>>[残席僅か]5月入塾の個別相談会はこちら

【決定版】『日本史B 標準問題精講』の使い方とレベル

『日本史B 標準問題精講』の対象

本問題集は、全ての受験生が必要なものではありません。早稲田や慶應など、細かい知識が問われる難関大の志望者向けであり、それ以外の方にはオーバーワークになりかねないため注意してください。

日本史の問題集と言っても問題集によって様々な特徴があります。自分のレベルや志望大学のレベルに合わせて選ぶようにしましょう。

『日本史B 標準問題精講』に取り組むタイミング

『日本史B 標準問題精講』に入る前に、一問一答で知識のインプットは終わらせておきましょう。知識が入っていない状態で『日本史B 標準問題精講』をやっても非効率なので注意してください。

 

『日本史B 標準問題精講』の特徴

本書『日本史B標準問題精講』は、早慶をはじめとした難関大に対応することを目的とした問題集です。

実際の難関大学の過去問から問題が抜粋されており、入試レベルの問題に取り組むことができます。

難易度は易しいものや標準レベルの問題が主ですが、中には用語集(教科書に載っていない知識も含むもの)を参照する必要があるような難易度の高いものも含まれています。

内容は穴埋めや並び替えなどの一般的な問題形式から、図や史料を扱うものまで多岐に渡っており、偏りなく力をつけることができます。

また、この問題集の一番の特徴は「解説」が充実している点です。

日本史の問題集は、一般的に問題とその解説で完結しているものがほとんどですが、本書『日本史B標準問題精講』の場合、問題とその解説の他にプラスαの知識を身につけることができるようになっています。

各設問には勿論細かな解説がついているのですが、それに関連する知識を表や図にまとめてあるため、細かい知識を整理することができます。中には並び替え問題で狙われやすい出来事が年表にまとめてあるため、実戦向きの復習をすることができます。

教科書や一問一答集のみでは細かい用語や抜けてしまったり、各用語に関する関連知識が身につきづらかったりします。是非本書の解説を参考にして知識の整理を行っていってください。

『日本史B 標準問題精講』の使い方

『日本史B 標準問題精講』を使う前に

先述の通り、『日本史B標準問題精講』に入る前に基本的な知識はつけておくようにしましょう。基本的な知識がないままこの問題集に入ってしまうと、間違いが多すぎて非効率的な学習になってしまいます。

一問一答集を並行して行い、覚えた用語が抜けないよう集約していくとよいでしょう。松濤舎では『日本史B一問一答(完全版)』(東進ブックス)を推奨しています。 

何も見ずに自力で解く

上記が終わったら、さっそく問題演習に入りましょう。参考書などは参照せずに自力で解いてみてください。

この問題集は発展的なレベルだとお伝えしましたが、すべてが難問という訳ではありません。半分以上は『時代と流れで覚える! 日本史B用語』をしっかり行っていれば問題なく解けるはずです。

早慶といえども、入試問題の多くは基本が問われています。合格するにはそのような問題を落とさず、確実に正答することが肝要です。難関大志望者はこの問題集を通して「取れるところは確実に取る」という意識も身につけるようにしましょう。

解答を読み、整理する

問題を解き終わったら答えを確認します。

まずは「教科書レベル」の問題を落としていなかったか確認しましょう。上にも述べましたが、基礎問題を落とさないことが入試での合否を分けます。普段の問題演習から気を配って取り組みましょう。

また、用語自体は知っていても問われ方によっては正答できなかった問題も出てくるはずです。難関大学では、教科書に載っているような知識を変わった角度から聞いてくる問題が頻出します。簡単な用語でも、少しでも疑問を感じた場合は一問一答集で確認しておきましょう。

そして、演習後の復習において最も大切なのは「一元化」です。この作業をどれだけしっかり行うかで、この先の勉強の質が変わってきます。つまり、演習した後に得た知識は、普段から使用している教材にまとめておきましょう。

あちこちに書き込んでいると情報が散乱してしまいますが、ひとつのテキストにまとめておくことで試験前に見返すことができます。

解き直し

一度目の演習で7~8割以上正答できたテーマは問題ありませんが、半分近くしか正答できなかったテーマには注意が必要です。該当範囲を教科書や『時代と流れで覚える! 日本史B』などを読み直し、流れや基礎知識の暗記をし直してください。

なお、解けなかった問題にはすべて小問レベルで×マークをつけ、後日時直します。

過去問

日本史の問題集において、『日本史B標準問題精講』より質・難易度共に高いものはほぼ存在しません。この問題集が終わったら志望校の過去問に取り掛かりましょう。

『日本史B 標準問題精講』の注意点

難易度の高い問題集に取り組む際に注意しなくてはならないポイントがあります。それは「難しい問題にこだわりすぎない」ということです。

難関大の入試には、いわゆる「悪問」と言われるような問題が出題されます。ほとんどの受験生が正答できず解けなくても合否に影響しない問題を指します。ときには各出版社の出す過去問の解答が割れていることもあり、受験生が自力で考えて正答を出すのは非常に難しいでしょう。

入試本番は時間勝負のため、いかにこの「悪問」を見極めて、捨てるかが重要です。また普段の勉強から「悪問」にこだわりすぎると、復習の際にかなりの時間がかかってしまい、学習効率が低くなります。

『日本史B標準問題精講』の演習を通じ、「捨てるべき問題か否か」を判断できるようにしておきましょう。

具体的には「難マーク」のついている問題や、教科書より詳しい用語集にも載っていないような知識を問う問題は捨て問です。

『日本史B 標準問題精講』に関するまとめ

『日本史B標準問題精講』を使用するのは、早稲田や慶應などの難関大を志望している人がメインになります。この問題集を通して志望大学に太刀打ちできる力をつけられるよう頑張ってください。

しかし、繰り返しになりますが、難関大に受かる受験生が必ずしも難しい知識を沢山覚えているというわけではありません。

上の「使い方」で述べたように取れるところは確実に取ることを優先してください。いくら難関大とはいえ、問題の多くはいかに基本的な事項を完璧に抑えているかで左右されるものです。

難易度の高い問題に触れているとそちらに目が行きがちになってしまいますが、自分が基本事項を押さえられているかを時々確認するようにしましょう。