医学部参考書|網羅系問題集
・Focus Gold(フォーカスゴールド)
①解説がわかりやすい
『Focus Gold』は、網羅系問題集の中で解説がわかりやすいです。問題チョイスと問題の並べ方、各章の最後に問題が整理してまとめてあったりするなど、体系化に一役買ってくれる内容となっています。
②進学校での採用実績
『Focus Gold』は有名な進学校で多数採用されています。松濤舎でも実績があるため、推奨しています。
③基礎から偏差値70まで取得可能
難しいと感じる人がいますが、Check!問題や星1~2問題は教科書レベルの計算問題・基本問題です。しかもこの星1~2問題が全体の半分を占めるため、基礎から完璧に固めていくことができます。星3個問題までやれば偏差値65は可能で、多くの国公立医学部、私立医学部はボーダー偏差値が65であることを考えると、『Focus Gold』の星3個問題まで(全体の8割)ができるようになればほとんどの国公立医学部のボーダーを超えます。さらに星4個問題までやれば偏差値67.5を超え、StepUp問題までやって偏差値70まで可能です。このように、1冊で偏差値70まで上げることができ、ほぼすべての医学部は本シリーズ3冊だけで対策可能なのです。
・チャート式基礎からの数学(青チャート)
もっとも有名な問題集です。本書を持っていればわざわざ『Focus Gold』に変える必要はありませんが、他書と比べて解説がわかりにくいところが微妙なところです。問題ラインナップは『Focus Gold』とよく似ています。
・チャート式数学(赤チャート)
従来の赤チャートは青チャートより上の問題集として存在し、非常にマイナーで難しい問題をわかりづらい解説で解説しているような問題集でした。しかし、今は青チャートよりも少しレベルを下げたような内容となっており、『Focus Gold』に近い問題集となっています。チャーチ式シリーズでは『赤チャート』の方がおすすめで、本書を持っているのであればそのまま使い続けて大丈夫です。
・NEW ACTION LEGEND
類書の中ではもっともレベルが低いですが、逆にいえば他書ではオーバーワークな問題を解かなくていいので、典型問題を網羅的に終わらせるのには最適な1冊とも言えます。本書が終わったら『1対1対応の演習』や『スタンダード演習』(ともに東京出版)を追加すれば、重複なく進められて効率的です。
医学部参考書|辞書代わりの参考書
・基礎問題精講
①字が大きく、主要な問題を丁寧に解説
『基礎問題精講』は字が大きくて読みやすく、主要な問題を比較的丁寧に解説してくれます。本書は問題集ですが、問題集としては網羅性が低く足りないため、参考書として持っておき、苦手な問題や網羅系問題集でわからなかった問題を本書で調べてみたり、類題を解いてみたりして使うのがよいでしょう。
なお、『Focus Gold』と併用して本書を使ってもらったことがありますが、ほとんど『Focus Gold』に内包され、解説も問題なかったという人が多いので、必ずしも本書を参考書として持っている必要はありません。
[!]医学部受験は本書だけでは足りない
本書を使うことで、全統記述模試でだいたい偏差値55前後が取れるようになりますが、基本的に偏差値65以上必要なので、本書だけではまず足りません。当然、偏差値が下めの私立医学部を何校も受験すれば偏差値50台からでも合格は出ますが、狙って確実に合格させるためには絶対的に足りません。
理由は簡単で、過去問を『基礎問題精講』に紐づけても、合格点に達しないからです。帰着先の問題が問題集に載っていなければ、本番その場でスピーディーに解くことはまず不可能です。
すると同シリーズの『標準問題精講』に入ることになりますが、著者が異なることもあり、問題の接続が非常に悪いです。同じテーマが2冊に分かれていて使いづらいため、はじめから『Focus Gold』などの網羅系問題集を使ったほうが明らかに効率的です。
医学部はすべての大学で数学が必要ですし、偏差値も65前後なければなりません。網羅系問題集を主軸に、必要なら『基礎問題精講』を参考書として持っておいたり、ネットで調べて解決するなどしたほうがいいでしょう。
特にありません。数学の参考書はいいものがあまりなく、また、参考書は複数持っていて良いと考えているため(問題集は主となるものを1冊決めるべきですが)好きなものを持って都度参照してみるといいでしょう。