医学部共通テスト対策|国語はどのような試験か?
第1回共通テストが2021年1月に施行されましたが、試験内容はどんなものだったのでしょうか?
まずはこちらの記事で、共通テスト国語がどのような試験だったのか、試行調査・センター試験との違いを比較しながら理解してください。
その上で、医学部受験生がどう対策すべきかまとめました。
医学部共通テスト対策|個別試験対策は、共テ対策を内包しない
東大理3では個別試験の国語で「評論文・古文・漢文」が出題され、それ以外の大学は「現代文(と古文)」が出題されます。
現代文に関しては共通する部分も多いですが、共通テスト対策は独特な対策が必要なため、個別試験対策が共通テスト対策を完全に内包するわけではありません。
また、古文に関しても、個別試験向けに古文単語と古文文法を暗記すれば知識としては十分ですが、解き方の点ではあまり共通していません。漢文も同様です。
そのため、他科目と違い共通テストは独自の対策する必要があります。
医学部共通テスト対策|評論文には正しい解き方がある
共通テストの現代文は漢字問題がありますが、知識はほぼ不要です。
必要なのは、正しい解き方を知り、その解き方を素早く遂行し、正答肢を見つけていく訓練をすることです。
共通テストの国語は全部で80分なので、大問1つあたり平均20分ですが、評論文は17分くらいで終わることが多いと思います。当然、年度によっては難易度が高く時間がかかることもありますが、平均すると漢文と並び、時間がかからない科目です。
難易度も比較的低く、正しい解き方をすれば45〜50点は安定して取れるようになります。
評論文の解き方については松濤舎オリジナル教材があります。詳しくはそちらをご覧ください。
医学部共通テスト対策|小説にも正しい解き方がある
共通テストの小説も、慣用句問題はあるものの、知識はほぼ不要です。
つまり、正しい解き方を知り、それをもとに素早く正確に解いていくトレーニングを積めば、誰でも一定以上の得点ができます。
小説の場合、評論文よりも文中に根拠を探すのに時間がかかるため、大問1つあたり23分くらいかかるように思います。
評論文は全体概要や論旨から選択肢を削ったり、論理展開から根拠の書いてある箇所のあてをだいたいつけることができます。
しかし、小説は明らかに違う選択肢以外はいずれも正答肢になり得るもので、単に「ここにこう書いてあるから、これが正答肢になる」といった感じで正解が決まっていきます。
よって、大きな論旨などで削れないということ、根拠となる箇所がどこにあるかあてをつけにくいことの2点から、評論文よりも時間がかかりがちです。
ただ、時間はかかるものの正しい解き方をすれば難易度は低く、安定して45〜50点は取れるようになります。
こちらも正しい読み方は松濤舎オリジナル教材のほうを参照していただけたらと思います。
評論文も小説も、特に市販教材は不要です。というより、市販教材に良いものがなかったので、松濤舎オリジナル教材を作っています。
医学部共通テスト対策|最難の古文。単語文法+読み方の習得を
共通テストの全科目の中で、古文が最も難しいのではないかと思います。
古文単語と古文文法の知識は最低限必要ですが、それが入っていたとしても読解するのは非常に難しいです。古文は前提として、各小問の選択肢自体もヒントとして読んでいくしかありません。年度によっては最後の小問が「誤っているものを1つ選べ」となっており、明らかに他の選択肢をヒントにして本文を読んでいってね、という出題者の意図が見えます。
このように古文は、問題文や選択肢をヒントにしながら読んでいく方法を身につける必要があります。選択肢を削るときは文章全体で判断するのではなく、ミクロな単語の意味や文法の意味、主語が誰かといったところで削れる問題が大半です。
それでも、現実的な時間の中で解こうとすると、小問2つくらいは時間内に正確に解くのが難しい問題が存在します。
30点前後取れたらOKと考え、あまり時間をかけないほうが得策かもしれません。
「どうせ時間をかけても解けない」ということを実感すると、本番で変に粘って時間をかけて考えたりしなくなります。時間をかけても解けないことを知る方法は、制限時間の1.5倍まで延ばして解いてみることです。
古文の場合、だいたい20分〜23分くらいで解く人が多いと思うので、30分〜40分くらいで時間を気にせず解いてみてください。それで正答率が上がるならいいですが、おそらくほぼ正答率が変わらない小問があるかと思います。
そういう問題はいくら時間をかけても正解に繋がらないため、本番では遠慮なく捨てるようにしましょう。
古文はまともに解こうとすると、おそらく25分くらいかかると思います。その場合、漢文を15分くらいで終わらせる必要があります。漢文の方が得点に結びやすいと思いますので、古文は必ず20分以内で終わらせる(わからない問題があったら⑤をマークして次に進むなど)と決めておくようにしましょう。
医学部共通テスト対策|漢文は『早覚え即答法』で対策完了
漢文は『早覚え即答法』(学研プラス)という参考書を使って対策したら過去問演習でOKです。
特に変わった解き方をしないと解けないというものではなく、暗号解読していけば答えに辿り着くものです。
これだけで40〜45点が取れるはずです。時間は17分〜20分で解くのがオーソドックスでしょう。
医学部共通テスト対策|国語は150点取れたら十分
上記を踏まえ、評論文:小説:古文:漢文=40点:40点:30点:40点、合計150点取ることを狙いましょう。
国語でこれだけ取れれば全く問題ありません。
もしこれで総合80%いかないということであれば、個別試験に必要な英数理で点数が取れていないということです。英数理に時間をかけましょう。