【難関大学受験生向け】高校生活の効率的な過ごし方

大学受験における高校の機能

前提として、高校は大学受験予備校ではありません
*予備校は「高校の予備学校」の意味なので字義的には自明ですが。

そのため、学校の先生は受験指導における専門家ではないですし、そうあるべきでもありません。学校と予備校ではミッションが異なるのです。

ゆえに、志望校合格という目標だけを突き詰めた場合、学校にだけ頼っても個別最適な解は得られません

先生がすべてをお膳立てしてくれるわけではありませんし、カリキュラムも個別に最適化されてはいないのです。

よって、各々の生徒が自身で情報収集し、必要なものが何かを考え、その中で高校生活を適切に位置づけ、活用していかなければなりません

上記のことから、本記事は「志望校合格を目的として設定した際、どのように高校を活用するのがよいのか?」という疑問に対する回答まとめました。参考にしてみてください。

授業

授業とは、語りと板書で新しいことを教えてくれる場です。

教科書や参考書で未習範囲を独学するのは大変です。それは、多くの教科書や参考書はエンタメ要素が少ないからです。無味乾燥で理解困難な興味の沸かないものを能動的に理解しようとすることは大変です。

一方、授業はある種のエンタメ要素があること、わからないことを噛み砕いて(わからないところを先取りして)教えてくれること、受動的な態度でも頭に入ってくるという特徴があります。

結果、未習範囲を授業で聴くのは導入として適しているわけです。授業を受けることで、全体像を掴めますし、知識の幹を作ることができます。

さて、受験というものだけを考えれば、スタディサプリを観た方が効率的であるというのは正直なところです。スタディサプリは早送りでき、すでにレジュメが用意されているので無駄にノートを取る必要がありません。また、受験について詳しく研究したことを踏まえた内容になっていますし、講義のプロなのでエンタメ要素が強く飽きにくいです。

しかし、授業を聴いているのに、さらにスタディサプリを視聴するのは時間がもったいないですし、東進の映像授業は当然不要です。

東進の映像授業に関して言えば、料金も高いですし、一度入会するとさらに無駄な授業を勧められる上、受験期の大事な時に不要な模試を大量に受験させられるなど、言わば「お金を払って邪魔されている」状態になるので全く推奨しません。

予習

学校で授業を聴いたものを理解する方が効率的なので、予習に時間をかける必要はまったくありません。やるとしても、前の授業の範囲を授業開始前に、ノートや参考書で見返しておくくらいでOKです。

英語や古文の和訳を事前にしていくのも効率が悪いのでやる必要はありません。全訳を手に入れた上で繰り返し読むほうが圧倒的に効率的です。

予習が大事と言っている人は、要領の悪い人かポジショントークなので受け流してよいです。

なお、教科書は教材(人が教える前提で作られているもの)なので独学には適していません。そもそも予習するためには作られていないのです。教科書を用いた予習は非効率な上、苦手意識を植え付ける原因にもなるのでやめましょう

復習

そもそも「復習」という概念自体が謎です。

受験で出題される範囲を記憶に定着させることが最終目的で、授業はそのための手段(導入補助の位置づけ)です。よって、授業は受講した時点で役割を終えているのです。

授業の復習をする必要はないので、すぐに問題集を使った問題演習に入るようにしてください

授業とは、いかに内容を理解し、いかに記憶に定着させるべく有意味暗記してやろうかと考えながら受けて初めて意味があります。授業の復習をしているのは授業の時間を無為に過ごしてしまっている証拠です。

もともと授業は時間に対して密度の低いので、考える時間はたくさんあるはずです。

定期テスト

定期テストは、前回の定期テスト後に新しく習った範囲を、問題集を使って徹底的に習得レベルを上げるために活用します。つまり、リズムキーパーとして利用するのです。

定期テスト対策で習得レベルを上げることができなければ、一つ一つの範囲を潰していくことができず、どんどん借金がたまっていきます。

定期テスト期間の10日前になったら、それまでのすべての勉強は一旦ストップし、定期テストに向けた勉強に切り替えます

その際、学校で指定された問題集だけをやってはいけません

定期テストは出題範囲の習得レベルを上げることがポイントなのです。

現在、学校で進学アドバイザーの仕事をしていますが、学校のレベルにも寄りますが学校指定問題集の多くは教科書補助を目的としたものであり、週末課題や長期期間中に使用してほしいという問題集は定期テストの出題範囲から除外されているケースが大半です。

例えば、数学では、教科書補助の『4ステップ』は出題範囲と言われるものの、週末課題として指定される『青チャート』は定期テスト対策としてやる必要はないと言われる、といったことが多くの学校で起こっています。

これでは大学入試を考えた場合にレベルが足りません。

必ず必要十分なレベルの問題集を購入し、該当範囲の習得レベルを高めるようにしてください。

模試

一度解けたことがある問題も復習をする機会

問題集で解けなかった問題には×マークをつけ、3日以上は間隔を置いてから復習します。なぜなら、短期的に繰り返しても短期的に頭に残るだけで、長期的な記憶の保持にはならないからです。

一方、一度解けた問題には◯マークを付けて長期間放置します。なぜなら、新しい知識を学ぶことが勉強であり、できる問題を繰り返す勉強ほど無駄なものはないからです。

◯マークの付いている問題は、模試の前に復習しましょう。

◯マークが付いている問題のうち、解けなくなっている(=忘れている)問題も結構あるはずですが、全く問題ありません。逆にそれは、ちゃんと◯マークの付いた問題を敢えて放置し、できていない問題・わからない問題にだけ時間を使ってきた証拠です。

模試前の10日間は、◯マークが付いた問題も含めて模試の出題範囲を復習するようにしてください。

模試前に◯マークのついた問題も復習する期間をきちんと確保するからこそ、普段の勉強では◯マークのついている問題を安心して放置、スキップすることもできます。

早期から外部模試を受験し「全国区思考」へ

高1,2生限定の話ですが、学校で河合塾の全統模試を受験することはそれほど多くないと思いますが、受験者層のレベル的に全統模試がもっとも参考になります。

早いうちから受験し、全国レベルでの自分の位置づけを知り、全国区で考えるようにしましょう。

年3−4回ほど河合塾の全統模試は開催されています。

特に地方の高校は進研模試のみ受験しているケースが多く、相当高めの偏差値と、甘い合格判定が出ます。

その判定に安心し、低いレベルの問題集だけを極めようとしている生徒が多いのですが、高3になってから厳しい現実を知ることになるので早めに全統模試を受験することを推奨します。

実力テスト

高校によっては校内に伝統の「実力テスト」なるものがあり、入試にも出ないような難問を出題していることがありますが、無駄なので特に対策も意識することも必要ありません。

難問演習

高3の夏休みが終わると、ひと通り学習指導要領の範囲を終えた教科から、難しい過去問を使った演習授業が始まります。

よくあるのが、数学の『オリジナル・スタンダード 数学演習III』『スタンダード数学演習I・II・A・B』、理科の『重要問題集』(いずれも数研出版)を使った授業で、解答解説も配らず生徒に予習させてきて、黒板に解答を書いていくという形式になっていますが、本当に無駄なので適当に受け流すことを推奨します。

そもそもこのレベルの演習をやって意味があるなら他教科に時間を使うべきな人が圧倒的に多いはずです。

それに、解答・解説のない問題集を使って勉強するのは圧倒的に効率が悪いです。

わからない問題はさっさと解答・解説を読み、解き方を定着したほうが良いのです。なぜなら、最終的には問題集に載っている解き方・考え方を記憶することが目的なのであって、問題を自力で考えて解くのか、すぐに解答・解説を読むのかは手段でしかないのです。

そして、どちらが効率的なのかと言ったら圧倒的に後者です。受験勉強にいくらでも時間をかけられるのであれば、前者の方法でも良いですし、様々なメリットもあるのでしょう。しかし、受験勉強で考えたら、それは全体最適な勉強方法とは言えないのです。

理科の『重要問題集』も、問題の選定と解説が微妙で、なぜ良い問題集と言われているのかわかりません。『重要問題集』に入る前に、網羅的問題集をやる時間にあてるべき人の方が多いでしょう。

センター対策

10月以降になると、学校がセンター対策を始めるようになります。

2次試験でも課せられる教科のセンター対策は原則不要ですが、もし学校がやるというならそれくらいに留めておき、自宅学習は2次対策をメインにやりましょう。

学校にもよりますが、3年生になると学校開催のものだけでマーク模試は3−4回受験することがあります。しかもほとんどが2日間です。

そもそも受験しなくていいなら、マーク模試は受験しないことを推奨しますし、受験しなければならないのであれば、自宅でセンターの過去問演習時間は減らしてよいでしょう。