【インタビュー記事】第2回共通テストはどう対策すべき?(詳細はこちら)

【決定版】一橋大学倫政の対策方法と参考書・問題集

一橋大学倫政の対策|難易度

一橋大学の倫理、政治・経済の難易度は、同科目の試験の比較対象があまりにも少ないため、一概に決めることは難しいです。暗記する量は他科目(世界史・日本史・地理)に比べて少ないですが、試験の対策をするのが難しいという点で受験生間に点数の差が生まれやすい教科です。二次試験に倫理、政治・経済を出す大学は非常に珍しく、取り組む受験生の数も多くありません。そうした状況でどのような勉強をしていくかがカギになります。

倫理政経は、熱中する人は熱中する科目ですので、好奇心を持って勉強を進められるようであれば積極的に受験の選択肢に入れてよいでしょう。塾や学校で教えてくれることが少ない分、独学で取り組んでも他の受験生と対等に戦うことができるというのも魅力の一つです。

一橋大学倫政の対策|形式

試験時間は120分試験問題は大問3つで構成されています。大問1が倫理分野。大問2が政治分野。大問3が経済分野です。

それぞれの大問はいくつかの小問から構成されます。大問一つあたりに記述する量は400字ちょうどで、大問3つで計1200字を記述します。解答用紙のつくりが奇妙で、横書きヨコ25×タテ16(400字)となっています。不安であれば、事前に同じ規格の解答用紙で練習しておくと良いでしょう。

大問一つにつき40分弱で解き、多少の見直しの時間を作りましょう。自分の得意とする分野から解き始め、余裕をもって進めましょう。問題用紙に下書き用紙が挟まっているので、活用しましょう。

一橋大学倫政の対策|大問1(倫理分野)

一橋大学倫政|倫理分野の設問内容

倫理は、哲学をテーマとするやや難解な文章を読んだ後、文中で扱われているテーマに関する哲学者やその思想について述べるというのが定型になっています。(2020年度入試は共通テストの形式を意識してか、例年と異なり問題の導入部分が対話形式になっていました)

導入部分の難解な文章を完璧に理解する必要はありません。関連する哲学者・思想についての知識を持っていれば、問題は対処できます。設問では主に、本文中で言及される哲学者の名前とその主著、思想の概要が聞かれます。高校倫理の範囲内から出題されますが、センター試験よりやや込み入った内容が出題されるため、確実な対策が必要です。

ひと昔前は東洋思想(和辻哲郎)や、応用倫理(環境、医学)の出題がありましたが、近年はほとんどが近代西洋思想からの出題です。ある程度近代西洋の思想に焦点を絞って勉強を進めましょう。

一橋大学倫政|倫理分野の勉強方法

勉強法は、倫理ノートを自分で作成することです。『倫理用語集』(山川出版社)や、学校の資料集などを使いながら、思想家、主著、思想史上の位置づけ、思想の概要を整理してまとめておきましょう。キーワードを中心に、図などを用いて整理すると後で見やすくなります。思想家の主な概略を、何も言わずにスラスラ言えるようになることが到達目標です。

一橋大学倫政|参考書

推薦する参考書は、上記の『倫理用語集』と『哲学マップ』(ちくま新書)です。

『倫理用語集』は、日本史・世界史では定番の、山川『用語集』シリーズです。倫理で用いられるキーワードの詳細な解説はもちろん、各思想家の「生涯と思想」というコラムが掲載されており、思想史における思想家の立ち位置を明確に理解することができます。

 

次に挙げた『哲学マップ』は一般書ではありますが、これは一通り倫理の学習を終えた後、思想史の流れを復習するために用いると効果的です。各思想家の思想史上の位置づけが丁寧に解説されています。

思想家、主著、概要は基本的に教科書・用語集で十分ですが、思想史とその中での思想家の位置づけに関しては、「哲学マップ」で補うとよいです。過去問研究は一通りそのような学習が終わってからで間に合います。

 

これらに加えて、勉強の合間に図書館にある哲学入門系の本を読み漁っておくと良いでしょう。一つの思想であっても、様々な角度から同じ思想についての検討・批判を眺めることにより、その思想の本質的な部分が見えてきます。

一橋の過去問に入る前に、一橋の問題より少し難易度の低い、筑波大学の倫理の過去問を数年分解いておくと良いです。蓄えた知識のアウトプットの良い機会になりますし、なにより倫理の記述問題に慣れることができます。

一橋大学倫政の対策|大問2(政治分野)

大問1同様、文章を読み、それに関連する事項についての記述問題を解くという形式です。政治分野は、憲法原理から時事問題まで、あらゆる分野から出題がされます。幅広い関心と各テーマに関する正確な理解が求められます。共通テストのような、一問一答的な理解をしていると太刀打ちできません。一つのキーワードに関連する様々な事項(法律、判例、経緯、時代、人、他のキーワードとの関連など)を頭の中で瞬時に連想できるようになることが到達目標です。

政治分野と経済分野に関しては、市販の信頼できる参考書を入手しましょう。おススメは、清水雅博『政経ハンドブック』(東進)と、『政治・経済 計算&論述特訓問題集』(河合出版)です。

『政経ハンドブック』は、メインの教科書として使いましょう。見開き2ページにつき1つのテーマが扱われ、それに関連する時事問題・統計・データが分かりやすい図とともに掲載されています。たいていの事項はこのハンドブックに網羅されているため、わからないことがあればすぐにこの本を引くようにしましょう。大きな視点での理解はこの参考書があれば十分ですが、より詳しい単語の意義や定義をおさえておくために、用語集を用意しておきましょう。清水書院や山川出版のものがメジャーですが、高校で用いる政治経済の教科書が清水書院であることが多いため、清水書院のものを選んでおくと無難です。

上記の参考書で一通りの理解ができたら、記述問題にとりかかります。政治・経済は一問一答系の問題集は充実しているのですが、記述式の問題を専門に扱ったものはあまり多くありません。数少ない問題集の中でもおススメは『政治・経済 計算&論述特訓問題集』です。この問題集は、第一部が計算問題編、第二部が記述問題編という形に分かれています。一橋の受験生は第二部の記述問題編だけに取り組んでおけば良いでしょう。設問のポイントや解答のプロセス、解答例が充実しています。また「残念回答例」が掲載されており、それらを反面教師にしながら、回答時に注意すべきポイントを明確におさえることができます。 練習問題が多く付属しているため、実践的なアウトプットに役立ちます。過去問へ進む前の肩慣らしとして取り組みましょう。

【決定版】『政治・経済 計算&論述特訓問題集』の使い方とレベル

一橋大学倫政の対策|大問3(経済分野)

経済分野は、文章もしくは図・グラフの読み取りをふまえた記述問題です。経済分野も、政治分野と同様、幅広いテーマの理解と時事問題への関心がないと太刀打ちできません。景気の仕組み、社会保障制度などの理論から時事問題の経緯まで、精確に理解しておく必要があります。図・グラフの読み足りは、因果関係の推論と背景知識の理解を求められます。『政経ハンドブック』や学校の資料集で様々なデータに触れておき、対応できるようにしておきましょう。基本的な対策は、政治分野と同様に取り組めば問題ありません。

参考書は、政治分野のところであげたものを経済分野でも推薦します。『政経ハンドブック』にあらゆる記述問題の焦点となるテーマが網羅されています。補完的に用語集を用いて、コツコツ理解を深めていきましょう。問題集に関しても、『政治・経済 計算&論述特訓問題集』を過去問前のトレーニングに使いましょう。

政治・経済分野に共通するポイントですが、勉強を進める過程で理解が浅いと感じたテーマや新しく知った事項は、ノートにまとめるようにすると良いでしょう。ノートまとめをすることで自分の理解が整理され、後の復習にも役立つようになります。

一橋大学倫政の対策|時事的関心(政治・経済分野)

政治・経済分野では、時事問題と大きく関連のある問題が出題されることがあります。したがって、受験生はある程度の時事的関心をもっておく必要があります。『現代用語の基礎知識 学習版』(自由国民社)は、中学生から読める時事問題の概説書です。記述が簡潔で分かりやすく、時間をあまりかけずに多くの現代的なトピックについて学ぶことができます。受験勉強の合間に読んでおきましょう。また、新聞やネットニュースの政治、経済、国際欄などを見ておくと、政治・経済の学習で理論を学んだ分野の実際の動きを知ることができ、各事項のより深い理解に役立ちます。

一橋大学倫政の対策|添削

問題を解いたら、信頼できる先生の添削を必ず受けましょう。赤本の解説は手薄なことが多く、受験生のレベルに合致しないような解答例も見られます。専門の知識をもった公民科の先生に添削を受け、多くのアドバイスをもらいましょう。添削を受けたら、その後自分で回答を作り直しましょう。複数回取り組むことで、回答のプロセスがわかってくるはずです。

一橋大学倫政選択をした理由

本記事は、倫政選択で一橋大学に現役合格したサポートスタッフに執筆してもらっています。最後になぜ倫政選択をしたかに関する回答を載せておきます。

Q. 世界史・日本史のほうが情報も教材もたくさんある中、なぜ倫政を選ばれたのでしょうか?

A. それは、私がただ倫理政経が好きだったからという理由です。好きな教科であれば、情報や教材がなくとも、やる気やモチベーションがあるため、勉強を継続することができると思っていました。どれだけ多くの良い教材をもっていても、やる気が無ければ続きません。余談ですが、倫理政経で受験が出来ることも私が一橋大を第一志望に決定した理由の一つです。

以上、ご参考になれば幸いです。