赤本と東大日本史問題演習に関する前提
東大日本史の1番の肝は、設問で与えられた情報と自分の知識をいかに結びつけられるかです。そのため、問題集を選ぶ際にも与えられた情報に即した内容が記載されているかどうかで判断することが重要です。
また、日本史が得意な人は「自分でも書きやすい解答か」ではなく「いかに100点に近い解答が書いてあるか」という観点で参考書を選ぶとよく、その点「東大日本史問題演習」の使い勝手がいいでしょう。
その分、教科書の範囲を超える記述も登場するので、解答・解説の内容自体が難しいです。そこで、「赤本」を読んでわからなかったところを補います。
時間がない人はどちらか1冊だけやってもよいですが、日本史が苦手な人や日本史の勉強に時間をかけられる人は「東大日本史問題演習」と「赤本」を併用しましょう。3冊以上の併用は頭が混乱する可能性があるので非推奨です。
赤本と東大日本史問題演習の特徴
「赤本」の特徴は、解説の内容もわかりやすく、読者が理解しやすいように作られている点です。オールマイティーな問題集と言えます。例えば、解説が文字の羅列にならない様に構成や表現にも工夫が見られます。
一方「東大日本史問題演習」の特徴は、解答や解説のレベルの高さです。問題に対して正確に解答するため、教科書の範囲を超えた記述もありますが、東大入試の現実のレベルに即していると言えます。もちろん、基本的事項を押さえていることが前提となるので、日本史の実力に不安がある人が安易に手を出すと少し使いにくいと感じる可能性は十分にあります。
赤本と東大日本史問題演習の併用方法
まずは自力で問題を解いてみてください。
「東大日本史問題演習」の解答・解説を読み、自分の解答との違いを見つけ出します。そして、なぜ間違えたのかを分析します。
これだけで十分理解できたら、「東大日本史問題演習」を1冊使うだけで終わらせてもOKです。
もし「東大日本史問題演習」では理解できないところがあった場合や、「赤本」の解説も確認しておいたほうがいいと感じた場合、「赤本」の解答・解説も紐解いてください。
2冊の問題集で解答・解説が違うということもあります。その時は、どちらの解答が自分にとってよりしっくりくるかを見てみると思考の幅が広くなります。
自分が問題集の解答を採点してやるくらいの気持ちで読んでみると、「ここのポイントはもう少し詳しく書かないと採点官に伝わらないのでは?」「この問題に解答するなら、ここの要素は確かに必須だな」といった新たな発見が生まれます。
STEP.1~3を行ったあと、次回正解するための行動を決めるところまで行います。
例1:年号や出来事などの基礎的事項が分からなかった
この場合、教科書で該当事項を確認してください。
例2:出来事自体は知っていたが、それらの繋がりがわからなかった
ノートに自分なりにまとめてください。「東大日本史問題演習」の解答・解説では理解しきれなかった箇所は「赤本」の解説も見て、自分なりに両者の解説を組み合わせたものをノートに書いてみてください。
赤本と東大日本史問題演習の注意点
東大日本史は、ほとんどが記述問題なので明確な解答がわかりません。問題集にとって解答が違うということはよくあるので、迷ったら都度どちらが正しいのか決めるか、どちらか片方を信じるといいでしょう。