【松濤舎の指導】模試の活用方法

模試受験前

模試の出題範囲を、高い習得レベルにしておく

模試の出題範囲は、高い習得レベルにした状態にしておいてください。習得レベルが低い状態で模試を解いても意味がありません。

問題集の習得レベルが高い状態で受験するからこそ、理解の浅い分野を見つけたり、パフォーマンスを上げる練習ができます。

習得レベルが低い状態で模試を受けても、得るものは少ないです。

模試の7日前から、過去に一度解けた問題も復習する

問題集で勉強しているときは、いかに「一度解けた問題をやらないか」が重要です。新しい知識(単純知識と手続き知識)を身につけることが勉強の目的なので、できる問題を復習する時間を、できるだけ減らすことが重要なのです。

また、分散学習をしたほうが長期記憶に繋がることが科学的にわかっているので、できるだけ間隔を置いて復習します。一度でも◯マークが付いた問題は敢えて放置しましょう。

ただし、模試前には一度◯マークが付いた問題も復習するようにしましょう。模試前に復習することがわかっているからこそ、普段の勉強で◯マークが付いた問題を飛ばすことができるのです。

このように、普段の勉強では自力でできる問題を増やし、模試のタイミングで定着させる、というサイクルで勉強していくのです。

模試当日

パフォーマンスを最大化する

模試当日は、パフォーマンスを意識します。つまり、時間内に点数を最大化するための工夫です。

まずは最初の30秒ほどで全体の問題数を確認し、時間配分を決めます。90分の試験で大問6つなら、1題15分といった感じです。

続いて問題を解いていくのですが、一番解きやすそうな大問から順に解くようにしてください。模試ではあまりないのですが、入試本番ではあえて大問1に難問を出し、そこでつまずかせようとする大学もあります。

問題を解く際にもっとも大事なのは「詰まったら迷わず次の問題に進む」ことです。それが大問1の(1)だったとしても、詰まったらすぐに飛ばしてください。ここで粘っても、一度詰まったものは思い込みから抜け出せず、また解けない場合があります。すると、時間を使ったのに解けない! と焦り、さらに状況は悪化します。

一度飛ばし、頭をフレッシュな状態にすれば難なく解けることも多いです。

大問ごとの制限時間は必ず守ってください。先ほどの15分が越えそうになったら、原則として次の大問に進むようにしてください。大問を最後まで解くことよりも、大問の最初の問題を確実に解くことの方が重要です。解けそうだからといって粘って配分時間を大幅に超過し、次の大問が実はとても簡単だったのにタイムアップになってしまった、というのが一番もったいないです。

模試後

次の日までに、自己採点と振り返りをする

模試は終わったらすぐに自己採点と振り返りをしてください。模試は返却までに2週間〜1.5ヶ月かかりますので、待っていられません。

模試を受験する際には、自己採点できるよう問題用紙に解答をメモしておくようにしてください。

マーク模試の自己採点は簡単ですが、記述模試の自己採点は「やってみる」ことが重要です。解説を読み、採点ポイントを自分で確認することが勉強になります。そして、返却後に自己採点と照らし合わせて採点の精度を上げていくのです。

問題に採点してしまうと使いまわせないので、必ず解説の方に採点をするようにしてください。

「間違えた問題」と「問題集」を紐付ける

解けなかった問題と問題集の問題番号を紐付けます。そして、どんな知識があったら解けたのかをよく考え、問題集にメモを残しておいてください。

なお、松濤舎では網羅系問題集の徹底を全教科において行っているので、模試の問題のほとんどが問題集に紐付きます。

模試を通し「やるべきことは、目の前の問題集の習得レベルを上げることだけなんだ」という意識が強く持つようにしてください。

英語の振り返り

アクセント、発音問題は、間違えた単語が単語帳にないか調べ、あったら印をつけます。

長文読解は、わからなかった単語をすべて単語帳にチェックしてください。単語帳に載っていない単語は文脈判断する単語なので、特に覚える必要はありません。

習得レベルの見直しをする

習得レベルと偏差値には強い相関があるので、習得レベルに対して模試の偏差値が低い場合は、習得レベルを見直す必要があります。

習得レベルはどうしても自己申告になってしまうため正確性に欠けますが、模試は学力を定量的に測れる唯一の機会です。習得レベルに対し偏差値が低ければ、習得レベルの見直しをしましょう。

この過程を通して、自身の学力を正しく把握する力(メタ認知力)も向上させることができます。

勉強ができない子ほどメタ認知力が低いことが知られています。メタ認知力が高まり、自分の習得レベルが正確に把握できるようになると、普段の学習効率も高まります。

教科別の時間配分の見直しをする

偏差値から、各教科の実力を概ね測ることができます。これをもとに各教科の時間配分を決めます。

志望校・出願校の見直しをする

受験生は、模試の結果をもとに志望校、出願校の見直しを行います。

合格判定はあてになりませんが、偏差値でだいたいどれくれいの受験層に位置づけているかはわかります。

また、模試で試されるのは基本的な問題、典型問題なので、できたからと言って必ず合格するわけではありませんが、できなかったら基礎に穴がある証拠にはなります。間違えた箇所は問題集に戻って補強する必要はあります。

とはいえ、模試を受験する時期に、入れるべき知識が入っていない可能性は十分あります。模試の結果に過度に惑わされず、問題集の問題ができるようになることに集中して勉強しましょう。

その他:受験すべき模試は?

浪人生は、河合塾が主催する全統模試をすべて受験してください。全統模試は受験者層のバランス、問題のバランスから、実力を測るのにもっとも適しています。

志望校のオープン模試(河合塾、駿台)は受験ください。

高3生は、学校で受験する模試が多いのでバランスを見る必要があります。目安として、月2回以上模試を受験することになりそうな場合は、追加しないようにしてください。

ただし、志望校のオープン模試(河合塾、駿台)は受験ください。

その他:模試を受験しないことによる損失

模試を受験しないことによる損失は計り知れません。

また、問題集の習得レベルが低い状態で模試を受けても、やる前からできないことが確定していて意味がありません。

問題集の習得レベルが高くなっている状態で模試を受験するからこそ、模試が解けないことから知識の穴を見つけたり、取捨選択の練習ができます。

注意:模試の解き方で過去問演習しない

一定以上の学力がある人は模試では満点を目指せるため、「捨てる練習」ができなくなります。これは、入試本番ではマイナスに働きます。

「解かなくて良い問題でスタックしてしまい、解くべき問題を解かずに終わってしまう」という状態に陥ってしまうからです。

模試でパフォーマンスを上げることはできますが、過去問演習で「捨てる練習」をすることも同時に必要だということは覚えておいてください。