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【決定版】医学部の難易度|医学部はどれくらい難しいか

河合塾の全統記述模試でボーダー偏差値65がボリュームゾーン

医学部を目指す人、あるいは医学部を目指す生徒の保護者の方は、医学部ってどれくらい難易度が高いのか、気になると思います。結論から言えば、医学部は難易度が高いです。

難易度を測る方法としてボーダー偏差値があります。河合塾が発表しているボーダー偏差値とは、その偏差値を昨年とった人の半分が合格し、半分が不合格したというラインのことです。簡単に言えば合格率50%の偏差値をボーダー偏差値と呼んでいます。

偏差値65ということは、河合塾の全統模試を受験する層のうち、上位6.7%に入らないといけないということを意味します。進研模試などと違い、河合塾の全統模試を受験する人は平均〜上位層が多いため、簡単ではないということがわかります。

わかりやすい比較で言うと、国公立大学理系学部には、偏差値50前後のところが多数あります。一方、国公立医学部はほとんどが偏差値65以上です。

国公立医学部と私立医学部の難しさの違い

さて、国公立医学部と私立医学部はどちらも偏差値65と言いましたが、難易度は圧倒的に国公立医学部が難しいと言えます。その理由は3つあります。

国公立医学部が難しい理由①|共通テストで高得点を取ることが難しい

国公立医学部の場合、共通テストの受験がほぼ必須です。

共通テストはその性質上、「時間をかければ満点近く取れるが、時間がタイト」といった試験で、知識量が足りなければ高得点が望めません。共通テストと個別試験を別ものだと考える人がいますが、違います。全統記述模試の偏差値とマーク模試や共通テスト本番の点数の間には正の相関があります。全統記述模試で高い偏差値が取れる状態になり、さらに共通テストの形式に合わせ、素早く処理していくスキルがなければなりません。

なお、国公立医学部は共通テストで80%以上取ることが一つの目安になります。たまに70%台後半で合格する人もいますが、非常に稀です。

共通テストで80%以上取得するということが、国公立医学部の難しさの一つです。

国公立医学部が難しい理由②|勉強する科目が多い

先ほどの80%というのは、2次試験では使わない国語や社会の勉強をし、この点数も入れての得点率です。

私立医学部の場合は英数理のみ対策すればいいのですが、ここに古文単語・文法の暗記、漢文の句法や重要漢字の暗記、そして社会の暗記が入ります。

浪人生が独学で国語と社会を共通テスト対策で進めるとしたら、国社だけの勉強をしたとしても、最短でも2ヶ月はかかるでしょう。それだけ英数理にかける時間が短くなるのですから、国公立医学部に合格することは私立医学部と比べ、格段と難しくなります。

国公立医学部が難しい理由③|基本的に前期日程の一発勝負である

国公立医学部は前期日程で1大学しか受験できません。後期日程がある大学もありますが、枠は限りなく少なく、共通テストのボーダーは8割後半と非常に高いため、大半の受験生は前期日程の一発勝負です。

私立医学部は複数出願でき、どこか1つの大学と相性が良ければ合格しますが、国公立医学部はそういったことがありません。

このように一発勝負であるという点も、国公立医学部の難しいところです。

国公立医学部の難しさ

まとめると、国公立医学部の難しさは、2次試験で必要な本質的な知識量も必要な上に、共通テストのような時間が限られた試験でもパッパと処理する頭の回転も必要で(漠然とした表現ですが)、国語や社会といった科目でもしっかり暗記しないといけません。もちろん、個別試験も簡単ではありません。これを一発勝負という緊張下の中で、練習通りにやってくるというのは想像しただけで難しいですよね。

私立医学部の難しさ

私立医学部には国公立医学部のような難しさはありません。しかし、なんといってもボーダー偏差値65という点に変わりはありません。

個別試験の特徴としては、英語では医療単語がある程度出てくる大学があるので過去問を通してインプットしていかなければなりません。数学や理科は国公立医学部とそこまで変わらないのですが、時間がタイトな大学が多いです。

しっかり最低点を調べた上で、解けない問題は躊躇なく飛ばし、解けるレベルの問題を素早く正確に解いていく必要があります。国公立医学部は「共通テストは短時間で高得点、2次試験は長い時間でじっくり考える」ですが、私立医学部の場合は「短い時間で解ける問題だけ解く」という、また別の難しさがあるのです。

国公立医学部も私立医学部も難しいが考えることはシンプル

国公立医学部の方が私立医学部よりも何段階も難しいとはいえ、私立医学部も他学部と比べると難しいことに変わりはありません。

しかし、考えることは非常にシンプルです。

それは、問題集で身につけた知識や考え方で解ける問題を解き、解けない問題は飛ばす、ということ。とにかくこのシンプルな思考で国公立医学部も私立医学部も合格最低点を超えることができます。

無駄に難しい問題を普段解いていると、入試本番でも本当は捨てるべき難問にも手を付けてしまい(解けないといけない問題だと思ってしまい)時間を無駄にし、皆んなが解けている問題に時間が回らないことはよくあることです。

国公立医学部も私立医学部も、相対評価で合否が決まります。皆んなが解ける問題を確実に解き、皆んなが解けない問題は捨てる。これで合格します。

普段から難しい問題を解くのではなく、他の人以上に典型問題を網羅し、事前に自力で解けるようにしておく。皆んなが覚えているであろう英単語は網羅する。使っているであろう問題集は完璧にしておく。

これをしておけば、入試本番は「自分が解けないと思ったってことは、他の人も解けないはず。なぜなら、皆んなが身につけているを包含するだけの知識量を兼ね備えているから」という感じで解いていけるようになるのです。