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【決定版】一橋大学国語の対策方法

一橋大学国語の対策|難易度

一橋大学国語の難易度は、同大学の他教科と比較した場合、それほど高くありません。奇をてらうような設問は少なく、年ごとの問題形式の変化もあまりないため、着実な対策をしていれば一橋大学を目指す受験生であれば対応が可能です。設問数もそれほど多くなく、基本的な読解力を問う問題となっています。

とはいえ、問題の質は高く、油断はできません。対策を怠るのは厳禁です。どの学部も全体の点数に占める国語の配点が高くないため対策をおろそかにする受験生が多いのですが、かえって受験生間の差は開きやすいと言えます。問題形式に慣れ、論理的な読解ができるようになることを目標に取り組みましょう。

一橋大学国語の対策|形式

試験時間は100分。試験問題は大問3つで構成されています。大問1が現代文評論。大問2が近世以降に書かれた文章(広い意味で古典)。大問3が現代文の要約問題。

大問一つにつき30分程度で解き、10分の見直しの時間を作りましょう。大問3の要約問題を最後に残しておくと焦りやすいため、試験時間の序盤に処理しておくと良いでしょう。

一橋大学国語の対策|大問1(現代文評論)

一橋大学国語|大問1「現代文評論」の特徴

現代文の問題は、漢字の書き、内容理解(「どういうことか」問題)が中心で、全て記述式です。なお、数年前に一度多肢選択式の問題が出題されましたが、近年は見られません。漢字の書き取りのレベルは標準的で、学校の小テストなどに真面目に取り組んでいれば特別な対策をする必要はありません。

一橋国語の記述問題の最も大きな特徴は、指定の字数がとても少ないことです。一見すると楽に思われるかもしれませんが、ここが受験生間で最も差が付くポイントです。字数が少ないということは、書かなければならない要素を最小限に絞らなければならないということです。本文を写し取るように回答を記述するようでは、すぐに指定の字数に達してしまい、点数がほぼもらえません。問題一問につき、必要な要素を二、三個に絞り、それを再構成していく必要があるのです。論の展開を追って読む力と、本文中の言葉を言い換えるボキャブラリーが必要とされます。

なお、ここ最近は中程度の字数(100字以下など)を書かせる設問も増加しています。その対策も怠ってはいけません。

出典は、主に現代の評論家・知識人(まれに鈴木大拙や丸山真男など一昔前の渋い面子)の文章が出され、多少高度な内容を含むことがあります。背景知識をある程度もっておき、どんな内容であっても対応できるようになっておきましょう。キーワード集は一冊購入し、受験勉強の合間に読んでおくと良いでしょう。

一橋大学国語|大問1「現代文評論」の回答プロセス

回答のプロセスは、下記を参考にしてください。

  1. 本文から回答に必要な要素を取り出し、箇条書きにする。
  2. 指定字数を2割ほど超えた字数で、それを並べる。
  3. 単語の言い換えや不必要な箇所の吟味を行い、指定字数におさめる。

一橋大学国語の対策|大問2(近世以降の文章)

一橋大学国語|大問2「近世以降の文章」の特徴

大問2の近世以降の文章は、一橋大学国語に特有の問題です。ほとんどの年が近代文語文(和漢融合文)の出題で、年により近世の古文や、現古融合の評論が出題されています。

問題の形式は、語句の意味を答える問題、現代語訳、内容理解が中心です。大問1同様、解答の字数指定が少ないことが多いため、解答には必要最低限の要素を盛り込むことに注意を払いましょう。

基本的には、出題頻度の最も多い近代文語文の対策を中心に古典分野全体の勉強をしておけば良いでしょう。古典分野に関して言えば、センター試験の古文・漢文の基礎知識が固まっていれば十分対応できます。近代文語文は出題大学が少ないため対策に困るように感じるかもしれませんが、基本的な対策としては主に以下の三つがあげられます。

  1. 古文・漢文の文法事項に関する精確な理解
  2. 頻出熟語の読み方と意味の暗記
  3. 近代文語文が書かれた時期(主に明治期)の時代背景のおおまかな理解

一橋大学国語|大問2「近世以降の文章」対策向け参考書

適当な参考書として、『近代文語文問題演習』(駿台文庫)があげられます。森鴎外、福沢諭吉、中江兆民など、明治期の知識人によって書かれたものを題材とした問題が10問掲載されています。問題を解くと同時に、明治の時代背景や、知識人の思想を知ることができます。解答や文法ポイント、コラムが充実しており、なにより近代文語文を扱った貴重な問題集ですので、必ず取り組んでおきましょう。

一橋大学国語|大問2「近世以降の文章」対策の注意点

一橋大学を目指す受験生が留意しておくべき点があります。一橋大学を第一志望として他大学を併願する場合、手薄になりやすいのが他大学の古文・漢文対策です。一橋の過去問を解いていても、私大の古文・漢文に対応する力は残念ながらあまりつきません。したがって、私大を併願する場合は私大用の古文・漢文問題集を入手し、取り組んでおくと良いでしょう。

一橋大学国語の対策|大問3(現代文要約)

一橋大学国語|大問3「現代文要約」の特徴

大問3は、現代文評論の200字要約問題です。本文は2000字程度が平均で、本文→要約の圧縮率は10%程度と考えておきましょう。したがって、本文を写し取るだけでは、すぐに200字に到達してしまいます。また、本文中のキーワードを右から左に並べていくだけのような回答も評価されません。本文の論の展開を正確に解釈し、自分でその論を再展開していく姿勢が求められます。個人差はありますが、3つの大問の中で最も時間を消費する設問ですので、先に処理をしておくと良いでしょう。

一橋大学国語|大問3「現代文要約」の回答プロセス

回答は、以下のような流れが効率的です。

本文を通読

まずは本文を通読します。このとき、一つ一つの段落の意味を意識しながら読みましょう。この時、具体例が述べられる段落は大きな括弧でくくっておきます。現代文評論は、抽象→具体→抽象→具体→…の順に論が展開されます。必要以上に具体例を要約に盛り込むと分量がとられ、主張が伝わらない要約になってしまうので注意が必要です。そぎ落とす具体例の部を括弧でくくり、要約作成がしやすいようにしておきましょう。

250字程度の下書きを作成

次に、本文の流れに沿った250字程度の下書きを作成します。下書きを書くのが無駄な労力のように感じられる人もいると思いますが、これを書いておくことによって、一度頭の中が整理されますし、なにより解答用紙を消しゴムで何度も消すというストレスが軽減されます。自分が判別可能であればどれだけ適当な殴り書きでも良いので、書いておきましょう。また、250字程度とはいっても、200字要約を書く気持ちで取り組めば、書くことがあふれて自然と250字程度になるので、それほど字数は気にしなくて良いです。この段階では、本文中の言葉をそのまま使って書いておきましょう。

200字に削る

最後にやることは、論の再構成(200字要約)です。250字程度の下書きを読み直し、論のつながり、展開を確認しましょう。無駄な部分はそぎ落とし、議論の展開に必要な部分を優先して盛り込みましょう。つながりが悪いように感じられた部分は本文に立ち返って確認し、自分の言葉で補います。自分の言葉とはいっても、筆者の意図と別のことを書いてはいけません。あくまで言い換えや、より短い言い方に変形するにとどめておきましょう。要約の際、本文の論の順番を入れ替えるという書き方がありますが、このやり方は非常にリスクが高く、最終手段だと考えておきましょう。しかし、年によっては、筆者の論の順番を入れ替えなければ上手な要約が書けないという場合があります。頭の片隅には入れておきましょう。

一橋大学国語の対策|添削

一橋大学国語では、本文の論旨をピンポイントに正確につかむ力が試されています。必ず、信頼できる先生に添削を依頼しましょう。大問1、大問2に関しては、短い字数の中にどれだけ点数となる要素を含めることができるかがカギになります。自分ではわかっているつもりでも、本当はわかっていなかったということが多々あります。全ての問題ではないにせよ、2~3年分に一度ほどは添削を受けましょう。

大問3に関しては、問題に取り組んだらその都度添削を受けましょう。添削を受けたら、自分でもう一度回答を作成し、完璧に近い回答を作れるまで見てもらうと良いでしょう。要約問題は、やみくもに量をこなして実力が上がるものではありません。量をこなすのは、共通テストが終わった後からで十分間に合います。一つの文章を何度も読み直し、理想的な要約作成の方法を体得することを重点に置いて学習しましょう。

一橋大学国語の対策|補足

『一橋大の国語15ヵ年』(教学社)は、掲載問題量はとても多いのですが、解説がとても簡素です。取り組む際には信頼できる先生の添削が必要です。10年ほど遡ると、評論の問題のレベルが近年よりぐっと上がります。その頃の問題が解けないからといってあまり落ち込む必要はありません。しかし傾向は今とあまり変わらないため、時間が許す限り多くの年の問題に触れておきましょう。