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【決定版】医学部受験科目|国公立医学部の受験科目

国公立医学部の共通テストは5教科7科目

国公立医学部の場合、一般選抜では、共通テストと個別試験の2回試験が必要です。推薦型選抜でも共通テストが必要なことが多いため、とにかく共通テストは必要です。

ほとんどの大学で共通テストは5教科7科目が必要です。5教科というのは、英語・数学・理科・社会・国語のことで、7科目というのは、理科2科目、数学2科目だからです。

理科は、化学・物理・生物・から2つ選ぶ大学が多いですが、地学を選べる大学もあります(ただし個別試験で地学受験できる大学はほぼないため、選ぶ人はほとんどいません)

社会は、世界史B・日本史B・地理B・倫理政経から1つ選ぶ大学がメインですが、比較的負担の軽い現代社会・倫理・政経から1つ選ぶ大学もあります。たまに世界史A・日本史A・地理AなどのA科目から選べる大学もありますが、数は少ないです。

各科目の名称はわかったかと思いますが、その中身についてご説明します。

医学部受験生の共通テスト5教科|英語の中身

英語はリーディングとリスニングに分かれており、ほとんどの大学で共通テストのリスニングの点数を使います。

例えば、東大などは個別試験でリスニングを課すこともあり、例外的に共通テストのリスニングの点数は使いません。ただ、当然個別試験のリスニング問題の方が難しく、こちらの対策をしていれば必然的に共通テストのリスニングの点数も解けます。

リーディングとリスニングの点数比率は、ほとんどの大学が100点:100点の傾斜配点となっています。センター試験ではほとんどの大学で200点:50点の傾斜配点だったことを比べると、大幅にリスニングの配点比率が高くなっています。また、リスニング問題の難易度も上がっており、1回しか読み上げない問題があったりします。

リーディングについては、センター試験では発音アクセント、文法問題などがありましたが、すべて長文読解問題になりました。時間もタイトなため、とにかく速読できるようになる必要があります。

上記を踏まえ、おすすめするのは、普段から多読多聴をし、英語を語順通り、ナチュラルスピードで読み進め、日本語を介さず理解する、というトレーニングを積みます。このスキルはリスニングをしたほうが鍛えられるため、共通テストにしかリスニングがない人も、普段からリスニングをするとよいです。

共通テストの英語については様々な意見がありますが、私はいい問題になったと考えています。よりリスニングの対策をしようと思うようになりますし、それが自然と長文読解にもつながるような勉強が促進される設計になっているからです。

医学部受験生の共通テスト5教科|数学の中身

数学は、数1A・数2Bの2科目を受験します。情報や簿記を選択することも可能で、これらの勉強をしたことがある人は、難易度が比較的低いのでこちらを選択してもよいですが、受験している人はほとんどいません。

さて、数学に関しては、中身と言われても科目名の通りで、それぞれ数1A、数2Bから出題されます。

数1Aでは、選択問題で確率・整数・図形の性質から2つ選ぶところが特徴的で、ほとんどの国公立医学部の個別試験では図形の性質の問題が出題されないため、確率・整数から選ぶことをおすすめしますが、整数の問題が少々難しいときもあるため、図形の性質を勉強した人は図形の性質を選んでもよいでしょう。使う公式も少ないため、比較的簡単です。

数2Bでは、選択問題で数列・ベクトル・統計から2つ選ぶのですが、統計は個別試験で出題されないので、ほとんどが数列・ベクトルを選択します。

医学部受験生の共通テスト5教科|理科の中身

理科は化学・物理・生物から2科目選択する大学がほとんどです。

地学が選択できる大学は、東京大学、金沢大学、愛媛大学くらいですが、先述の通り個別試験で地学受験できる大学がほぼないので、共通テストでも選択する人はほとんどいません。

逆に、理科選択の余地の大学はあります。例えば、物理・化学の2科目選択が必須な大学に、群馬大学、金沢大学、名古屋市立大学、愛媛大学、九州大学、佐賀大学があります。

北海道大学は、物理選択が必須で、化学と生物から1科目選択となっています。

理科の中身は、個別試験と範囲は同じで、基礎科目&発展科目から出題されます。個別試験対策が共通テスト対策を内包しています。

医学部受験生の共通テスト5教科|社会の中身

社会は、世界史B・日本史B・地理B・倫理政経から1つ選んでおけば、受けられない国公立医学部はありません。しかし、これら4科目は暗記量も多く、相対的に対策は大変です。

比較的負担の軽い現代社会・倫理・政経からも選べる大学ああります。これらは上記4科目と比べると負担が軽い分、この4科目で受験可能な国公立医学部は限られるので、その点は注意しなければなりません。

倫理・政経は選べないが、現代社会だけは選べる大学もあります。三重大学、琉球大学です。現代社会は、まったく社会の対策をしていない人でも、ある程度は一般常識で解けたりする、とも言われています。本当に対策が間に合わなかった人は現代社会を選び、比較的偏差値の低い琉球大学に出願する、という手もあります。

世界史A・日本史A・地理AなどのA科目から選べる大学もあります。弘前大学、群馬大学、宮崎大学、名古屋市立大学、大阪公立大学です。A科目は、B科目と比べて出題範囲が狭い科目なので、当該大学を絶対に受けると決めている人はB科目でなくA科目を受けるべきです。しかし、A科目で受けてしまうと上記5大学にしか出願できないので、それはそれでリスキーです。

各科目の勉強内容は、各科目名の通りです。

医学部受験生の共通テスト5教科|国語の中身

共通テストの国語は、評論文・小説・古文・漢文の4つからなります。

評論文・小説は知識がほぼ不要ですが(漢字知識、一般的な慣用句くらいは必要です)、この2つは正しい読み方を知り、それをスピーディーに行っていく練習をしたら点数が安定します。

一方、古文・漢文は単語や文法、句法、漢字の知識が必要になるので、このための勉強が必要です。

医学部受験生の場合、国語では140点近くは欲しいので、配点比率は低いものの、古文・漢文の対策は十分に行う必要があります。

国公立医学部の個別試験は3科目4教科

国公立医学部の個別試験は、ほとんどの大学で3教科4科目が課せられ、英語・数学(1A,2B,3)・理科(化学,物理,生物から2科目)が必要です。ここから外れる大学をご紹介します。

国公立医学部の個別試験|4教科5科目(英語・数学・理科2科目・国語)

国語が課せられる大学があります。東京大学、京都大学、名古屋大学、山形大学です。よって、これらの医学部は少々負担が上がります。

国公立医学部の個別試験|3教科3科目(英語・数学・理科1科目)

個別試験が理科1科目でいい大学に、奈良県立医科大学があります。

国公立医学部の個別試験|3教科3科目(数学・物理・小論文)

群馬大学は、数学・物理・小論文なので2科目っぽいですが、小論文がほぼ英語の問題なので、これは3科目とカウントします。理科は物理必須なのが特徴です。

国公立医学部の個別試験|2教科2科目(英語・数学)

個別試験が英語と数学のみの大学に、旭川医科大学、秋田大学、島根大学、徳島大学、宮崎大学があります。

国公立医学部の受験科目まとめ

まとめると、国公立医学部は共通テストで5教科7科目、個別試験で3教科4科目が必要です。多くの科目数を深く理解しなければならないという点で難易度は高いです。科目を削ると、後々選択肢が減ったりするためリスクが高く、あまり得策とはいえません。甘い話はないので、選択肢を残しつつ、残り時間と自身の成績を照らし合わせ、少しずつ大学を絞っていけると無駄がないでしょう。