[推奨]松濤舎の指定問題集です。

『セミナー化学』で取得可能な偏差値
松濤舎では、各問題集に「習熟度」を定義しており、偏差値(全統記述模試)との関係がわかっています。
『セミナー化学』の「習熟度」と「偏差値」の関係
習熟度1:プロセスが8割以上、手を止めずに解ける
習熟度2:基本例題/問題が8割以上、手を止めずに解ける:偏差値60
習熟度3:発展例題/問題が5割以上、手を止めずに解ける:偏差値65
習熟度4:発展例題/問題、総合/演習/論述問題が8割以上、手を止めずに解ける:偏差値67.5
『セミナー化学』だけで合格できる大学
上記の通り『セミナー化学』だけで偏差値67.5まで取得可能*です。
(*)ロジック・・・①実際に全統記述模試と問題集を紐づけ、解けるべき問題を割り出して算出。②実際に生徒が取得した偏差値と習熟度との関係を踏まえ、現実的な偏差値を割り出しています。
『セミナー化学』だけで偏差値67.5が取得可能ということは、河合塾のボーダー偏差値**で、偏差値65の大学まで対応可能ということを意味しています。
(**)ボーダー偏差値は河合塾が発表している値で「昨年、その偏差値を取った人の50%が合格した偏差値」が定義です。科目別では発表されません。パスナビで表示される偏差値も、この河合塾のボーダー偏差値です。
『セミナー化学』の問題数
目標とする偏差値が決まれば、『セミナー化学』で解けるようになるべき問題数が決まります。
・目標偏差値60=基本例題+基本問題が解ける=約460問が解ければよい
・目標偏差値67.5=発展例題+発展問題までが解ける=約700問が解ければよい
松濤舎では、残り日数から1日あたりにやるべき問題数を算出し、学習計画を立て、指導・管理しています。
分野 | 章 | 基本例題 | 基本問題 | 発展例題 | 発展問題 | 総合問題 |
---|---|---|---|---|---|---|
化学基礎 | 1 物質の構成 | 7 | 49 | 5 | 12 | 6 |
2 物質の変化 | 18 | 105 | 10 | 46 | 10 | |
化学 | 1 物質の状態 | 9 | 40 | 7 | 22 | 6 |
2 物質の変化と平衡 | 10 | 50 | 10 | 32 | 6 | |
3 無機物質 | 7 | 56 | 6 | 19 | 4 | |
4 有機化合物 | 12 | 60 | 6 | 23 | 6 | |
5 高分子化合物 | 6 | 35 | 5 | 22 | 6 |
※『セミナー化学』は毎年問題数が変わるため、以下は目安として捉えてください。
『セミナー化学』の使い方
まずは「プロセス」を解きます。
その際、解けなかった問題には×マークを、解けた問題には◯マークをつけます。
×マークがついた問題は、模試範囲をひと通り解いた後、再び戻ってきて解きます。解けなかったら×マークを累積し、解けたら◯マークを書きます。
×マークしかついていない問題を減らすことが勉強の中心となります。◯マークがついた問題は放置し、模試の前、あるいは入試前に確認しましょう。
また、学習の基本は分散学習です。×マークがついた問題の復習もできるだけ間隔をあけるようにしましょう。◯マークをつけていい基準は、3日以上置いてから復習した場合にしてください。
続いて「基本例題」「基本問題」に入ります。
こちらも同様に、解けなかったら×マーク、解けたら◯マークをつけていきます。
そのまま「発展例題」「発展問題」にも入ります。
こちらも◯×マークはこれまで通りのルールでつけていきましょう。
総合/演習/論述問題も対象とします。
模試の範囲の最後までやったら、再び最初に戻り、×マークのついた問題のみを復習します。
3日以上、間隔があいていれば、解けた問題には◯マークをつけてOKです。
上記の学習を繰り返し、×マークのついた問題を徹底的に潰していきましょう。
『セミナー化学』を使うタイミング
化学を習うタイミングは次のどちらかである高校が多いです。
- 高1で化学基礎、高2で化学
- 高2から化学基礎+化学
つまり、発展科目に入るのは高2以降である高校がほとんどであり、既習範囲が一定以上になるのは高2の秋以降になります。
よって、高2秋までは、定期テスト対策期間(=定期テストの2〜3週間前)に勉強をすればよく、それまでは英語や数学の習得レベルを上げておき、高3以降にしっかり理科に時間が使えるようにしましょう。
実際、理科が模試で出題されるのは高2秋の進研模試からで、全統模試で出題されるのは高2の2月末にある「全統高2記述模試」からとなります。出題範囲も化学基礎のみです。
『セミナー化学』に入る前に押さえておきたい、化学の特徴
化学は、出題される問題パターンが限られている科目です。
よって、出題されうる問題(=典型問題)が、入試前に何問解けるようになっているかが、合否を決めます。
そのため、『セミナー化学』のような網羅系問題集の何割が解けるようになったかを習熟度の定義としているのです。
『セミナー化学』の特徴
『セミナー化学』は、他の教科書傍用問題集と大きくは変わりません。
- 基本的な用語の確認(プロセス)
- 基本例題&基本問題
- 発展例題&発展問題
の構成となっています。
『セミナー化学』の前にやるべき問題集
特にありません。
『セミナー化学』には「プロセス」という、基本的な知識を確認するコンテンツがあるのですが、これが非常に優秀です。一定勉強してきた人も、「プロセス」で解けない問題があり、知識の穴が埋められたと言います。
「プロセス」以上に戻るべき基礎は存在しないので、『セミナー化学』より前にやるべき問題集はありません。
『セミナー化学』と並行すべき参考書
『宇宙一わかりやすい高校化学』シリーズを並行しましょう。
『セミナー化学』に限らず、教科書傍用問題集は、事象がイメージできるようになるにはあまり向いていません。
その点、『宇宙一わかりやすい高校化学』で、ミクロな世界では何が起きているか、それと式との関係はどうなっているかが把握するとよいです。
『セミナー化学』の後にやるべき問題集
『化学の良問問題集』が松濤舎の推奨教材です。
大抵の難関大は『化学の良問問題集』までやれば対応可能です。
『セミナー化学』と『化学の良問問題集』の関係性
『セミナー化学』と『化学の良問問題集』の関係性ですが、『セミナー化学』でひと通り計算問題、基本問題、典型問題を解いた後、それを少しひねったり、組み合わせた良質な過去問で確認することができます。
『化学の良問問題集』は非常に網羅性が高く、著者の先生が網羅性を高めようとして作っていることが非常に感じられます。
また『セミナー化学』をはじめとする教科書傍用問題集では手薄な分野が出てきてしまいますので、それを『化学の良問問題集』は補ってくれるという役割もあります。
『セミナー化学』と他書の比較
『セミナー化学』と並ぶ教科書傍用問題集に、『エクセル化学』『リードα化学』『センサー化学』がありますが、いずれもほぼ同じです。
もし何も持っていなかったり、ゼロからはじめるのであれば『エクセル化学』を推奨します。理由は、市販で購入しても解答が付いてくるからです。また、網羅性もこの中では比較的高く、解説も他書と比べてわかりやすいという点が挙げられます。
しかし、学校ですでに『セミナー化学』が指定されている人が、わざわざ『エクセル化学』を購入するほどでもないですし、被ったレベルの問題を二度解くことは非効率です。
非効率性を上回るほどの便益がない限り、いま使用している『セミナー化学』を使い続けて問題ありません。
なお『ニューグローバル化学』を指定する高校もありますが、やや難易度が低くて簡単なので、志望校や状況(=学校でどこまで使用するか)に応じて、『エクセル化学』に変更すべきと指定することがあります。
