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【決定版】一橋大学日本史の対策方法と参考書・問題集

一橋大学日本史の対策|難易度

一橋の過去問を見たことがある人はわかるように、一橋大学の日本史の問題は非常に難関でほかの大学では見られないようなテーマが出題されます。日本史の問題だけを見ればあの東京大学の問題をはるかに凌駕するほどの難易度で、よく「国立最難関」と称されるほどです。

  • 「昭和戦前・戦後期の人口移動とその背景」
  • 「アジア太平洋戦争の目的」
  • 「日清戦争とそれまでの軍事政策・ナショナリズム」

など単語を暗記するだけでは絶対に論述できないようなテーマを一橋大学は出題します。以上のことを聞いて悲観する必要はありません。一橋大学の日本史の問題はしっかりとした対策をすれば、受験生の中で戦える点数を確実に取れるようになります。

一橋大学日本史の対策|傾向と形式

一橋大学は例年大問3つが出題され、すべて記述式となっています。試験時間は120分で、大問1つごとに資料文が与えられることが多いです。大問1つごとに小問が3つから5つほどあり、それらすべての小問を答えるために400字のスペースが与えられています。さらに小問ごとに「~字以内で論じなさい」という指示はなく、受験生はどの小問に400字中何字書けばいいのかを試験中に考えなければなりません。この400字のスタイルは情報がある限り1979年から絶え間なく続いているので、今後もこの形式で出題されることはほぼ間違いないでしょう。

傾向としては非常に偏っています。一橋大学の日本史では何年かに1度全く同じ問題が出るというように頻出分野あります。主な分野は、

  • 「日露戦争」
  • 「第一次世界大戦」
  • 「アジア太平洋戦争」
  • 「大日本帝国憲法と日本国憲法」
  • 「サンフランシスコ講和条約」
  • 「GHQによる戦後改革」
  • 「昭和初期から終戦までの経済状況」
  • 「産業革命」
  • 「昭和初期から終戦までの人口移動」
  • 「55年体制」

があります。

これを見てわかるように、①一橋大学日本史の問題は”明治期から55年体制までの歴史”を問うことが非常に多いです。特に、戦争問題や天皇に関する出題は本当に多いのが特徴です。

別の傾向として見られるのが、②”時代の流れ”を重視している点です。上の例からわかるように、対象の期間の経済状況や時代ごとの人口の増減が出題されており、”時代の流れ”を無視して単語だけを暗記してきた受験生を苦しめるのが特徴となっています。

このように、一橋大学が何度も似たような分野を出題するということは、一橋大学としても入学者がそれらの分野の知識を有すことを求めていると考えられます。その意を汲んだ勉強法をすれば一橋合格に大きく近づくことができます。

一橋大学日本史の対策|勉強法

一橋大学日本史対策を開始するための条件

まず、日本史対策を始める前に英数国をしっかり固めましょう。一つの基準として、共通テスト(センター試験)の過去問で英語160点、数学160点、国語150点がコンスタントに取れるようになっているようにしてください。

日本史については、まず定期試験で重要な単語を覚えていくことが大前提となります。過去問に入る目安は、定期テストレベル・教科書レベルの知識が入っている状態と言えますが、これは共通テスト(センター試験)の過去問で安定して70点、その中でも近世が出題される第5問、第6問は満点が取れる状態と言えます。

なお、『時代と流れで覚える! 日本史B用語』はアウトプットを通して教科書レベルの用語暗記ができること、流れも同時に覚えることができることからおすすめです。

また、共通テスト(センター試験)の過去問で70点が取れるようになるまでは、流れを掴む補助として『石川晶康 日本史B講義の実況中継』を持っておくとよいでしょう。

一橋大学日本史対策向け対策法

一橋大学に特化した日本史対策となると過去問を使った勉強がメインとなります。使用する教材は、山川の教科書と山川の用語集を主に使用します。

さて、一橋大学の日本史の問題は非常に難解で初見では絶対に解けません。そのため、するべき勉強法は徹底的な解答の暗記となります。当該過去問に対し、ネットや赤本に記載されている解答を書き写していきます。この作業を大問ごとにやっていき、自分なりの暗記本を作り上げて徹底的に暗記しましょう。そして、二次試験本番直前にはしっかりとアウトプットできるように自分の手を動かして実際に400字書いてみるのが最効率な勉強法となります。

解答でわからないことがあれば、辞書代わりに『読んで深める 日本史実力強化書』も使用するとよいでしょう。

一橋日本史対策向けの教材の使い方

先ほど山川の教科書を推奨した理由の1つは、編纂に一橋大学の教授が関わっている点が挙げられます。問題作成者が書いた教科書を使うに越したことはありません。

使い方ですが、解答をノートに書き写す作業の際、その解答の参考箇所が書いてある山川の教科書の文にマーカーしていきましょう。マーカーを引くという作業をしていると、出題範囲が非常に偏っているので同じ箇所にマーカーを引くということが起きます。その際に正の字でも書いていれば、その文がどれほど一橋受験にどれだけ重要かがわかります。そういう文章は丸暗記してしまいましょう。そして“時代の流れ”を理解するために教科書を読む際に、そのマーカーでチェックした箇所周辺もしっかり読みましょう。

次に用語集の使い方です。この山川の用語集も一橋大学の教授が監修しています。解答をノートに写す作業の時に知らない単語が出てきて、しかもそれが山川の教科書に載っていない単語であるならば用語集を使いましょう。そして調べた単語は教科書の該当箇所にメモとして書き写します。教科書と単語集を行き来するのは面倒なのでおすすめです。

一橋日本史対策の論述対策

過去問を通した知識のインプットをしたら、最後に論述対策が必要です。

まずは200字程度の簡単な論述ができるように、『日本史論述問題集』を使って対策しましょう。無駄をなくすため一橋大学の頻出分野に絞って使用するのが効率的です。

ノートに解答を書き写す作業で頻出事項をひと通り確認したら論述対策を始めます。論述対策は実際に400字書いてみて、丸暗記してきた内容で書けなかった内容をまた教科書などでチェックするということを繰り返します。加えて、実際に書いた論述を高校の先生や塾の先生に診てもらうことがお勧めです。赤本の解答が完璧ではないことや、より伝えやすい文章を書くための訓練を積むためです。