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【決定版】現代文の理にかなった勉強法・解き方

理にかなった現代文の読み方

紹介する現代文の読み方には即効性と持続性があります。N=1の経験則ではなく、理にかなっていて、実際に多くの生徒が短期的に成績を伸ばしている読み方です。

現代文は時間をかけただけ成績が伸びる科目ではありません。正しい読み方を知り、幾度かの実践を通して定着させていくことが最効率の勉強法です。

では、具体的に解説していきましょう。

1)第一段落の1文目を読む

まずは第一段落の1文目を読みます。1文目だけで完結してない場合は、2〜3文目まで読みましょう。

<補足>
導入文(補足文)がある場合は先に読んでおいてください。

2)最終段落の最後の文を読む

続いて、最終段落の最後の文を読みます。最後の文だけでは意味が通じない場合は最後から2〜3文目も読みます。

<補足>
「書籍名」が載っていたら目を通しましょう。

★ここまでの目的:話の可能性を制限する

まだ最初と最後の文を読んだだけですが(所要時間:1分以内)もっとも重要なミッションを終えました

それは、話の可能性を制限することです。

一般的な現代文の解き方と比較しましょう。多くの人が現代文を解く場合、概ね下記のような流れかと思います。

  1. 文頭から読んでいく(先に問題に目を通す人もいるが論点ではない)
  2. (1)の下線が登場したら問題を解きにいく
  3. 再び文章に戻り、(2)の下線が登場したら問題を解きにいく
  4. ・・・

この読み方の最大の欠点は、無限に可能性のある話の展開を予想しながら読まなければならない点です。

人間の認知容量には限界があります。たくさんのアプリを立ち上げるとスマホのが重くなるように、脳にも、一度に処理できる仕事量には上限があります。

文章を読む際、頭の中では高度な認知処理が行われているのですが、中でも特に負荷がかかるのが話の展開を予想する処理です。

★無限の可能性を一気に狭める

例えば、文頭で犬の話が登場していたのに、最終段落では宇宙の話をしているかもしれません。もちろん、犬の話をしている可能性もあります。

このように、文頭から順に読んでいくと無限の可能性を予想しながら読むことになり、目の前の文章を理解したり、細かい整合性に気を配ることができなくなるのです。

話の展開には無限の可能性がある

一方、推奨する読み方だと文章の頭とお尻を押さえることになるので、話の可能性を限りなく絞ることができます。例えば、最初に犬の話をしていて、最後に飼い主との関係の話をしていたら、犬(あるいはペット)と飼い主の話がテーマで、途中で話が展開したとしてもたかが知れるわけです。

頭とお尻を押さえると、可能性が大きく絞れる

このように、先に頭とお尻を押さえることで一気にテーマ(展開)を絞ることができるようになるのです。

3)各段落の最初の文を読む

続いて、各段落の最初の1文を読んでいきましょう。話の外枠を掴むこと、そして論理展開を掴むことが目的なので、丁寧に読まなくても大丈夫です。だいたい3分ほどで読み終えてください。

★ここまでの目的:外枠と論理展開の把握

頭とお尻は押さえたものの、念のため途中の段落で話が飛んでいないか確認します。第一段落の1文目と最終段落の最後の文では両方とも犬の話をしているのに、途中の段落では経済の話をしているかもしれません。

もう一つやりたいことは、最初の1文と最後の1文がどう繋がっているのかという論理展開のグラデーションを把握することです。例えば、第一段落の1文目が犬の話で、最終段落で宇宙の話をしていた場合、どのように宇宙の話に展開していっているのかをざっくり掴むというわけです。「なるほど、そう繋がっていくのか」ということが大きく掴めたらOKです。

4)問題文を読み、必要な箇所を精読する

問題で聞かれている部分に関連する箇所を精読していきます。選択問題であれば、外枠を掴んだ状態で選択肢を2〜3個まで絞れるはずです。さらに1つに絞り込むには精読が必要です。

逆に言えば、精読に時間をかけないといけないからこそ、話の可能性を制限するために最初のざっくり読みが必要だったのです。

★一般的な読み方との比較

文頭から読み、下線が引かれている箇所にきたら問題を見にいき、問題文に答えるために再び文章を読み直す、という読み方をしている人が多いはずです。しかし、これでは二度手間になって時間がなくなり、結局選択肢を十分に吟味せず解答することになります。つまり、読むのも中途半端、解くのも中途半端になってしまうのです。

一方、推奨する読み方では、最初の5分ほどで大枠を掴んだあと、問われているところは精読して十分に選択肢を吟味して解けるようになるので、精度が圧倒的に高まるのです。

読み方①読む②解く
一般的な読み方中途半端中途半端
推奨する読み方速読精読
一般的な読み方と推奨する読み方の違い

以上が、現代文の正しい読み方です。大変シンプルですが即効性があり、一度試すと元の読み方には戻れなくなるはずです。

★小説でも有効

この読み方は小説でも有効です。第一段落の1文目と、最終段落の最後の文を読み、話の場面や登場人物に変化はないかを掴むだけでも、話の可能性は随分絞られます。さらに各段落の最初を読んでいくことで流れを概観できます。

「このあとどんな展開になるのだろう」といったドキドキ感は薄れますが、限られた可能性の話の中で精緻に文章を読んでいくことができるようになるので、点数のブレが小さくなります。

5)記述問題の解き方

現代文の記述問題は、下線部と問われ方にヒントが隠されています。

①問いから、答え方の骨子(箱)が作れる

まずは解答文の骨子を作ります。

例えば、

「○○は××である一方、△△は□□である」とあるが、どういうことか説明せよ。

といった問いだった場合、解答は、

〜は〜であるのに対し、〜は〜だということ。

といった対比構造の文で答えることが確定します。あるいは、

「〜に哀愁を感じた」とはどんな感情か?

と問われたら、

〜は物哀しいという感情。

といった文で終わることは確定します。あとは「〜」の部分を埋めていけばOKです。

②箱に入れる文章はロジックに飛びがないようにする

上記のように、先に文末が決まることが多いです。最後の結論に至るまでロジックが飛ばないように文章を作っていきます。

基本的に論述問題では、「下線部はどういうことか説明せよ」という説明問題だあることが大半で、下線部の要素を本文の内容を踏まえて言い換えていけば解答になります

その際、文中の言葉をそのまま使うと抽象的な文章、あるいは具体的すぎる文章になってしまうので、基本的には自分の言葉で表現します。そうすることで、採点官に理解していることを示すことができます。

③解答欄が9割以上埋まるよう、文中の言葉や言い換えた言葉を盛り込む

最後は、解答欄が埋まるように文章を埋めていきます。

どれくらい盛り込むべきかは、大学や問題によって変わります。東大なら解答欄が比較的狭いため①②だけでだいたい埋まります。無駄な言葉は極力入れずシンプルに解答してほしいという大学側からのメッセージが受け取れます。

一方、京大は、解答欄が長い上に起伏の少ないプレーンな文章を読ませて説明問題を解かせます。つまり、文章を読んでいるときは「ふーん」といった感じで読める文章だが、それを説明せよと言われると(言語化するのが)難しいような問題を出題してきます。そのため、解答に盛り込まないといけない文章量が多く、解答者に求められるボキャブラリー・表現も多い難問です。個人的には東大より倍難しいと言えます。ただし合格者平均は低く、勘所を掴めば点は取りやすいです。

とにかく、どれくらい肉付けするかは解答欄に合わせて対応しなければならないということです。

まとめ

以上が、現代文の正しい解き方です。どれも難しいことは何一つ言っていません。細かい話をすると、文章を読んでいく中で注意すべきこと、意識しないといけないことは他にもたくさんありますが、まずは上記の解き方に慣れることで非線形的な成績の伸びをするはずです。

さらに伸ばしたい場合は、文構造を意識しながら読んだり、各段落・各文章の役割を意識して削読(執筆独自の呼称)をしていく必要がありますが、これについてはいつかまとめようと思います。