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【決定版】浪人生は高校時代の遅れを十分に取り戻せる

高校生活の約3年分が確保できる

比較的しっかり部活動をやっている現役生は、高1での勉強時間が平均25時間/週高2で35時間/週高3で45時間/週になることがこれまでの指導経験からわかっています。

現役生の勉強時間には、学校の宿題も含みます。松濤舎では全学年において、平均15時間/週を課題以外の勉強に当てていることがわかっています。

定期テスト対策は受験勉強も兼ねるので時間をかけていること自体は問題ないのですが、赤点を取らないための勉強や、学校によっては無駄な予習復習を強要するところもあり、約10時間/週はやるべき問題集以外に時間をかけねばなりません。

すると、現役生がやるべき問題集の勉強に割く時間は、高1:15時間、高2:25時間、高3:35時間で、合計75時間/週となります。浪人生は、少なくとも1週間に80時間/週は勉強できるため、浪人生には高校3年間をやり直すくらいの時間があることがわかります。

このように、浪人生は現役時代の3年分を取り返すことは理論的には十分可能、ということわかります。

ただし、勉強する習慣がついていなかったり、問題演習できるだけの知識の下地がなければ挫折しがちなのは言わずもがなです。

基礎知識がなくて苦労している浪人生は多いですので、「あくまでも現役時代の下地は重要だが、タイムアップになって浪人生活に突入したとしてもプラスに捉えましょう」というメッセージであることは強調しておきます。

浪人生が注意すべきこと

十分時間があるにもかかわらず、成績に伸び悩む浪人生は多いですが、理由は明白です。

塾の授業受講は超非効率、伸びないのは当たり前

授業を受講するスタイル(集団講義・映像授業)の塾に通っている浪人生が十分に成績を伸ばせないことは当然です。

話を聞くことに大幅に時間をかけ、アウトプットを通した知識の定着に十分な時間が取れないからです。問題演習を中心に80時間/週の勉強をしている人に勝てるわけがありません。

不安に駆られ、出来る問題だけをやりがち

多くの浪人生が「できる問題や得意な科目に時間をかけすぎる」という状態に陥りがちです。

浪人生活が不安なのはとてもよくわかります。

しかし、「自分は大丈夫だ」と思い込みたいがためにできる問題を繰り返しやっても、知識量は増えず、いつまで経っても合格に必要な知識量に達しません。

また、得意科目で必要以上に難しい問題集に手をつけても合格には寄与しません。大学受験では過去問以上に難しい問題に取り組む必要はないからです。過去問と同レベルの問題を広く網羅的にやったほうが合格可能性は上がります。

対策ですが、普段から問題番号に◯×マークをつけ、◯マークのついた問題の復習にかける時間を出来る限り減らすようにしてください

受験勉強は、勉強の9割を占める「定着」の時間をいかに効率的にするかが肝です。

「できる問題の復習に時間をかけない」「過去問以上に難しい問題には手を付けない」さえ守り問題演習中心の勉強をすれば、浪人生は飛躍的に成績を伸ばすことができます。

基礎がないのに難しい問題集をやりがち

浪人生になると「基礎をやっているのはカッコ悪い」といったような風潮が出始めます。

しかし、基礎がない状態で難しい問題集をいくら積み重ねてもまったく成績は伸びません。

重要なのは、典型問題が網羅的に解けるだけの知識量を定着させることです。典型問題が網羅的に解けるようになる「ボトムアップ問題集」だけで、偏差値65は取れます。

予備校に行くと、不相応な難しい問題集をやっている人が多かったり早い時期から難関大学の赤本をやっている人がいたりしているようですが、ただ虚勢を張っているだけにしか見えません。勘所を外した勉強をしていては、いつまで経っても合格はできません。

無駄な講義を聴く上に、周りの生徒から不要な不安を煽られることになるなら、予備校に通う理由が見当たりません。

志望校の過去問以上の難問には手を付けないこと、合格に必要な知識量を身につけるべく典型問題が網羅的に解けるようになっておくこと。これらを守って淡々と勉強すれば、浪人生は1年で圧倒的に成績を伸ばせます。