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【松濤舎の指導】進捗管理シートの見方・使い方

「進捗管理シート」とは?

進捗管理シートの例

「進捗管理シート」とは、問題集の習得レベルを章単位で管理するシートです。

松濤舎では、進捗管理シートを指導する際の最も重要な情報源として位置づけており、課題作成や志望校決め、スケジュール調整など、あらゆる指導場面で使用しています。

生徒にとっては問題集の進み具合が可視化されたシートで、自己調整学習のための必須ツールとなります。

習得レベルとは?

習得レベルとは「問題集の到達状態を定義したもの」です。

松濤舎では、すべての問題集で習得レベルを定義しており、目指すべき状態が明確になった状態で学習できるようにしています。

次の模試までの目標(赤セル)と、年間計画(黄セル)

進捗管理シートの赤セルは、次の模試までの達成目標を表しています。2−3ヶ月に1回ある記述模試に向けた目標となります。模試のタイミングで出題範囲を総復習し、習得レベルの見直しをするのが受験勉強の基本リズムです。進捗管理シートの黄セルは、1年後の達成目標です。志望校によって、目標とする習得レベルが異なります。

進捗管理シートは合格可能性のバロメーター

受験とは「合格最低点が取れるだけの知識量を、入試本番までに暗記する競争」です。

合格最低点を取るためには合格者がやっていた問題集を自力で解けるだけの知識量が身につけばよいので、目下の関心事はやるべき問題集がどれだけ習得できているか把握することになります。

進捗管理シートは知識量を表しており、合格可能性のバロメーターです。

「理解して解けるようになるまで繰り返す」はNG

よく「問題集が理解して解けるようになるまで繰り返しなさい」と指導する人がいますが、何をもって理解したと言えるのかは曖昧であり、往々にして生徒の「理解した」は、最難関大学合格者にとっては「浅い理解」に当たります。逆に、好きな科目を理解しようと追究しすぎて、時間配分を間違えてしまうことも大いにあります。

自己判断による「理解したかどうか」ではなく、客観的に判断できる達成状態(=習得レベル)に向けて勉強することが重要なのです。

習得レベルから、模試の偏差値が予想可能

習得レベルが正確に記録できていると、習得レベルから模試の偏差値を精度高く予想することが可能です。志望校の合格可能性も予測できるため、課題修正や出願校選びに習得レベルを使用しています。

面談・模試を元に習得レベルの修正を行う

習得レベルは、学習経験が浅い人ほど甘くつけがちです。学習経験の少ない人ほど学力に対するメタ認知が甘いことは科学的にも知られた現象であり、これは「ダニング=クルーガー効果」と呼ばれてもいます。

模試の結果と習得レベルとの乖離が大きい場合は、進捗管理シートの習得レベルを修正します。また、面談時に問題集の出来を確認し、習得レベルと乖離している場合も進捗管理シートの習得レベルを修正します。この作業を何度も行うことで、学力状況を正確に進捗管理シートに反映できるようになります。

そしてメタ認知力が高まり、普段の学習効率も格段に高まるのです。

復習しなければ習得レベルは下がるが、新しい知識の習得を優先せよ

復習をしなければ知識は忘れていくので、何もしないと習得レベルは下がっていきます。しかし、一度解けた問題の定着にばかり時間をかけるのは絶対にやめましょう。

重要なのは、新しい知識を増やしていくことなので、一度できた問題(=◯マークをつけた問題)は模試の7日前から復習すればよく、普段は未着手問題か×マークしかついたことのない問題を解くことを優先します。受験期の11月末までは新しい知識の習得をメインに行い、12月以降からは知識の定着を中心に行っていきます。

長期記憶には分散学習が有効であることが知られています。一度出来た問題は敢えて放置するようにしてください。