の秋から始まるからです。
なお、国公立の場合は、センター試験(共通テスト)の点数を踏まえ最終的な出願校を決めます。
まずはボトムアップで成績を上げることから始めよ
出願校は受験期の秋時点の合格可能性を踏まえて決めるわけですから、その時点である程度の学力がなければいけません。
まずは出願校によらず、ボトムアップで成績を伸ばしておきましょう。大学によらず、最低限やるべき問題集は決まっており、それを終わらせるだけで国公立医学部であっても合格は可能です。
倍率は論点でない
倍率は判断基準にすべきではありません。
なぜなら、倍率は本質ではないからです。一例を挙げると、帝京大学医学部は一般試験の倍率が約55倍(2018年)に対し、東京大学の倍率は約3倍です。それでも、偏差値は東京大学のほうが圧倒的に高いです。このことからも、倍率が合格しやすさとは何ら関係ないことがわかると思います。
合否を決めるのは知識量です。知識量が合格最低点を上回っていれば倍率100倍でも合格しますし、下回っていれば倍率1.1倍でも落ちます。
なお、出願者数は前年の倍率が高いと減り、前年の倍率が低いと増えるという隔年のリズムで変動する傾向があることは知っておくと良いでしょう。
本質ではない数字に惑わされる人は、普段から本質を見誤り、目を向けるべき対象が知識量(=やるべき問題集)に向いていない可能性が高いので注意してください。
国公立・私立選択は早めにできるに越したことはない
受験勉強できる時間は限られているので、勉強する科目数は少ないほうが当然よいです。
なんとなくで国公立対策に手をつけた結果、全体的に中途半端な成績になり、結局は私立受験をすることになった(そして落ちた)ケースはとても多いです。
時間という限られたリソースを無駄なく知識量につなげるためには、私立と国公立の両方に共通する教科に絞って取り組み、十分な知識量を身につけてから国公立対策に入るか判断するようにしましょう。センター試験(共通テスト)にだけ必要な科目は、9月から勉強しても間に合います。
国公立か私立専願かは、科目数をもっとも左右する決断となるので、できるだけ早めに決断するようにしましょう。
外部検定対策はできるだけ早めに開始
英語は全科目の中でもっとも重要な教科です。
なぜなら、やっただけ確実に成績の伸び、実力がつけば安定して成績が取れるようになり、一度成績が上がったらなかなか落ちないからです。
つまり、英語は一番時間をかけてよい教科なのです。
特に高1は既習範囲が少なく手持ち無沙汰になりがちなのですが、英語は学校での進路に関係なく進められる教科であるため、高1では英語学習に時間を割いてよいのです。その際、ただ問題集を進めるのではなく、外部検定を目標に勉強するのはモチベーションと学習効率の観点から、推奨しています。
国産の外部検定(英検、CEFR、GTEC)は、学習指導要領に沿ってつくられているので大学受験対策も兼ねており、安心して対策できます。
センター試験から共通テストへの移行に伴い英語の外部検定を利用する大学も出てきました。一定の級(点数)以上になると満点換算になったり、加点されたりすることも踏まえ、外部検定に向けた勉強はお薦めです。
AO入試・推薦入試で使用できる大学も多く、進路の幅が広がるというメリットもあります。
目安の目標は、高1で英検2級、高2で英検準1級相当の級(点数)を取ることです。高2で準1級取得というのが、東大・京大・早慶・国公立医学部志望生にとっての目安となります。
受験期になると他教科も忙しくなってきて、外部検定対策になかなか時間が割けられなくなります。早めにやっておくようにしましょう。
理科選択、社会選択は早めに決める
受験に不要な科目に割く時間があったら、英単語を1つでも多く覚えた方が合格可能性につながります。よって、理科選択、社会選択も早めに決めておくと良いでしょう。
志望校の相談が多い人ほど、勉強していない
志望校や出願校に悩む人に限って、全然勉強していない人が多いです。
勉強していない人ほど、志望校や出願校を変えれば合格できると思っています。どんどん勉強から逃げ、どんどん成績が下がり、また大学を変更する、ということを繰り返します。
ボトムアップ問題集を終わらせるまでは出願校を考える必要はありません。
ボトムアップ問題集が終わってから志望校を決め、トップダウン問題集を追加し調整していくのが最も無駄なく効率的に勉強をする方法です。