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【決定版】『ポレポレ英文読解プロセス50』の使い方とレベル

『ポレポレ英文読解プロセス50』の習得レベル

レベル1:文章構造を見抜いた上で、5割以上の英文を、自力で和訳が作れる。

レベル2:文章構造を見抜いた上で、8割以上の英文を、自力で和訳が作れる。

『ポレポレ英文読解プロセス50』の特徴

和訳問題の8割は「節の区切りが見えにくい問題」が出題されます。どこまでが主語なのか、どれが述語なのか、どこまでが並列になっているのか、などです。

本書は特にこういった「節の区切りが見えにくい問題」を厳選して50文集め、解説しています。

『基礎英文解釈の技術100』『英文解釈の技術100』の半分程度であり、解説はそこまで品詞用語を多用しているわけではないため、比較的すんなり読め、比較的簡単に読破できる点が本書のいいところです。

次の目次にあるように、順を追って徐々にレベルアップしていけるような構成になっています。

『ポレポレ英文読解プロセス50』の対象

本書は、文法問題集で文法をひと通り学び終え、和訳対策をはじめたい人を対象とした教材です。薄い割に難易度は高いので初学者向けではありません。

『ポレポレ英文読解プロセス50』に入る前に…

さて、本書『ポレポレ英文読解プロセス50』の内容に入るために、精読全般に関するお話をしようと思います。

精読の勉強をする主目的は和訳問題対策です。

和訳問題が出ないのであれば精読の勉強をする必要はありません。なぜなら、長文を読むのが遅くなるからです。

では、和訳問題が出題される大学を受験するとして、精読がどれだけ有効かと言われると、これもまた微妙なところです。『基礎英文解釈の技術100』『英文解釈の技術100』のように品詞用語が多用されると読みにくくて頭に残りにくい一方、体系立っていない精読問題集をやってもどれだけ実力がつくかわかりません。

やるとしたら、薄い本書『ポレポレ英文読解プロセス50』で、

  • カッコでくくって節を見抜く練習をする
  • こんな問題も出るんだ、という引出しを増やす(省略や倒置)

という程度に留めておくのがよいでしょう。

『ポレポレ英文読解プロセス50』以外にやるべきこと

では、和訳対策として何をやればいいかというと、長文対策です。

長文対策は3つから成り、単語暗記、多読多聴、長文を解くための読み方習得があります。

まず、長文を解くための読み方を習得することで、長文全体の概要が掴めます。概要が掴めると、和訳すべき下線部の内容が、使われている単語や文法のつなぎ合わせでだいたい予想が立ちます。

この予想が最初にある上で、各単語の持つニュアンスを踏まえて日本語にしていくのが和訳で必要なのです。

このとき、語彙量が必要になります。多くの単語の一語一義を知っているだけでなく、複数の意味を踏まえた”ニュアンス”を知っていなければならないのです。

例えば、playという単語は「遊ぶ」「(楽器を)演奏する」「(スポーツなどを)する」といった意味がありますが、これらをまるっと1つのイメージとして「体を動かして表現する」といったようなニュアンスであると頭に入れるのです。

そういった意味での語彙量を増やしていくことが和訳対策に非常に重要になってきます。

英単語と日本語は1対1対応すると思い込み、一語一義でしか単語を覚えていない人が和訳をすると、単語の意味をただつなぎ合わせただけの”ガタガタの日本語”を書くことになります。そのような人がいくら精読の練習をしても意味がありません。

そして、英単語のニュアンスを掴めるようになるためにも、長文の概要を掴むためにも、多読多聴を行っていかなければなりません。

以上のように、和訳対策は長文対策に内包されます。最後に和訳練習を追加でしたい人がいたら、松濤舎では『TopGrade 難関大突破 英文読解問題精選』を推奨しています。

参考記事

『ポレポレ英文読解プロセス50』に関するまとめ

まとめると、精読はやっても大して和訳がうまくならない上に、読むスピードが遅くなるデメリットがあるため、やらなくてOKです。「精読してから長文」ではなく「長文対策が和訳に繋がる」のです。

すでに本書『ポレポレ英文読解プロセス50』をやっていたら、それ以上は不要です。本書にはたった50文しか入っていませんが、最低限の出題パターンには触れることができ、節の区切り練習は多数できる点は非常によいです。

ちなみに、松濤舎の合格者たちは精読はやっていません。

『ポレポレ英文読解プロセス50』の目次

例題内容
例題1~4SVの発見
例題5~12句や節、共通関係の把握
例題13~15準動詞の主語
例題16~28挿入、修飾語と文の骨格の把握
例題29~37関係詞の関係
例題38~40名詞構文
例題41~47倒置
例題48~50省略