一般選抜の対策をメインで進める
簡単におさらいをすると、医学部受験は合格最低点を超えることから考えねばならず、そこから配点や勉強時間、問題集を決めていくのでした。しかし目標が遠すぎるので、まずは模試の偏差値を意識します。模試の偏差値は問題集の習得レベルと相関関係があるため、目の前の問題集を徹底し習得レベルを上げるべく勉強していればよいのでした。
この話は基本的に、一般選抜向けの話です。全体で見ると医学部受験は一般選抜の枠がもっとも多く、次が学校推薦型選抜で、その次が自己推薦型選抜(旧AO入試)となります。
これからお話したいのは、推薦型選抜への出願は非常に大きなチャンスです、ということです。
しかし、あくまでも一般選抜の対策をメインを進めながら、出願が近くなったら少しずつ準備をしましょう、ということです。なぜなら、推薦型選抜だけに望みをかけていたら、落ちた場合にどうしようもなくなるからです。
それに、多くの大学が、推薦型選抜に年齢制限(現役のみ・1浪まで・2浪まで等)があります。最終的に推薦型選抜を受けようと思っていたとしても、一般選抜に向けた勉強をメインで進めていかなければなりません。
推薦型選抜は、一般選抜と比べて偏差値は低い
医学部における推薦型選抜は、学力以外の能力や実績を評価しようという意図がある以外に、地域枠(卒後その地域で一定期間、医師として勤務する前提で募集する枠)も多いです。そのため、一般枠でも入学できると考える人が受けなかったり、そもそもその県に戸籍がある人、あるいはその県の高校に3年通った人でないと出願要件を満たさなかったりします。つまり弱い競争環境で戦うことになるため、難易度が下がるのです。
ボーダー偏差値が65の大学に、偏差値50台で推薦型選抜で合格したケースも松濤舎であります。
このような推薦型選抜は、情報と経験が命です。募集要項を調べ、出願できるようであれば出願することを強く推奨します。
なお、国公立医学部の場合は共通テストの点数が加味される大学が多く、私立医学部の場合は英語や数学、自然科学系の問題、小論文、面接など、色々と対策が必要な大学が多いです。
高校は推薦型選抜に消極的
残念ながら、ほとんどの高校が推薦型選抜への出願には消極的です。少なくとも高3にならないと推薦型選抜の話を出さない高校が多いです。理由は簡単で、多くの高校生は勉強しなくなるから(と考えているから)です。
よって、高校からの話を待つのではなく、必ず自分で調べ、出願意思を先生に示すようにしてくださいね。
推薦型選抜については別記事で詳しく記載します。
ここでは、一般選抜以外にも医学部に入る道があり、しかも一般選抜より難易度が低いということがわかればOKです。