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【決定版】東大文系過去問の有効な使い方

東大文系受験は過去問の使い方が合否を分ける

東大入試の大きな特徴として、受験科目数の多さが挙げられます。

文系受験者は2次試験において、英語、国語、数学に加え、社会を世界史、日本史、地理の中から2科目選択して受ける必要があり、すべての科目を入試レベルまで持っていくには効率よく受験勉強を行うことが欠かせません。

そしてそのためには、東大入試の傾向を熟知し、それぞれの科目に合わせた対策を行う必要があります

東大入試のもう一つの特徴が、時間制限の厳しさです。問題量に比して解答時間が短い科目が多いため、与えられた問題への素早い処理能力が求められます。入試問題で点数を取るには知識や思考力だけでなく、問題形式への「慣れ」が大切になってくるのです。

このように、東大入試を攻略するにあたってカギとなってくるのは、問題傾向についての「知識」と問題形式への「慣れ」です。そして、これらを手に入れるのに最も有効な手立て、それは過去問に他なりません。

東大文系向け「英語」の過去問使用法

まず、英語の問題構成、配点、解答時間は以下の通りです。

東大英語の問題構成

  • 大問1(A)要約  
  • 大問1(B)空欄補充 
  • 大問2 英作文 
  • 大問3 リスニング 
  • 大問4(A)文法問題 
  • 大問4(B)和訳問題 
  • 大問5 長文読解

東大英語の配点

120点(うちリスニング30点)

東大英語の解答時間

120分

東大英語の特徴

東大英語は読解から英作文、リスニングまで総合力を問われる科目です。大まかな傾向は定まっているものの、毎年少しずつ形式が変化していくため、付け焼刃の対策で高得点を期待することはできません。

また、極端に難しい単語や文法の知識は必要ではありませんが、単に英語を読めるだけでなく、英語を理解したうえで表現する応用能力が求められているため、根本的な英語力が必要といえます。

東大文系向け「英語」の過去問使用法

先述の通り、東大英語は総合力、応用力が問われるため、まず単語や文法など英語の基礎を固めてから取り組むのがセオリーです。具体的には共通テストで安定して9割近く得点できるようになってから過去問に着手する人が多いように思います。

過去問を解く際には、時間を意識して解きましょう。英語は東大入試の中でも特に時間がシビアなので、問題形式に慣れておくこと、またどの問題から始めるかなど作戦をあらかじめ練っておくことが大切です。

最後に、東大英語はリスニングが30点分を占めており、これは古文や漢文と同じ配点です。つい対策を怠りがちなリスニングですが、過去問や問題集を活用して十分練習しておきましょう。

東大文系向け「英語」の過去問使用法まとめ

東大英語は付け焼き刃の対策では対応しきれません。重要なのは、最低限の語彙と文法を身に付けたら多読多聴に入り、”英語を英語のまま読める”状態にすることです。すなわち英語という言語の総合力を上げ、創発的に各形式(要約問題、和訳問題、自由英作文など)ができるようになることが近道なのです。

また、東大英語の過去問を上滑りすることなく解けるためには一定の英語力が必要です。東大英語の過去問も大変良問なので、過去問を通して学べることも多いのですが、それ以前に多読多聴を通した多量のインプットをしていなければ点数は頭打ちになってしまうでしょう。

東大文系向け「国語」の過去問使用法

国語の問題構成、配点、解答時間は以下の通りです。

東大国語の問題構成

  • 大問1 評論 40点
  • 大問2 古文 30点
  • 大問3 漢文 30点
  • 大問4 随筆 20点

東大国語の配点

120点

東大国語の解答時間

150分

東大国語の特徴

東大国語は一般的に差がつきにくい科目として知られています。

特に現代文(評論・随筆)に関しては、勉強量が得点と比例しない場合が多く、得点を伸ばしにくい分野です。ただし、大問4の随筆が非常に難解で対策が難しいのに比べ、大問1の評論は頻出のテーマや切り口があり、対策がある程度可能です。

一方、古文・漢文は文章が比較的平易で、基礎的な知識や理解力が問われることも多いです。そのため点数を取りやすいですが、ここで大きく得点を落とすと他の受験者に差をつけられてしまうともいえます。

東大文系向け「国語」の過去問使用法

現代文の勉強については、量より質が求められています。実際に現代文を27か年分すべて解いたという受験生はかなりの少数派で、問題の傾向や頻出のテーマをつかむために10年分程度を解く人のほうが多いでしょう。的確に採点してくれる先生などに解答を見せて、論理的な解答の作り方を学ぶことが大切です。

一方、古文・漢文は、問題の傾向をつかむだけでなく、問題演習に取り組むという意味でも過去問の積極的な利用がおすすめです。文法を完璧にし、重要単語をある程度覚えたら、早めに過去問に取り組んで27年分を解き切ると良いと思います。

東大文系向け「国語」の過去問使用法まとめ

国語は古文漢文で落とさず、現代文はむやみに問題演習量を増やしても意味がないので読み方を身につけることを重視しましょう。

古文漢文は、共通テストに必要な単語と文法を覚えたらすぐに過去問に入りましょう。難しいと感じた場合、その多くは「主語が見抜けない」ことが原因です。より見つけやすいセンター試験過去問を数年分やってから再度取り組みます。

現代文は、読み方を習得することを優先してください。まずは『安達雄大のゼロから始める現代文』を読んで基本的な読解方法を押さえたら、『世界一わかりやすい東大の国語[現代文]合格講座』で東大英語の各設問に対する解答方法を学びましょう。あとは10年分ほど過去問を解いたら完了です。

東大文系向け「数学」の過去問使用法

数学の問題構成、配点、解答時間は以下の通りです。

東大数学の問題構成

大問4つ

東大数学の配点

配点 合計80点 (1題20点で4題構成)

東大数学の解答時間

時間 100分

東大数学の特徴

東大文系数学は80点と他科目に比べて配点が低めなものの、最も差がつきやすい科目だと言われています。

東大数学の大きな特徴として、出題範囲がある程度固定されていることが挙げられます。特に、微分積分・確率・整数・図形と方程式の分野が頻出範囲です。

また、試験は4題構成ですが、その4題の難易度にはばらつきが大きいことも特徴的です。

東大文系向け「数学」の過去問使用法

数学が非常に得意な生徒を除いて、東大数学の試験はすべての問題で完答を目指す時間はありません。そのため、多くの生徒は4題の中で比較的平易な2問を完答し、その他の2問で部分点を稼ぐことを目指します。

この目標を達成するのに大切なのは、問題の難易度を見極める能力です。試験のはじめに4題の難易度のあたりをつけ、平易な問題から解きはじめることで得点はかなり伸ばせます。

この訓練のために、過去問は1年分をセットで解くことが推奨されます。ただし、学習指導要領の変更により、2000年代前半の問題には現在の数Ⅲ範囲の知識が必要な問題が含まれています。そのため、傾向が大きく変わる以前の問題は得意な分野から早い段階で解いてみて問題の傾向をつかみ、ある程度の数学の力がついてからそれ以降の問題を1年分セットで解いてみるのがおすすめです。

東大文系向け「数学」の過去問使用法まとめ

東大の数学過去問は、何年分もやったからといって点数が上がるわけではありません。まずは『Focus Gold』で典型問題を網羅的に解けるようにしたあと、『1対1対応の演習』に入ります。ここまで仕上げたら合格者レベルの数学対策は完了しているので、あとは上述のように過去問を使いましょう。

東大文系向け「社会」の過去問使用法

社会の配点、解答時間は以下の通りです。

東大社会の配点

120点(世界史・地理・日本史のうち2科目選択。1科目60点)

東大社会の解答時間

150分

東大世界史の特徴

東大世界史は、600字程度の大論述と数問の小論述、それに10題の一問一答で構成されています。テーマは満遍なく出題されますが、問われる内容は教科書範囲で十分対応できます。

大論述は難易度が高く、逆に一問一答は受験生のほとんどが満点近い得点をとるため、差がつくのは小論述の出来だといわれています。

東大文系向け「世界史」の過去問使用法

世界史の知識を蓄え、一問一答がある程度できるようになったら、第二問の小論述に早めに手を付けてみて、覚えた用語をどう論述に反映するかを学んでいくのが良いです。その際、教科書にはどのように記述されているのかを毎回確認することで、教科書の内容と答案の相関を掴むことができます。

小論述に慣れてきたら大論述にも手を付けてみましょう。600字と聞くと多すぎて書けないと思うかもしれませんが、知識がきちんと定着しているならむしろ書く内容を取捨しなければならないようになってきます全く手が進まないようならまだ大論述に取り掛かるのは早いかもしれません

最後に、これは全社会科科目に共通するのですが、類似の問題がたびたび出題されるため、過去問には早めに手を付けて複数回取り組むのが理想といえます。

東大文系向け「世界史」の過去問使用法まとめ

東大世界史は教科書の内容を頭に入れることがすべてですが、手段として『時代と流れで覚える! 世界史B用語』で流れを押さえながら問題演習中心で知識を入れていくのが効率的です。

なお、学校の授業がわかりにくい場合は『これならわかる!ナビゲーター世界史B』や『荒巻の新世界史の見取り図』といった参考書を補助教材として持ちましょう。YouTubeチャンネル『Historia Mundi』を倍速で視聴し、全体概要をざっくりと掴むのも有効です。

教科書レベルの内容を掴んだら、過去問に入るのがセオリーです。教科書の知識がどのように問われるのか、解けるようになるには今後どのように教科書を読んでいくべきかが掴めると、その後のインプットが圧倒的に効率的になるからです。

過去問に入ったら『ストーリーでわかる世界史B』も持ちましょう。教科書より詳しい内容が載っているので辞書利用できますし、大きながれを見失うこともありません。

東大日本史の特徴

東大日本史は大問4題構成で、それぞれ古代・中世・近世・近代と時代の範囲が設定されています。東大日本史の特徴として、すべて論述問題であること、また提示された資料や文章を読み解く独特な問題形式であることが挙げられます。

総じて、暗記能力よりも論理的な解答を書く力が求められているといえます。

東大文系向け「日本史」の過去問使用法

東大日本史の問題は非常に独特で他の問題集で代替するのが難しいため、基本事項を覚えたら過去問中心の勉強に移行する人が多いです。高得点を目指すには、まず問題形式に慣れ、資料を適切に利用して論理的な解答ができるようになることが最も重要です。信頼できる先生に解答を採点してもらうなどして、徐々に独特な問題を解く上でのコツをつかんでいきましょう。

また、東大日本史の対策においては細かな知識よりも、時代の流れを把握していることが大切であるとされています。教科書を読みこんで時代の流れをつかみ、過去問でアウトプットの練習をするという一連の勉強法を実践している人が多いように思います。

東大文系向け「日本史」の過去問使用法まとめ

世界史と同様、まずは『時代と流れで覚える! 日本史B用語』で教科書レベルの知識を十分に入れたら過去問に入ります。

学校の授業で教科書レベルの内容がうまく掴めなかった場合は『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』や『石川晶康 日本史B講義の実況中継』を参考書として併用するとよいでしょう。そもそも学校の授業がわかりにくい場合はYouTubeチャンネル『Historia Mundi』を倍速で視聴してもよいです。

その後は過去問に入り、東大日本史で求められている能力(知識)と普段の勉強を関連付けると、日々のインプットを効率的に行えるようになります。

過去問演習時には教科書より詳しい内容が載っている『読んで深める 日本史実力強化書』も併用するとよいでしょう。

東大地理の特徴

東大地理は大問3題構成で、それぞれの大問の中に一貫したテーマに基づく記述問題があります。東大地理は、世界史や日本史と比べて記述量が多いのが特徴です。また世界史、日本史よりも絶対的に必要な暗記量が少ないため、比較的早い段階からある程度の点数が取れるようになりますが、暗記だけでは太刀打ちできない思考力を要する問題も数多くあり、世界史や日本史と比べて勉強しても点数が伸びにくいと言われています。そのため、地理を選択した受験生はもう一方の社会科科目により力を入れる傾向にあります。

東大文系向け「地理」の過去問使用法

地理が他の科目と大きく異なる点の一つに、年ごとにデータが大きく変化していくという点があります。そのため、古い問題はデータが現状と大きく異なることがあり、過去10年分くらいまでの過去問を解く人が多いです。

ただし、年を経ても求められる解答が変わらない分野も多くあります。また東大地理の特徴として、数年に一度は出題されるような典型問題が非常に多いこともあり、過去10年より前の問題も確認しておくのがよいでしょう。東大地理には思考力が必要な問題が多く、知識量よりも基本的な知識を応用する力が求められています。そのため、最低限必要な知識を身に付ければ過去問を用いた学習を始められます。得た知識をどのように応用すればよいのかを知るためにも、早めから過去問に取り組んでおくのがおすすめです。

過去問を用いて勉強する際には、資料集や地図帳も一緒に用いるのがよいでしょう。あいまいな分野を資料集と地図帳で調べる癖をつけると、重要事項を記憶しやすくなります。

東大文系向け「地理」の過去問使用法まとめ

東大地理は、まず教科書レベルの知識をインプットする必要があります。学校の授業と並行して『目からウロコのなるほど地理講義』でインプットしましょう。

インプットが終わったら『地理B論述問題が面白いほど解ける本』で論述対策に入ります。本書で、論述に必要な知識確認と論理的に答案を作る方法について学習します。論述問題は、聞かれていることに対してどう答えたら点数がもらえるのかを把握しなければ、トンチンカンな答案になり、まったく点数がもらえない危険性があります。

合わせて過去問も解きましょう。最終的にどのような問題が出るかを知った上で問題演習したほうが効率がよいからです。