【難関大学受験生向け】問題演習時の注意点

問題演習は「解く⇒読む⇒空⇒書く」で行う

問題演習は「解く⇒読む⇒空⇒確認」の4ステップで行います。

Step1. 解く

まずは問題を自力で解いてみてください

何も知識が入っていない状態で考えても仕方がないので、各教科1冊目の問題集であればすぐに解説を読んでもよいです。

しかし、2冊目以降の問題集や、2回目以降の演習であれば、見た瞬間に解けないと感じたとしても30秒以内を目安として自力で解けるか試してみてください。

解けなかった前提で言いますが、この短時間で「悔しい」と感じることがポイントです。なぜなら、感情を伴った方が効率的に定着させられるからです。

悔しいというネガティブな感情が強いほど、理解しようと頭を働かせるようになりますし、わかったという感覚がより強く得られ、知識が残りやすくなります

短期的には、わからない問題を30秒考えるのは時間の無駄に感じられるかもしれませんが、長期的に見ると割に合います。ざっくりですが、すぐに解答を読んだ場合は復習が5回必要だとすれば、30秒以内で考えてから解説を読んだ場合は復習が3回で済むイメージです。

なお、悔しいといった感情が芽生えたら30秒以内で解答を見ても構いません

Step2. 読む

特に問題なのがこの過程です。

一番多い間違いは、解説を見ながらノートに写すこと(=写経)が勉強だと思っていることです。しかし、写経しても頭がまったく働いておらず、記憶に残らないので絶対にやめてください

レコーダーは、録音ボタンを押さなければ録音できません。文字を書いている時間に、記憶の録音ボタンがオンになっていると考えがちですが、実際はオフになっているのです。

一方、記憶に定着させようと、解説をよく読んでポイントを探し、理解し、定着させようと頭を働かせている時オンになっています。

勉強というのは意識的な活動です。

ただ手を動かせば頭に残ると考えるのは、睡眠学習が有効だと考えているのと同じです。

よって、解説を読んでいるときは手を動かしてはいけません。メモ程度に手を動かすのは良いですが、解説を理解することに頭を使い、記憶に残すことに思考を使います

覚える際は、一言一句を丸暗記しようとしてはいけません。丸暗記した知識は十数秒で忘れてしまうからです。理解の伴った暗記になるよう、解説を読む際は「その手の問題は、どんな知識があったら解けたのか」というポイントを探し、このポイントを記憶に残そうとします。

この「Step2」を間違えているケースが大変多いので十分注意してください。

Step3. 空(で再現する)

次に、頭の中で(空で)解答の流れを再現します。

まだ手は動かしません頭の中でアウトプットするのです。

このステップを踏む人は少ないですが、必ずやるようにしてください。

頭の中で再現できなかったことは、手を動かしても出てきません。頭の中で答案が再現できるかチェックし、できなければStep2⇒Step3を何度も繰り返します。頭の中で再現しようとして知識が出てこなければ、当然手で書いても出てきませんので。

それに人間は、思考したものを書き出すので頭で考える方が書き出すより原理的に速く、単位時間あたりに多く繰り返せるので、「頭の中でのアウトプット」の方が効率的ですよね。

意識的に手を止め、頭を動かしている時間を最大化しましょう。

Step4. 書く

最後に、手を動かし、答えが導けるか確認します。

これまで何度も「書いている時間は頭が働いていない、知っていることを書き出しているだけだから極力やめるべき」と言ってきましたが、だからといってゼロにしてはいけません。

書く時間は必ず確保してください。

人間は頭の中だけでは「できるようになったつもり」になりがちで、本当にできるようになっているかは、書いてみなければわかりません頭の中ではできるようになったつもりでも、実際に書いてみるとできないといったことはよくあります。

書いて答えが出せなければ再びStep2に戻り、どこでつまずいたのか確認しましょう。

ちなみに「長文読解力、リスニング力を伸ばすためには大量のインプットと少量のアウトプットが重要である」という記事を書きましたが、それが他教科の問題演習でも言えるということです。

上記Step1~4の手順を経て勉強するようにしましょう。

要点

知識を増やすことが、勉強の目的である

前提として、勉強する目的は「知識を増やすこと」にあります。

英単語のような単純な知識、数学の解法のような手続き知識を、試験日までにできるだけ多くインプットすることが受験で求められています。これを強く意識してください。

当然、知識は試験当日まで保持する必要がありますが、理解しないものは長期的に記憶として保持されないことが知られています。よって、必ず解説をよく読み、理解することを重視してください。

忘れていないかの確認は、模試前あるいは入試本番前にやれば十分です。

学習とは、意識的な活動である。

新しい知識を頭に入れたいのであれば、頭が働いていない時間をできるだけ減らすべきですよね。ここまではOKだと思います。

残念ながら、手を動かしている時は、知識を定着ようとすることに思考が働いていません。ただ知っていることを書き出しているだけなのです。

よく「書けば手で覚える」と言われますが、完全に間違っています。手を動かして解答を写している時間は、単に手を動かす運動を行っているだけです。

意識すると言えば、意識的にStep1~4を経るようにしてください。慣れるまではしんどいかもしれませんが、慣れれば大変効率的な勉強が実現できますので。無意識的にダラダラと勉強するのは効率が悪いのでやめましょう。

Step2,3を大事にしてください

要点をまとめると、もっとも無駄なのは理解していないことをただ書き写す時間ということになります。また、理解しているものを書き出す時間も、確認としては有効なので絶対に必要なのですが、すでに知っていることを書き出しても新しい知識が増えているわけではないことを強く意識してください。

一番効率的なのは、目でみて理解し、頭の中でアウトプットして定着させることです。よって、Step2,3に一番時間をかけるような勉強をしてください

(補足)「書く」という行為を誤解しない

重要なので繰り返しになりますが「書く」という行為の機能を誤解しないでください。

書くのはあくまでも、本当に解けるようになっているか最終確認するためであり、書く過程でポイントや解法が勝手に記憶されるわけではないのです。書くのはあくまでも、本当に解けるようになっているか最終確認するためであり、書く過程でポイントや解法が勝手に記憶されるわけではないのです。

手を動かす時間は作業になりがちで、記憶のスイッチはオフになっていることを強く意識しましょう。