【松濤舎の指導】問題演習中心の学習にはサポートが必要な理由

独学は、思い込みから抜け出せない

完全な独学は学習効率が低いです。

例えば、東京大学をはじめとする最難関大学合格者は、自身の受験勉強を振り返り、各科目に対して以下のような反省点を上げています。

英語

  • 英語の重要性を認識しておらず、割く時間が相対的に少なかった。
  • 語彙量の重要性を知らず、学校で配られた単語帳+1冊をやる程度だった。また、文法問題集や長文問題集、模試、過去問で出てきた知らない単語も覚える必要があるということを知らなかった。
  • 長文読解の方法がわからず、なんとなくで問題を解いていた。
  • リスニング対策の勘所は「毎日聴くこと」「正解が何かを確認すること」にあるということを知らず、ただ気分に合わせて聞き流しており、学習効率が低かった。東大のリスニングの配点が高いことをそこまで重要視していなかった。

数学・理科

  • 数学が好きだったため難しい問題集にも手を付けていたが、英語に割り振るべきだった。
  • 高分子化合物の範囲は出題されないだろうと勝手に判断したが入試に出た。学校の進度に関わらず、秋以降終わっていない分野は先取り学習すべきだった。
  • 難易度の高い問題集(『化学の新演習』『難系物理』など)が最難関大学受験者には必須だと言われていたが、振り返ってみると不要だった。
  • 理科選択を間違えてしまった(学部の特性上、生物を選べばよかった)。
  • 物理は、出題されうる全設定下での問題演習を積むことが重要であることを知らなかった。

国語・社会

  • 配点が低いにも関わらず、高1から国語対策に結構な時間を割いていた。
  • センター試験の重要性を認識しておらず、社会の対策が甘かった。

その他

  • 過去問演習を始めるタイミングが早すぎた。
  • 合格最低点から逆算するという意識が低く、とにかくがむしゃらに勉強していた。合格できたので良かったが、効率は悪かった。
  • 偏差値70くらいまでは自分で選んだ問題集で到達できたが、それ以上成績を上げるためにはどうしたらよいか、周りに情報がなかった。
  • 外部模試を早いタイミングで受けておくべきだった。学校受験の進研模試で満足している時期があったが、もっと早く現実を見るべきだった。

こうした反省はすべて、専門家による時間配分の調整によって修正することができます。

勉強が苦手な人ほどメタ認知力が低い(ダニング=クルーガー効果)

勉強ができない人ほど自分の能力や知識量を過大評価する傾向があることが、科学的に知られています。

例えば、一度問題集をやっただけで「もうできるようになったからこれ以上やらなくていい」と思ってしまったり、問題集を1周しただけで「もう頭に入ったから大丈夫」だと思ってしまう、といった感じです。

このように、勉強が苦手な人ほど、客観的に自分自身の能力を把握するメタ認知が弱いことが知られており、ダニング=クルーガー効果と呼ばれています。

効率的な学習は、自分の能力を正しく把握して初めて可能となります。

独学ではどうしてもこうした認知バイアスから抜け出すことができないため、完全な独学よりも他者から定点チェックしてもらうことが、効率的な学習に繋がると考えています。

情報収集はアウトソースすべき

毎年目まぐるしく入試要項が変わっています。これは国公立大学でも例外ではありません。情報収集次第では、自身にとって有利な枠を見つけることができます。

受験情報の収集は大変重要である一方、学校では最新の情報収集や進学実績に基づいた経験則を持っておらず、古い情報をもとにしか進学指導しかできていないことが多いのが実情です。かといって、個々でやるには膨大な時間が必要になったり、そもそも一次情報を得ることは現実的に難しいのも事実です。

情報収集は塾などにアウトソーシングし、自分は勉強に専念できる環境に身を置いた方が良いと考えています。

なお、学校現場に入っているからわかるのですが、学校の進路相談では不十分です。前提として学校の先生方は忙しく、受験情報を徹底的に調べ上げることを明確なタスクとして持っていません。

約700ある大学の入試要項を綿密に調べ上げることは不可能で、結果として古い情報を元にしたアドバイスになることが多いです。

ちなみに、パスナビなどの入試情報まとめサイトは活用していますが、細かい点で変更点が反映されていないこともあります。

一例として、金沢大学は2018年度入試までは「英検凖一級取得=満点換算」だったのですが、これが2019年度入試からは英検が使えなくなりました。しかし、この情報はパスナビには反映されていません。

金沢大学のHPから入試要項のPDFをDLし、細かい注釈を読まなければいけないのです。ここまでやらなければならないことを考えると、入試情報を収集することは本当に大変ですし、生徒本人がやるのは時間がもったいないと感じてしまいます。

参考 パスナビ旺文社

明確な目標設定が必要

学習効率を上げるためには明確な目標設定が必要です。

独学ではどうしても客観的な視点が抜けてしまうため、無駄の多い目標設定をしてしまったり、目標設定に確信が持てず、漠然と学習を進めがちです。

明確な目標状態とスケジュール立てのサポートがあることで、最短で目標の成績に達することができます。

素早いフィードバックが重要

勉強方法が正しいかを素早くフィードバックしてくれる環境に身を置くことは重要です。これがないと、ダラダラと間違えた方法で進んでしまうからです。

迅速に修正することで、無駄な勉強方法のまま進んでしまうことを避けることができます。

コンフォート・ゾーンから抜け出す

勉強時間や学習計画は、自分で立てると甘く設定しがちです。指導経験上、本来可能な勉強時間の6−7割で計画を立ててしまいます。

特に、周りに難関大学合格者が少ない環境ではそうなりがちです。

難関大学合格者たちがどれくらい勉強をしていたか、どの時期にどれくらいの偏差値を取っていたか、そういったデファクトスタンダード(=実質的な基準)を提示することで、独学でやるより遥かに速く成績を伸ばすことができます。